民間気象情報会社「ウェザーマップ」の創業者で、
気象予報士・お天気キャスターの森田正光さんが登場。
お天気キャスターになったきっかけや、
現在地球上で起こっている様々な気象変動、
天気に関する不思議についても伺いました。
weather map HP コチラ
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島バナナ協会 コチラ
森田正光さんの著書『気象予報士という生き方』(イースト新書)
最年少でお天気キャスターに
高校の時に進路相談にいったところ、
たまたま日本気象協会からの募集があり、軽い気持ちで受けたところ受かり、
以来、この仕事を50年以上続けている。
当時、お天気キャスターは、40歳以上でないとなれない仕組みだった。
7つの階段を上っていき、1段上がるのに3年かかるので、
20年ほどかかる計算。
しかし、自分は名古屋で採用され、東京に転勤してきて、
研修という名目だったため、
本来3年かかるところを半年から1年で階段を上った。
たまたまラジオで土居まさる さんから、
「君、面白いのでテレビにでないか」と誘われ、出たのがまだ20代のとき。
当時最年少のお天気キャスターとなった。
それをみていたテレビ局のプロデューサーが自分のところで出そう
と言うなど、そこから繋がっていった。
ある意味で、自分がそれまでの順番を崩した。
土居さんがいなければ、今の自分の立場はない。
昨年、著書『気象予報士という生き方』をイースト新書から出版。
そこに「天気予報も人生も、失敗を繰り返すから精度が上がる」とある。
失敗すると反省する。失敗は成功のもと。
温暖化への警鐘
おととし、真鍋淑郎先生が気象学で初めてノーベル賞を受賞。
二酸化炭素などの物質が増えると温暖化が進むという研究を初めて行った方。
温暖化の研究に対してノーベル賞が与えられたというのは、
このまま二酸化炭素を出し続けることに対する
世界的な警告の意味が込められている。
温暖化により、集中豪雨が増えたり、干ばつが長引いたり
ということがおこっている。
並々ならぬ決意をもって二酸化炭素の排出を抑えていかなければいけない。
IPCCから95%以上、人間の影響により温暖化が起こっていると発表されている。
皆が思うことで社会が変わってくる。
今から30年ほど前にオゾン層の破壊が叫ばれた。
1980年のモントリオール条約によりフロンガスをやめようとなった。
今、オゾン層は修復途中。
温暖化もやればできるが、今やらなければ修復しないということ。
人為的な問題は、人間がやり方を開ければ修復できる。
我々は30年に1回起きるかどうかの出来事を異常気象という。
今は異常気象の頻度が10年に1回くらい。
30年前に比べると3倍くらい増えている。
「これまでにない」「経験したことがない」というフレーズが出てくるのは、
これまで、マスコミがあまり言わなかったが、
気象庁が防災の観点からどんどん言うようになったということもある。
80ミリ以上の大雨は20年前とくらべ、1.8倍になっている。
自然界は不安定になると安定しようとする。
たとえば温度が高くなると、温度を下げようと大雨が増える。
気象予報士の仕事
1994年におこなわれた第1回の気象予報士の資格試験で落ちてしまった。
これが人生の中で一番の失敗。
この時は、電車乗っている際、悔しくて涙が出てきた。
コンピューターの精度が上がり、一定以上の気象の知識があれば
天気予報をしてもいいのではないかということから、気象を自由化。
それまでは気象庁しか天気予報をしてはいけなかった。
気象の自由化により、日本の産業が広がっていくことが望まれたのだと思う。
気象予報士の仕事は、大きく分けると、
予報するということと、それを伝えるということの2つ。
予報するのはコンピューターがおこなっていて、
解説者はその仕組みがどうなっているのか、
そして、これから天気がどうなっていくのかということを皆さんにお伝えする仕事。
一流の解説者が増えると、天気の世界ももっと楽しくなり、防災効果も上がると思う。
天気予報が外れたとき、自分のせいではないと、
謝らないと決めていた時代もあったが、最近は素直に謝っている。
謝る際は、なぜ違う予想になったかを説明するようにしている。
それがいい解説になると思う。
外れれば外れるほど天気予報の精度はあがる。
世界の気候変動
地球全体で100年前に比べ、1℃以上上昇していることは確か。
2100年には3℃くらい高くなっているだろう。
地球が温暖化している過程である。
地球が温暖化して何がわるいのかという意見もあるが、。
温暖化により、どこかで大雨が降ったり、
どこかで干ばつが起こったりと今までと違う天気が現れる。
温度が高くなると植物が対応できない。
気候帯がずれると、生えていた植物がだんだん絶滅していく。
地球上のほとんどの生物は植物に依存しているため。
虫や微生物が滅び、生態系が崩れていく。
気候全体が変わることにより、
生態系自体が変わってしまうという恐ろしさがある。
北極の氷が解けると、海水面そのものは上がらないが、
氷の上で生活しているホッキョクグマなど、
生態系に大きな影響を与える。
日本は防潮堤がしっかりしているので、そんなに影響はないと思われる。
しかし、海岸部分は削られていくので他人事とはいえないと思う。
皆既日食を求めて
「皆既日食」が好きで、2010年イースター島、
2017年はアメリカ、2019年はアルゼンチンに見に行っている。
皆既日食は一番優れた自然の芸術だと思う。
一度それを見ると、やみつきになり、何回も行きたくなる、
このことを表す「日食病」という言葉もある。
最初にハワイに皆既日食を見に行ったときは、見ることができなかった。
その時、お年寄りが「自分にとっては最後のチャンスだったのに」と泣いていた。
そんなにすごいものかと思い、次に、上海に見に行ったが、
この時も見られず、イースター島に行ったときに、
初めて皆既日食を見ることができた。
2035年9月2日北関東で皆既日食が観測できる。
このとき、皆既日食を肉眼で見るために、大好きなお酒を控えている。
東京は部分日食。皆既日食は北関東に行かないとみられない。
ぜひ、皆既日食帯で見てほしい。
今、沖縄産の島バナナにはまっている。
とてもおいしいが、今、年間に30トン~40トンしか生産されていない。
絶滅しそうということで、島バナナを皆に広げようと、
島バナナ協会を設立。
島バナナは台風や病気に弱い。専門的に作る人が少ない。
自分は今、沖縄で栽培もおこなっている。
島バナナ協会 コチラ
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