夏バテ防止にもオススメの飲み物、『甘酒』について・・・
■今週(7/13~7/17)のテーマ:『甘酒』
7/13(月) 『甘酒はお酒?』
甘酒は”甘いお酒”と書きますが、そもそもお酒なのでしょうか?
法律では『アルコール分が1%以上のもの』を”アルコール飲料”、
つまり”お酒”と分類しています。
それに対して『アルコール分が1%未満のもの』は、
”清涼飲料水”になります。
甘酒の場合、そのほとんどが『アルコール分が1%未満』のため、
”酒”という字がつきますが、”お酒”ではなく、”清涼飲料水”になります。
甘酒には『米麹甘酒』と『酒粕甘酒』の2つの種類があります。
米麹甘酒は『米麹』と『お米』が原料ですので、
お子さんから大人まで、どなたでも飲むことができます。
酒粕甘酒は『酒粕』が原料です。
酒粕とは、日本酒を造る時に残った搾りかすのことです。
そのためアルコールが含まれている可能性がありますが、
市販されている酒粕甘酒の場合、『アルコール分1%未満』ですので
”清涼飲料水”として扱われています。
そうは言いましても、酒粕が使われていますので、
お酒の弱い方やお子さん、妊娠中や授乳期の方は注意が必要です。
『酒粕甘酒』と表示してある場合、念のため、
アルコール分を確認されると良いそうです。
私が子供の頃、甘酒を飲んでふわふわイイ気持ちになって、
顔が真っ赤になったことがあります。
1%未満のアルコールでも子供だったから、きっと効いてしまったんでしょうネ。
酒粕甘酒、お子さんには注意してあげてくださいネ。
7/14(火) 『甘酒の栄養』
『米麹甘酒』に使われている米麹ですが、
蒸したお米に麹菌を繁殖させたものです。
天然の必須アミノ酸やビタミンB群がバランス良く含まれています。
そんな米麹から造られた米麹甘酒の甘さは、
お米のデンプンをブドウ糖やオリゴ糖に変えたもので、自然の甘みです。
ブドウ糖もオリゴ糖も体に吸収されやすい・・・という特徴があります。
さらに、甘酒に含まれる食物繊維やオリゴ糖には、
腸内環境を整える働きがある・・・といわれています。
このように”エネルギーの元”であるブドウ糖や
”体の機能を調節”するビタミン、”体を作るもと”になるアミノ酸、
この3つが豊富に含まれる米麹甘酒は、
まさに昔ながらの栄養ドリンクです。
また栄養剤の点滴と成分が似ていることから、”飲む点滴”ともいわれ、
疲労回復に効果が期待されています。
『酒粕甘酒』の原料となる酒粕は、米麹に酵母菌を加えて発酵させて作りますが、
麹菌と酵母菌の2つの発酵の力で、栄養価がさらにアップしています。
そのため”日本古来のスーパーフード”として注目されています。
酒粕のパワーの1つが『美肌効果』です。
酒粕を使った化粧品があるように、美肌への効果が期待されています。
また免疫力のアップや、生活習慣病の予防にも効果的といわれています。
酒粕って、お肌に良くて体に良くて、栄養素がギッシリなんですネ。
3拍子以上揃ったスーパーフード、人気になりますよネ。
7/15(水) 『甘酒の歴史』
米麹を使って造られる『米麹甘酒』の歴史はとても古くて
奈良時代の歴史の本『日本書紀』にも登場しています。
それによりますと、現在の甘酒の原型となるお酒が
既に古墳時代にあったそうです。
その後、平安時代になると米麹甘酒が造られるようになって、
貴族の間で飲まれていたそうです。
こうした米麹甘酒が、一般庶民の間でも飲まれるようになったのは、
江戸時代になってからです。
甘酒と聞くと”冬に飲むもの”というイメージをお持ちの方、
いらっしゃるかも知れませんが、この時代は主に”夏の飲み物”で、
暑気払いによく飲まれていたそうです。
今のようにクーラーも扇風機もなかった時代、暑さで体力が一気に落ちて、
それが原因で亡くなる方がとても多かったそうです。
そんな夏に、栄養たっぷりの米麹甘酒は
体力の回復にとても効果的だったことから、”夏の必需品”だったそうです。
”天びんをかついだ甘酒売り”は夏の風物詩で、
俳句では『甘酒』は夏の季語になっています。
そんなこともあって、ここ数年、熱中症対策に甘酒が注目されています。
甘酒は”飲む点滴”と呼ばれることもあって、
夏バテや熱中症対策にありがたい飲み物なんですネ。
冷やして飲むのも美味しいですよネ。
私は冷蔵庫に必ず甘酒を入れておいて、ドラマの撮影の合間に
小腹対策に甘酒を飲んでいます。
皆さんにもぜひオススメです。
7/16(木) 『甘酒の豆知識①』
お正月に初詣に行かれた時、甘酒を頂いた経験ってありませんか?
温かい甘酒は冷えた体を温めてくれますよネ。
神社などでふるまわれる甘酒ですが、
米麹とお米から造られる『米麹甘酒』なのでしょうか?
それとも、酒粕から造られる『酒粕甘酒』なのでしょうか?
実は米麹甘酒の所もあれば、酒粕甘酒の所もあるそうです。
米麹甘酒はノンアルコールですから、お子さんでも頂くことができます。
酒粕甘酒でも、市販されているものは『アルコール分が1%未満』ですが、
自家製の場合、酒粕のアルコール分が残っている場合があります。
そのため、アルコールに弱い方、妊娠中や授乳中の方は
”この甘酒は米麹のですか?それとも酒粕のですか?”と
確認されると良いそうです。
ちなみに酒粕で造った甘酒は、独特なお酒の香りがあるそうなので、
それで米麹の甘酒との違いを分けることもできます。
酒粕甘酒ですが、奈良時代の歌集『万葉集』に
『糟湯酒(かすゆざけ)』という言葉が登場します。
酒粕をお湯で溶いたもので、これが酒粕甘酒のルーツでは・・・と
考えられているそうです。
現在の酒粕甘酒は酒粕の他に、甘みをつけるために
お砂糖が使われていることが多いそうです。
この作り方は、大正時代になって普及したものです。
私の地元のお寺の甘酒は、飲んだ時につぶつぶとしたお米が
入っていることがありましたが、米麹甘酒だったんでしょうネ。
そして私が子供の頃に飲んで、顔が真っ赤になったのは
酒粕甘酒だったんだと思います。
7/17(金) 『甘酒の豆知識②』
『腸活』という言葉がありますが、
腸の中の環境を整えることです。
そんな『腸活』に効果が期待されているのが
甘酒とヨーグルトを混ぜ合わせた『甘酒ヨーグルト』です。
この場合、甘酒は米麹甘酒、ヨーグルトは無糖のものがオススメだそうです。
米麹甘酒の甘さがヨーグルトの酸っぱさをカバーしてくれるんです。
甘酒もヨーグルトもどちらも発酵食品ですが、
それを同時に摂ることができますネ。
混ぜ合わせる時、甘酒の分量を多くすると、”飲む”
ヨーグルトの分量を多くすると、”食べる”という感じになるそうです。
また『甘酒ヨーグルト』にゼラチンを加えて
『甘酒ヨーグルトのゼリー』にすると、スイーツとしても楽しめます。
『甘酒の日』というのがあります。
いつかというと、1月20日です。
これは半世紀以上にわたって、甘酒を販売している森永製菓が定めたもので、
この頃は暦の上では1年で一番寒い日、『大寒(だいかん)』です。
甘酒は”疲れを癒して体が温まる飲み物”として、
『大寒』の頃がもっとも飲まれていることから、この日を『甘酒の日』としたそうです。
1月20日は私の父の誕生日です。
父は”1年で一番寒い日に生まれたから、オレは寒がりなんだ”と
申してますが、”甘酒を飲んで温まると良い日”でもあるんですネ。
早速飲ませてみようと思います。
■今週の感想
今回の令和2年7月豪雨で被害に遭われた方々には
心よりお見舞い申し上げます。
1日も早い復旧と、被害に遭われた方々の日常の生活が
戻りますことを願わずにいられません。
今週は甘酒がテーマでしたが、ここ数年、
甘酒が熱中症対策に効果的という声を聞き、
調べてみたところ、こんなにも優れた飲み物なんだ!と知って、
驚きました。
甘酒は冷やしてもとても美味しいですから、
この夏は上手に甘酒を活用されてみてくださいネ。
【お知らせ① 次週(7/20~)からのテーマ】
生物のすべての源、『海』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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