上柳昌彦 ラジオの人

2021.08.17

なんの違和感もない

金曜日の「あさぼらけ」で自民党総裁選に立候補した岸田文雄さんと、今回は河野太郎さんの応援に回った石破茂さんと私の共通点は何でしょうと言ったまま、京急のダイヤの乱れや台風14号の関東地方への影響をお伝えしているうちに時間になってしまいました。

番組宛のメールには「同級生?」「同い年?」と言うメールが届いてみました。

そうですかぁ…そういう風に見えるんですねぇやはり。

いや、正解なんですよ。合っているんです。でもねぇ、なんだかちょっと釈然としない感じなんですよねぇ。

60才になって初めて映画館でちょっとドキドキしながら「あのぅ、シニア1枚で」と言った際に「え!見えませんねぇ」とか「あぁすいません、一応免許証を見せて頂けませんか?」とは一切言われずに「そりゃそうですよ。あんたは誰がどう見てもシニアですよぉ」とばかりにスッとチケットを渡された時のような心持でした。

つまり私がお二方の横にスーツの一つでも着て並んだ場合に何の違和感もなくそこに存在してしまうのかねぇという若干の不満がある訳です。

もちろん私にはあのお二人には備わっている風格や威厳や重みなどは全くないことは重々承知なのですが「それでも別に変でもなんでもないよ。同い年でしょ!」という評価には如何なものかと言う気持ちがどうして湧き上がってくるのです。

これはおそらく私は20代30代40代50代のスタッフに囲まれて仕事をしているという環境にあり、自分ではその中で浮くこともなく順応していると思い込んでいるところに問題があるようです。

また年上となると鶴瓶さんとくり万先輩だけで、お二方の前では新人のころのペーペー感に包まれて仕事をしています。

つまり毎日ほとんど同世代の人間とは接していないという事実。

皆さん偉くなって現場にはいないか引退したかですからねぇ。

とは言え私も夜の電車の車窓に映る己が姿に「どこのお年寄りなんだぁ」「あっオレか」と思ったり、同窓会の会場に近づくにつれ「同じフロアーで敬老の会でもあるのか?えっ!同窓会の参加者かぁ!」と衝撃も受けていても、出来上がった集合写真になんの違和感もなく写り込んでいる自分がいることもお伝えしておきます。

ちなみに石破さんは1957年2月生まれで岸田さんは1957年7月生まれ、そして私は1957年8月生まれです。

ではここでメールテーマ「心に染みる一言」で頂いた漫画家の弘兼憲史さんが島耕作の言葉として色紙に書かれたこの一言を紹介いたします。

「まぁいいか、それがどうした、人それぞれ」

お後がよろしいようで…