布団からマスク、靴下、食べ物まで・・・『干す』について。
■今週(7/27~7/31)のテーマ:『干す』
7/27(月) 『布団干し』
『干す』という言葉を辞書で調べますと、
『水分や湿気を取り除くために日光や風、熱などにあてる』とあります。
同じ”干す”でも直射日光に当てる”天日干し”と、
逆に日光に当てない”陰干し”があります。
天日干しの場合、日光に含まれる紫外線による殺菌作用が
期待できます。
また布団の場合、天日干しすることで布団にこもった湿気を飛ばして、
ダニを繁殖させにくい環境にする効果があります。
さらに布団を干している間、寝床の風通しができます。
フローリングや畳に直接、布団を敷いていると湿気が逃げる場所がなくなり、
場合によってはフローリングや畳にカビが生えることがあります。
それを防ぐためにも風通しが必要です。
洗濯物の場合、天日干しをすることで除菌や消臭効果が期待できます。
また素早く乾くことで、生乾きの臭いの原因である
雑菌の繁殖を抑えることができます。
但し、綿や麻、シルクといった天然素材は
紫外線のダメージを受けやすいため、
天日干しに向かない素材もあります。
その場合、陰干しします。
お日様の匂いのする洗濯物、
お日様の匂いのするお布団、
ホントに気持ちイイですよネ。
今、私はベッドを使っていて、お布団を干すということは
なくなりましたが、実家に帰った時、お布団を干しといてくれて、
それで寝る時のあの匂い、とっても大好きです。
7/28(火) 『陰干し』
洗濯物を干す場合、綿や麻、シルクのような天然素材は
天日干しには向かないため、陰干ししますが、
その見分け方として、タグなどについている洗濯表示で確認できます。
洗濯表示の正方形のマークは『乾燥の仕方』を表していますが、
”左上に斜線が入ったマーク”が表示されているものは
”陰干しが適しています”という意味です。
”長袖のTシャツ”のマークが表示されている場合、
”右下に斜線が入ったマーク”のものは陰干しが適しています。
陰干しの場合、必ずしも外に干す必要はありません。
部屋干しでも直射日光が当たらなければ、陰干しと同じです。
逆に窓際のように室内でも直射日光が当たってしまうと、
それは陰干しではなく、天日干しになってしまいます。
屋内でも外でも『直射日光が当たらない日陰で干しているかどうか』が
陰干しの判断基準になります。
陰干しのメリットは色柄物の洋服の色あせを抑えたり、
繊維へのダメージを減らせたりすることです。
天日干しは太陽の紫外線で菌の繁殖を防ぐことができますが、
その反面、素材によってはダメージを与えてしまいます。
陰干しする時、季節によって日照時間が違いますので、
干す時間帯も変えると良いそうです。
今の時期ですと早朝から10時前後と、
夕方5時頃から夜8時前後が良いそうですよ。
”乾燥の仕方”の正方形のマークって、ハッキリ言って見たことがありませんでした。
”手洗いモード”か”クリーニングか”っていう表示しか見てませんでしたネ。
これからは”天日干し”か”陰干し”なのかの表示を見てみようと思います。
7/29(水) 『マスクと靴下の干し方』
マスクの場合、繰り返し洗って使える布マスクは
手洗いが基本です。
そして洗ったあと、陰干しで自然乾燥します。
その際、マスクのゴムの部分を洗濯バサミで留めている方、
いらっしゃるかも知れませんが、これはゴムが伸びてしまう場合があります。
マスク本体を洗濯バサミで留める干し方が良いそうです。
マスクは洗濯した時に縮むことがあるので、
干す前に縫い目の方向にピッピッと引っ張ると良いそうです。
さらに横方向にも引っ張り、形を整えることで型崩れを防ぐことができます。
靴下の干し方です。
干す時に、つま先の部分を洗濯バサミではさんで干す方、
いらっしゃるかも知れませんが、そうすると履く時のゴムの部分に
水分や微妙に残った洗剤の成分が溜まってしまって、
ゴムが伸びやすくなってしまうそうです。
靴下はゴムの部分が伸びてしまうと、寿命が短くなってしまいます。
ですので、ゴムの部分を上にして干すと良いそうです。
その際、靴下の中に風が通るようにゴムの部分の片側だけ
洗濯バサミではさんで、クチが開くようにして干すと乾きが早くなって、
つま先部分もしっかりと乾かせるそうです。
また取り込む時、特に急いでいる時、洗濯バサミにはさんだ靴下を
引っ張って外してしまうことってあるかも知れませんが、
ゴムの部分や靴下全体が伸びてしまう原因になります。
気をつけてくださいネ。
実はこれ、全部私がやっていた間違いです。
靴下はゴムの部分を上に、マスクはゴムの部分ではなく、
布の部分を洗濯バサミにはさむ・・・お勉強になりました。
7/30(木) 『干した食材①』
古くから野菜や海藻、魚類といった食材を天日干しして、
乾燥させて使う文化があります。
特に水分をカラカラに抜いて、常温でも長期間の保存が
できるようにした食品のことを『乾物』といいます。
乾物の場合、水分がなくなるため、軽くなってかさばらず、
持ち運びが楽になります。
さらに生の食材と比べて、旨味が凝縮されるのも魅力です。
食べる時は必要な分だけ戻して、残りは長期保存できるので、
食品ロスを減らすことができるのも利点です。
魚の『干物』も天日干しして作りますが、乾物ほどカラカラには
水分を抜いていません。
柔らかさを保ち、美味しく食べられる程度には水分が残っているので
冷蔵庫での保存が必要になります。
天日干しすることで、栄養価がアップする食材もたくさんあります。
例えば、生の大根を千切りにして干した『切り干し大根』です。
切り干し大根の場合、生の大根よりもビタミンや鉄分などが豊富で、
食物繊維は約16倍、カルシウムは約23倍も違うそうです。
シイタケも天日干しし、『干しシイタケ』にすることで、
食物繊維やビタミンB1が大幅にアップします。
さらにシイタケに含まれる『エルゴスチン』という成分は
紫外線を浴びることでビタミンDに変化します。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きをしてくれます。
私の実家では梅干を作っていました。
青い梅がどんどんシワシワになっていく姿を見るのは、
子供ゴコロに切なくなりましたが、出来た梅干は
とっても美味しかった記憶があります。
”干す文化”、誰が最初に考えたんでしょうネ。
7/31(金) 『干した食材②』
中国では、天日干しして水分を取り除いた食材”乾物”が
よく使われています。
特に海産物の乾物は、お金に匹敵する価値がある!といわれ、
古くから重宝されています。
その中でもアワビ、ナマコ、フカヒレ、魚の浮き袋の乾物は
海の珍味とされています。
他にも干した貝柱やエビ、カキなどがあります。
いずれの食材も干して乾燥させることで、
旨みが凝縮されるといわれています。
海産物の場合、乾物にするまでと乾物から戻して調理するまでに、
手間と時間がかかります。
それだけ高級素材、高級料理ということになります。
”干したナマコ”と聞いて私が思い出したのが、
石川県能登地方の名産、『干しくちこ』です。
『くちこ』とはナマコの卵巣のことで、『干しくちこ』は
この『くちこ』を三角形に平たくして、浜風で干したものです。
『くちこ』を干す風景は、能登地方の冬の風物詩です。
開いた『くちこ』を何枚も連ねて1枚にして作りますが、
『干しくちこ』1枚作るのに10キロ以上のナマコが必要です。
そのため高級珍味とされています。
また『くちこ』を干した姿が三味線のバチに似ていることから、
『ばちこ』とも呼ばれているそうです。
お布団、洗濯物、干物・・・
干すものがいっぱいありますが、
私は時々、落ち込んだ時に心を干したくなります。
天日干し、陰干し・・・
私たちは太陽の恩恵を受けて生きてるんですネ。
■今週の感想
今週は『干す』がテーマでしたが、
この7月はお天気が悪くて、豪雨で各地に被害が出ています。
改めて、被災された方たちがどうか救われますように・・・
そして、これ以上被害が拡大しませんように・・・
心よりお祈りしています。
今回、靴下の干し方をご紹介しましたが、それを聴いて、
”早速、干していた靴下を干し直しました!”という方が
結構いらっしゃったみたいで・・・私もその1人です(笑)
昨日(7/30)の段階で、沖縄や奄美、九州、四国、中国地方が
梅雨明けしていますが、私が住んでいる関東地方はまだです。
早く夏のお日様を浴びながら、洗濯物を干したいですネ。
【お知らせ① 次週(8/3~)からのテーマ】
私が大好きな街の1つ、『京都』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
2025.05.02
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