大腸がんに関するシンポジュウムの司会を担当した時に、大腸の内視鏡のスペシャリストNTT東日本関東病院の大圃研先生の話をじっくり伺うことができました。
大腸がんはとにかく早期発見が大切ということと、便潜血検査だけではなく大腸内視鏡検査を受けましょうという話の影響で、60才手前でチャレンジしてみました。
前日の食事は消化の悪い繊維質は避け、パンとそうめんとうどんでしのぎ、寝る前には下剤を飲みました。タクシーで会社に向かう時間と放送時間中に下剤が効いてくることを恐れましたが、これは問題なくクリアしました。
放送後は経口腸管洗浄剤なるものを2lの水で溶かし、コップ一杯15分、2時間かけてゆっくりゆっくり飲みました。飲み始めて1時間ほどで1回目のトイレへ。
薄めのスポーツドリンク的な味なので飲みやすいのですが、さすがにあと500mlのあたりから飽きてきて飲み込むのもひと苦労。思わず氷を入れて、「コレハ酎ハイ酎ハイっ」と思いながら飲み込みました。
4回目のトイレで流す水がかなり透明になりました。これで大腸の中のカスも全部排泄されたことになったかと思うと、多少すがすがしい気持ちになります。
これで宿便まで出たという事なのかと思い、ネットで検索するとたくさんの書き込みがありましたが、様々な意見があり「宿便が出た説」から、そもそも「宿便はない説」まで多種多様、いったい誰がほんとうの事を言っているのか、加計問題の「閉会中審査」みたいな感じです。
病院ではガウンとお尻の方に切れ目がある紙製のパンツを装着し、腸の動きを止める注射をし診察台に横向きに寝ます。血圧を測りながら「では意識を低下させる薬を入れますね」と再び注射。
そして……「終わりましたよぉ」という看護師さんの声で起きました。
えっ!わたし寝てたの?!てなもんです。胃カメラの時に経験した薬で意識がボンヤリする程度だと思っていたのですが、ぐっすり寝込んでしまうとは。
自分で大腸の中を見ることができなかったのは残念ですが、おかげで痛みや不快感はまったくありませんでした。
という話をかいつまんで「あさぼらけ」で話したところ、番組終了間際に大腸内視鏡経験者の方々からメールが届きました。
「大腸内視鏡検査で、お腹の中をグリグリと激痛が走り途中で検査ができなくなりました!麻酔がきかない73才の声も聞いてほしい」
「あの2lの下剤に苦労しました。最後は看護師さんの前で吐きながら飲み『ここでやめたら検査ができない。中止にしますか』と言われ必死に飲み込みました!」
「2lの下剤はおいしく飲みましたよ。内視鏡は横向きの時はそうでもなかったけど、上を向くと声が出るほどの苦しさでした」等々。
激痛に苦しんだ方、2lが大変だった方、2lがおいしかった方、
内視鏡はお尻から挿入するにも関わらず、上向きで検査!?どうやって挿入?という方など、どのご意見が多数派なのでしょうか。
私が受診した先生が名医だったのか、それとも私が寝不足でなおかつ鈍感だったのか……
結果はポリープもなく問題ないとのことでした。やれやれです。
ちなみに検査後のビールはうまかったですが、せっかく体内が浄化されたにも関わらず、一瞬にしていつものアルコールが漂う体になってしまいましたとさ。
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