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2019.12.13

映画監督の、周防正行さん語る「カツベン」の世界。

映画監督の、周防正行さん登場。

映画監督を始めたきっかけや、奥様・草刈民代さんとの出会いや日常のエピソード

最新作、映画『カツベン!』について伺いました。

 

12月13日(金)公開 映画『カツベン』 コチラ

 

活動弁士「カツベン」

5年ぶりとなる最新作、映画「カツベン!」。

日本に映画が渡って来た時代の話で、

当時は、映像のみで音がなく、スクリーンの横に人が立ち、

紙芝居のように、セリフを言ったり、物語を説明する、

活動弁士という職業があった。

大学生の時に、無声映画をたくさん見ていて、

無声映画こそ、監督やスタッフの腕が出るものと勘違いしていて、

活動弁士の必要性を、当時は全く知らなかった。

自身の助監督を努めてくれた事もある、片島章三さんが書いた

「カツベン!」という本のシナリオを見た際に、

活動弁士の真の意味を知り、それを世に広めたいと感じた。

音がない状態で、物語・映像作品を作り上げる事は

とても難しいが、映画の基本だと考えている。

 

映画作りのルーツ

日常生活での様々は驚きや、発見に映画の着想を得る事が多い。

例えば、「Shall We ダンス?」は、社交ダンスホールに見学行った際、

何気なくスーツ姿で現れた仕事帰りのサラリーマンが

打って変わって、日本人とは思えない格好で踊り始める。

という光景に驚きを覚えた事がきっかけとなっている。

「ダンシングチャップリン」は、妻である草刈さんと結婚し、

バレリーナの生活に驚きを覚えた事がきっかけとなっている。

例えば、草刈さんの場合、ゴミ拾うときに膝を曲げないなど・・・

「膝を曲げるという事は、バレエでは次につながる動作のため

ゴミを拾う際に膝を曲げる必要はない・・・」というバレリーナ

ならではのこだわりが日常に散らばっている。

 

監督になったきっかけ

幼少期から映画を見に行くのは好きだったが、

作り手になろうとは思ったことは無かった。

最初に好きになったのは怪獣映画で、

次第に様々な映画に興味を持つようになった。

映画を、職業にしたいと本格的に意識したのは、

大学生の頃で、フランス文学者で映画評論家の講師の授業があり、

その授業を受けて、自分でも映画を撮れるのではないか、

と錯覚した事がきっかけとなっている。

大学4年の時、映画界に入りたいと思い、

当時、劇団知り合った女優のアルバイト先に、

映画監督の高橋伴明さんがよく来ることを知り、

実際に直談判しに行き、助監督としてキャリアをスタート、

1989年に「ファンシイダンス」で一般映画での監督デビュー。

「マルサの女」のメイキング映像も撮っていた、

その際、伊丹十三さんと仕事をしたことが、

その後のキャリアにつながっている。

 

趣味はスポーツ観戦

趣味はスポーツ観戦で、特にプロ野球を好んでいる。

プロ野球のシーズン中は、録画も含めて全試合見るほどで、

自身でも草野球をしている。キャッチボールや

バッティングセンターに行く事も多く。

妻の草刈さんは球技にはあまり興味がなかったが、

イチロー選手が出ている試合に観戦に行った際、

ボールの行方そっちのけで、イチロー選手だけを見ていた。

「Shall we ダンス!」撮影の際、草刈さんは、当時は女優では無く、

まだバレリーナだったため、映画の現場に馴染むかが心配だったが、

共演者たちの人柄で現場にはすぐに馴染んでいた。

撮影中は、役が成立するかだけを考えていて、

当時は全く女性として意識していなかった。

ある時のイベント終わりで、2人きりで食事に行った際、

会話が弾み、そこで初めてお互いの事を知り、交際に至った。

 

映画「カツベン!」

日本に映画が渡ってきたのは、明治末期。

当時の映画はモノクロで音はなかった。

ただ写真が動いているというだけでも、当時は、多くの人が魅了された。

その映像をスクリーンの横で、物語の進行、

ナビゲートするのが活動弁士、通称「カツベン」。

彼らの青春時代を、日本の初期の映画の手法で表現している。

当時のアクションやユーモアやセンスを活かしつつ、

そもそもの初期の映画の持っていた楽しさを表現している。

ある意味、今の映画とは違う部分を楽しんでほしい。

当時は活動弁士によって、客足が左右されるほどで、

今でも活動弁士は、日本で活躍していて、

映画「カツベン!」の劇中に出てくる無声映画も全て、

自身が監督し、再現して作っている。

豪華キャストに加え、老若男女問わず楽しんでもらい、

様々な時代を生きる人達に、それぞれ違った感動を感じて欲しい。

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