上柳昌彦 ラジオの人

2015.07.27

コンクリートのふた

調布飛行場から500mの住宅街に小型飛行機が墜落の事故。月曜日の段階ではまだ原因はわかっていません。

今から8年前、笑福亭鶴瓶さんと式根島に仕事で行きました。行きは低気圧で荒れる海の中、11時間ほどかけて東海汽船で。帰りは新島から飛行機で調布飛行場に飛びました。

島から相模湾、三浦半島を通って江の島から鎌倉などを観光気分で眺めていると味の素スタジアムや中央自動車道、そして住宅街に囲まれた調布飛行場に40分で着陸しました。

大島、新島、三宅島、神津島などを結ぶ定期便は一日往復26便飛んでいるそうです。

Googleマップで確かめると被害に遭った界隈は一軒家が整然と並んだ住宅街であることがわかりますし、調布インターチェンジまでは目と鼻の先です。

渋滞で有名な東名高速の大和トンネル近くを走っていると、厚木飛行場から離着陸する戦闘機が近くに見えることがあります。

厚木飛行場では米軍戦闘機の墜落が過去4回あり、1977年9月には横浜市緑区(現在は青葉区)の住宅街にファントムが墜落して幼児が2人死亡しお母さんも4年間の闘病生活の後に亡くなるという悲惨な事故を覚えている方も多いでしょう。

東名大和トンネルは、よく見ると山に掘られたトンネルではなく道路の上に蓋がされた状態です。これは1961年の墜落で相模鉄道が不通になる事故が発生したため、相鉄線とともに滑走路からの飛行航路にあたる個所をコンクリートで覆ったものです。

狭い国土。近くまで住宅が迫っている飛行場だらけです。かと言ってコンクリートで覆う訳にもいかず、大変に悩ましい問題です。