高田文夫のおもひでコロコロ

2025.05.15

第130回『高田文庫』

「ブログの更新が早い76歳」と宮藤官九郎に書かれたが、速くないと次から次へと色んなニュースが入ってきちゃうのだ。
ちょっと目を離したら「クドカン橋田壽賀子賞受賞」だとさ。泉ピン子あたりからトロフィーもらうのかな。
下の写真は「えなりかずき賞」をもらいに行った時のクドカン。奥に控える私は「角野卓造賞」をもらう気で来ている。

いま しみじみこうして思えば このふたつの頭(中には脳みそ)が ここ50年間の関東の笑いの文化を作り 守ってきたんだな
・・・・・・・・・・・とはとうてい思えない。

あっ告知です。「文夫の部屋スペシャル」5月10日に前売り開始をしたんですが 10分ちょっとで完売です。すいません。
開催日の7月26日(よみうりホール)に近づいたら 当日券の具合が分ると思います。
私は これで「40年間連続完売伝説」です。
本当の話、舞台(高座)の上から空席というのを見たことがない。
ひとえに私の人柄と自慢と実力です。
人呼んで“背もたれ知らず”と呼ばれている。

150人の小さな小屋から 東京国際フォーラム・ホールAの5,000人まで どこだって超満員でした。
77歳になろうというのに「超満の男」です。そう自画自賛です。これ程、信用のおけるものはない。
評論家になんかほめられたって あんなのインチキですからネ。自分で何も生み出せない奴なんか信用ならん。

さぁ今週の<高田図書館>です。
もし気になるものがあったら是非 本屋さんへ行ってお求め下さい。
いま町の本屋も出版社も大変なんです。
新聞社も大変そうです。
ガンバレ オールドメディアであります。
私は親、親戚みんな<家業>が出版社なので しみじみ応援したくなるのです。
この前ある芸人に「家業は?」ときいたらいきなり「カキクケコ」といわれた。
それは「カ行」‼

「ビバリー昼ズ」で年始 最初のゲストはイッセー尾形、2週目は みうらじゅんと ここ10年以上決まっている。
いわば正月になるとやってくる「カルチャーの獅子舞」なのだ。

宮沢賢治をオマージュ。文章から中のイラストまでイッセーが。凄いよ、いつも。

私に「みうらじゅん賞」を贈ってくれた知の巨人。これからは「アウト老」らしい。「イン老」だと助さん格さんだものな。

次は一之輔の「ドグラ・まくら」。
この男は妙に小じんまりしたエッセイがうまい。
夢野久作の「ドグラ・マグラ」からもってきたんだろう。
「イッちゃーん 大好きーッ」とLF中を駆けめぐる青春。
ケロンパは本気で惚れている。一之輔は本気で「キンキン」の遺産をねらっている。
「キンケロ劇場」が「寄席 春風亭」になる日もそう遠くはない。

さあ いよいよ、この6月25日で私も沢田研二も77歳です。
これほど格好よくライブをやり、これほどラジオで面白い事を言ってる77歳いないでしょ。
共に生涯現役です。唯一無二 誰もマネできない。かかってこい若僧。
この本は80年の「TOKIO」から85年までをしぼりきったもの。その活動に目を見張る。

これは珍なる研究。立ち喰い、立ち小便の歴史ではなく頭が下がる「立ち読みの歴史」。
私も職業柄 その研究の熱さに圧倒された。いまだ研究すらしたことのなかった「立ち読みの歴史」。

昭和100年なのでこんな本も。

昭和おやじ達におすすめ。達者本。


みうらじゅんとか一之輔に言いたい。
エッセイとは「昭和的」なもののことを言う。
あの関川夏央ですよ。「海峡を越えたホームラン」ですよ。
人間を知りつくした「人間晩年図鑑」ですよ。

気になった本がありましたら書店へGO。

P.S. 25日に発売される「月刊Hanada」にて 私が渥美清について書いています。お好きな方はどうぞ。

 

 

5月16日

 

 

高田文夫

  • ビバリーHP導線
筆者
  • 高田 文夫
    高田 文夫
    高田 文夫

    高田 文夫

    1948年渋谷区生まれ、世田谷育ち。日本大学芸術学部放送学科在学中は落語研究会に所属。卒業と同時に放送作家の道を歩む。「ビートたけしのオールナイトニッポン」「オレたちひょうきん族」「気分はパラダイス」など数々のヒット番組を生む。その一方で昭和58年に立川談志の立川流に入門、立川藤志楼を名乗り、'88年に真打昇進をはたす。1989年からスタートした「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は4半世紀以上経つも全くもって衰えを知らず。