本職できっちりお仕事をしているにも関わらず、本職以外でもその才能を発揮している方がいますよねぇ。
当方のようにマイクの前を離れたら他にはとりたてて誇れるものがないという人間にとっては、ただただ「信じられないよなぁ。なんでそんなこと出来るんだろう」という存在です。
「じゃぁあんたは本職できっちりと成果を出しているとでも思っているのかね」と言われた日には「そんなぁ、いやぁまいったなぁ」と首筋のあたりをポリポリ搔きながらそっと退場するのみであります。
今朝は本職がありながら面白い本を出版された、天は二物のお二人をお紹介。
4時半から5時までNBC長崎放送で「あさぼらけ」のオンエアーがこの春から始まった際に、長崎放送には小説を何冊も出している村山仁志さんというアナウンサーがいますとリスナーから教えて頂き、そのメールを番組で紹介しました。
数日後、村山さんご本人からお礼状と最新作「魔法の声」(マイクロマガジン社刊)が届きました。
舞台は長崎の放送局で夕方のテレビのニュースキャスタや謎の少女、同僚のアナウンサーが登場しますがこれが滅法面白い!
局内やニュース番組のリアルな描写、先輩アナウンサーと後輩の関係性、声の特性の表現、エンディングは生放送と事件が絡み合った映像が思い浮かぶ展開でした。
特筆すべきは女性の心理描写の細やかさで、これは本当に
52才の男性が書いたのか、女性が書いたのではと思えるほど。
添えられたカードにはご本が描かれた可愛い少女のイラストもあり、その多才ぶりにただただ驚くのみでありました。
もうお一人は両国駅の駅長さんから送られてきた「大相撲と鉄道」(交通新聞社新書刊)という不可思議なタイトルの本の著者の方です。
お名前は木村銀治郎さんというなかなか古式ゆかしいお名前で、それもそのはず木村さんは1974年生まれの幕内格の行司の方でしたぁ!
行司の仕事は多岐にわたり番付表や館内の電光掲示板などの「相撲字」はすべて行司が書き、場内や千秋楽の表彰式のアナウンス、決まり手、勝負結果の記録、地方巡業の移動、宿泊の手配などなど相撲にかかわる周辺の様々を一手に引き受けている事がわかりました。
木村銀治郎さんは鉄道ファンで相撲ファンという好奇心旺盛な少年だったようです。
そして今、行事として土俵に上がりつつ「輸送係」として移動手段の確保にあたり、ここで鉄道と思いっきりかかわっているという訳です。
コロナ禍でなかなか移動が難しい昨今ではありますが、元来大相撲は大阪、名古屋、九州、その間の地方巡業と常に移動をしている大集団なのです。
あの大きなお相撲さんが大人数で列車に乗って時間通りに移動することを想像すれば「輸送係」の大変さは想像がつくというものです。
そのご苦労と裏話とテクニックが満載の本と聞けば面白くないわけがないではありませんかぁ!おまけにイラストは相撲通の能町みね子さんという豪華さです!
いつかご本人にお会いしてお話を伺ってみたいものです。
という事で、世の中には点が二物を与えた方がいるのものだぁというお話でした。
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