東京・世田谷区のハム・ソーセージ専門店、
「DADACHA(だだちゃ)」のオーナー、小池保さん登場。
開業から30周年を迎えた老舗ソーセージ専門店の成り立ちや
ソーセージの魅力や食べ方など
ハム・ソーセージにまつわる美味しい話を伺いました。


開業30周年ハム・ソーセージ専門店
「DADACHA」今年の2月で30周年を迎えた
老舗のハム・ソーセージ専門店。
「DADACHA(だだちゃ)」という名の由来は、妻の出身地、
山形県・庄内地方の名産品である「だだちゃ豆」。
「だだちゃ」とは現地の方言でお父さん、旦那さんという意味がある。
「DADACHA(だだちゃ)」ソーセージの特徴は新鮮な豚肉を使っていて、
冷凍肉は一切使用していない事。そして
スパイスや塩は本場ドイツのもので、
レシピもドイツのものを日本人に合うように、アレンジしている。
自身が作っているわけではなく、30年間同じ職人と二人三脚で
ソーセージを製造販売している。一番人気は「レバーケーゼ」
という製品で、レバーと豚肉をきめ細かく練り合わせたものを
ケースに入れて焼き上げたものそのままでも温めてもとても美味しい。
カメラマンからソーセージ専門店へ
ソーセージ店を開店する前は、プロのカメラマンをしていて、
主にルポルタージュやインタビュー写真などを撮影していた。
仕事でドイツへ渡り、現地で食べたウインナーやハムに感激し
日本の人々にもこの美味しさを伝えたいと感じた。
40歳を転機にカメラマンの仕事を見つめ直し、
次の道へ進もうと思った時ソーセージが頭に浮かんだ。
構想など含め1年ほど準備期間を経てオープンに至った。
知人の紹介で偶然、フランクフルトで修行を積んだ、
良い職人に出会うことができて、
開業よりずっと一緒に歩んでいるが、ソーセージだけでなく、
マスタード・ピクルスなど、自身の納得いくものだけを販売している。
ソーセージ作りのこだわり
「DADACHA」には、ハムは
ロースハムとボンレスハムの2種類に絞っている。
モルタタデラーソーセージは、肉を細かくし、
スパイスと砕いたピスタチオを混ぜたもので、
とても癖がなく食べやすい。「DADACHA」の
製品はどれも時間をかけて人の手で作っているので、
とても自然な肉の味を楽しむことが出来る。
製品づくりで心がけていることは、美味しさはもちろんのこと
何より安心して食べられること、あとはお客さんに対して
誠実であること。自分にも商品に嘘をつかないよう心がけている。
現在は店頭販売だけでなく、ホームページでも販売している。
レバーペースト
人気商品の1つ「レバーペースト」。
無塩のクラッカーなどと一緒に食べる事をオススメしている。
ペースト自体の塩分が強いため、なるべく味の薄い
食べ物と一緒に食べてほしい。「ご飯にのせて
醤油をかけて食べている」という声もあるほどで。
レバーが苦手な人でも食べられるほど癖が少ない。
ソーセージを美味しく食べる方法は、水を火にかけ、
沸騰したら火を止めてから、ソーセージを入れる事。
これだけでプリッとした食感でジューシーな
ソーセージを楽しむことができる。自身のホームページでも
美味しい調理方法やアレンジを掲載しているが、
ハムやソーセージはほぼ完成食品のため。
人それぞれの楽しみ方で良いと考えている。
40周年までは現役でいたい
今年開業30周年となり、自身も70歳を迎えた。
最低でもあと10年はお店に立って頑張りたい。
そしてソーセージやハムの良さをどのように広めていけば
良いかを日々考えている。40歳で始めたソーセージ専門店だが、
カメラマンからの転身は決して簡単なことではなく
何よりここまでついてきてくれた。妻に感謝をしていて、
今も夫婦で一緒に店頭に立っている。お店にはドイツ人の
お客さんや海外のお客さんも多いが、
「DADACHA」のソーセージは
「東京で一番美味しい」「ドイツのソーセージよりも美味しい」
という声をかけてくれる人も多い。具体的には考えていないが
なんとかこの味を継承していきたいという思いもある。

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