上柳昌彦 ラジオの人

2025.04.14

大船渡にて

大阪・関西万博開幕!の件に関しては現地で取材したニッポン放送の熊谷アナウンサーと増山アナウンサー室長におまかせするとして、私は11日㈮から12日㈯にかけて2月26日発災から40日かけてようやく鎮火した大船渡の山火事の取材に行ってきました。

東日本大震災以降コロナ禍や私の術後を除くと10回は足を運んでいる大船渡。

これまで福山雅治さんが大河ドラマ「龍馬伝」の撮影時に通ったカレー南蛮のおいしい「百樹屋」さんや「カメラの太陽堂」さん、アーモンドロックがおいしい洋菓子店「おおうらや」さんなど、震災の被災から復興していく大船渡の様子を伺ってきました。

様々なご縁を頂いた大船渡が今回の山火事でまた厳しい状況に追い込まれ「百樹屋」の奥様から番組に悲痛な叫びと言ってもよいメールが届き、心がかき乱されるような気持ちで番組で読ませて頂きました。

毎回共に東北取材に行っているニッポン放送の冨山Pから現地取材に行こうと声をかけてもらいました。

今回、山火事の被害があったのは大船渡の市街地から湾一つ隔てた綾里地と赤崎町という地域でした。

そこで大船渡地区の消防本部の方や避難先の綾里地区の公民館の館長さんにもお話を伺うことが出来ました。

そして大船渡の盛町から番組にメールを頂いた今は閉校になった綾里中学や避難所にもなった大船渡中学でも教鞭をとられ、

今は釜石の小学校校長の高橋先生には綾里地区を案内してもらいました。

鎮火後初めて綾里地区に入った高橋先生が山火事で焼けてしまった家を通るたびに「あぁ○○の家が」「○○の家もかぁ」と苦悩に満ちた声で囁く姿を移動の車の中で聞いた時には胸を締め付けられるような思いがしました。

綾里中学での教え子の家と名前を覚えている姿には感銘を受けました。

また震災と山火事の二重被災に苦悩するあわび養殖の「元正榮北日本水産株式会社」の古川季宏社長に伺った祖父の代からのあわび養殖のご苦労の物語。

そして三代目の古川翔太取締役には震災で養殖所も自宅も津波で全壊しやっと復興したにもかかわらず、今回の火災で配管が焼けまた停電の影響で250万個のあわびが死滅してしまった状況を現場でお話しいただきました。

古川翔太さんはこの状況を何とか打破するためにクラウドファンディングを始めました。

少しでも関心を持たれた方はこちらのHPを是非ご覧ください。

震災そして山林火災ーー大船渡養殖アワビ約250万個全滅から、復興へ(元正榮北日本水産株式会社 2025/03/26 公開) – クラウドファンディング READYFOR

今後放送でも今回の取材の話は今後折をみてさせて頂きたいと思います。

訪れた大船渡はちょうどソメイヨシノが満開の時期を迎えていたのでした・・・