北海道七飯町の小学2年の男児が無事保護されました。置き去りにされたところからはるかに離れ、しかも普通、人は行通らない道だったため捜索の対象外になっていたようです。
人が突然姿を消す「神隠し」という言葉がありますが、子どもの行動力が大人の想像をはるかに超えてしまったため起こった事象も数多くあるかもしれません。
先日、日曜日の深夜に放送した「子どもたちの震災~しゃべっていいんだ」は、当時小学5年だった子どもたちが、胸の奥に閉じ込めていた当時の体験を、高校2年になって初めて語り始めたことを伝えるドキュメンタリーでした。
ナレーションを担当しながら、私の想像をはるかに超えた子ども達の記憶の確かさに、ただただ驚いたものです。
前回にも書きましたが、深夜の放送にもかかわらず多くの感想を頂きました。しかし「放送時間が遅すぎる」「新聞のラジオ欄にも『報道』としか書いてない」「事前の告知が少ない」などお叱りもいただきました。
これも、多くの人に聴いていただくべきだったという気持ちの表れと思いますが、ラジオのドキュメンタリー番組やラジオドラマの厳しい現実がここにあります。
子育てや教育関連のスポンサーの皆様方に関心を持っていただければ、たとえば祝日の午後などに再放送も可能かもしれませんが、なかなかハードルの高い問題でしょう。
番組内で使用されている楽曲の著作権の問題がクリアーになればネットでの公開も可能なのかもしれませんが……
6月2日の午後、放送批評懇談会主催「第53回ギャラクシー賞贈賞式」の司会を「金曜ブラボー。」の望月理恵さんと担当しました。
2人の力技で何とか乗り切りましたが、時間が押さないように「高速参勤交代」……ではなく「高速贈呈式」という感じでありました。各賞に関してはこちらを参照にして下さい。
http://www.houkon.jp/galaxy/53rd.html
印象的だったのは報道活動部門大賞作品の山陽放送RSK地域スペシャル「メッセージ」という番組でした。
岡山・香川で起こっている問題は日本の問題であることを痛感した地域密着型の正統派ドキュメンタリー番組ですが、放送時間がなんと毎週水曜日の20時56分~21時53分というまさにテレビのゴールデンタイムなのです。
カイロ支局長時代に湾岸戦争を体験した、山陽放送の原憲一社長は受賞の挨拶の中で「自分が社長になったら、意地でもゴールデンタイムにドキュメンタリー番組をやろうと思っていた。数字は取れないが今後も絶対続ける」とおっしゃいました。
様々な数字に右往左往し翻弄されっぱなしで、一体全体私は何を伝えたいのだろうと思うことも多かった私にとって、まったくもって耳の痛い話でありました。

ドキュメンタリー番組は手間暇がかかる割にはスポンサーが付きにくく、局の強い思い入れかバラエティー要素を入れなければ、どうしても深夜帯にひっそりと放送される存在になりがちだという現実を突き付けられましたが、なんとか知恵を絞って多くの方にお聴きいただく工夫がまだまだ足らないことにも気づかされたギャラクシー賞の司会でありました。

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