16日金曜日の4時台の「あさぼらけ」でこのようなメールを紹介しました。
14日の夕方に札幌から頂いた「るう」さんというラジオネームの56才の男性でした。
おそらくSTVラジオで30分間だけ聴いている方でしょう。
「るう」さんは単身赴任で東京に住んでいた10年前、当時私が朝に担当していた「お早うGood Day」を毎朝聴いていたとありました。
ところが「るう」さんを鼓膜がガン細胞に侵されるという病魔が襲い、両耳の聴力を完全に失ってしまいます。
音のない生活は不便というよりもはや恐怖でしかなく、3年ほどは一人で外出もできない状態が続きました。
頭の中では常にハウリングのような耳鳴りがしていて、放送では表現を変えましたが文面通り紹介すると「気が狂いそうになった」とありました。
人生の途中で聴力を失うという、私の想像をはるかに超える経験を「るう」さんはしたのでした。
しかし10年の間、様々な治療とリハビリを重ねたことでしょう。先日からようやく右耳が聴こえるようになったのです。
「るう」さんは久しぶりにラジオのスイッチを入れました。
早朝のSTVラジオから流れてきたのは、10年ぶりの私の声でした。
「るう」さんは放送を聴きながら頬を伝う涙を止めることが出来なかったとメールにはありました。
メールを読み終え「るう」さんからのリクエストを紹介しました。
イントロに乗せて私は『「るう」さんお帰りなさい……』と言うのがやっとでした。
「るう」さんからのリクエストは、10年前の秋にラジオからよく流れていたアンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓 十五の君へ~」でした。
このような物語を紡ぎながら、今朝も有楽町のスタジオのマイクに向かっている私なのです。

2025.11.07
放送作家藤井青銅さんのこと
1970年代の後半から80年代にかけてはぐーたら大学生で酒を飲んだり見様見真似でラジオドラマを作ったりで、ラジオ自体をあまり聴いていなかったと記憶しています。 しかしな...

2025.10.31
番組に届いた「名言」の数々
志村けんさんが桑野信義とコントを収録した際に「80%の力で演じなさい。で、何かあった時には残りの20%で対応するように」とアドバイスを受けたという話をきっかけにメールテー...

2025.10.24
桑マンさんありがとうございましたぁ!
かつて入院手術後にその体験談を番組でお話したところ、 「病気の話ばかりするな」というお叱りを受けたことが頭にあって、 ラッツ&スターの桑野信義さんのゲストが決まった際...

2025.10.17
桑マンさんと!
自民党総裁選の際に「予想はあれこれできるけれど、結局これは馬券が買えない競馬なんだよ」と言った人がいました。 確かに自民党総裁になれば自動的に総理になるけれど、党員でも...

2025.10.10
航空画伯ノブさんのこと
航空機のイラストを専門に描いていた下田信夫さんに初めてお会いしたのはかなり前の公開生放送かイベントの会場だったでしょうか。 それ以前からご著書をお送りいただき、その時や...