高田文夫のおもひでコロコロ

2025.06.23

第133回『喜寿カード』

前回ここに「長嶋茂雄死去」の読売新聞一面を載せたら、ある筋から「ダメだ」と。新聞記事って勝手に載せちゃいけないのか。この業界で55年もやって来て初めて知った。
他の人間ならともかく「あの長嶋」だよ。それでもダメ? どんどん よく分らない世の中になっていく。

 

冗談が通じるいい男だった。76才、私と同い年。ラジオにもよく来てくれたし格好いい「ちゃんこ増位山」へも何度も行った。真ん中に土俵があってそれを囲んでテーブルがある。
私が行った日は増位山が土俵の真ん中にスタンドマイクを立て「今日は同い年の高田センセも来てますので歌の方を。」
私の十八番でもある「そんな女のひとりごと」、そして「根岸」三平未亡人、海老名香葉子作詞「そんな夕子にほれました」を歌ってくれた。
あと少し生きててくれれば77才の喜寿だったのに。“ひが~~しぃ、ますいやま~~ッ ますいや~~まぁ”
人生も千秋楽か。
12勝3敗くらいの格好いい人生だったネ。

浪曲界では可愛いお婆ちゃん曲師の沢村豊子(88)師匠が亡くなった。合掌。

 

上方歌舞伎界の世界を描いた映画「国宝」が ぶっちぎりの美しさ面白さ。
吉沢亮・横浜流星があまりにも凄すぎ。どれだけの稽古量をつめばあそこまで行けるのか。
古典芸能とは その字の通り「古いことを学び習うことなのだ。」それが稽古。
スポーツなどは稽古とはいわず練習という。

落語界の「人間国宝」は なったばかりの五街道雲助。
ネタについて語っている。たしか雲助も私と同い年じゃなかったかな。

 

 

やたら昭和の本が出ているがこれはもう文句なし!
「週刊新潮が撮った昭和の女優たち」
原節子から山田五十鈴、八千草薫、越路吹雪、団令子、京マチ子ら、まだまだ美女の大行進。

 

そんな時、私と「週刊ポスト」「月刊Hanada」などでコンビを組むイラストレーター
佐野文二郎画伯が「私の一番好きな女優」「私の一番好きな男優」をメンコにして送ってくれた。
どうですこの美しさ。いしだあゆみである。

 

そして どうですこの男っぷり。
我が心の喜劇王 三木のり平先生です。

 

糸井重里がやっている「ほぼ日」で、いま7回に渡って超ロングインタビュー。
私が語る三木のり平。きき手はのり平先生の孫。遊歩(UFO)。
早い話、小林のり一の息子。ちょっと渋すぎたか・・・。

 

そして私の「喜寿カード」が出来あがりました。
左手には同い年のピーマンを持っているハイカラぶり。
「喜んで寿」ですから。これを見ただけであなたにも「福」が。
(WITH 池波志乃ではない)

 

そしてこれはバラして欲しくないのですが
実は私ウラでコツコツ作業もしておりまして。
もう少しで一冊の目を見張る本が出来上がります。
昨年6月「月刊Takada」を出版したところ、予想外に売れちゃって。
花田名物編集長が「もう一冊行けんじゃない?」とニヤニヤ。
そんな訳で、内緒ですが、その②を作ってる訳で、これが①をゆうゆう超える濃密さ。
発売予定は7月下旬。風雲急。
7月26日のよみうりホールでの私の「文夫の部屋スペシャル」では先行発売する予定。
私が動くとホラ皆も忙しくなってきたでしょ。

 

まだ元気な内に色々やっときましょ。
オレにだってカウントダウンはあるよ。

 

6月23日

 

高田文夫

 

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筆者
  • 高田 文夫
    高田 文夫
    高田 文夫

    高田 文夫

    1948年渋谷区生まれ、世田谷育ち。日本大学芸術学部放送学科在学中は落語研究会に所属。卒業と同時に放送作家の道を歩む。「ビートたけしのオールナイトニッポン」「オレたちひょうきん族」「気分はパラダイス」など数々のヒット番組を生む。その一方で昭和58年に立川談志の立川流に入門、立川藤志楼を名乗り、'88年に真打昇進をはたす。1989年からスタートした「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は4半世紀以上経つも全くもって衰えを知らず。