今回は、ゲストに落語家の月亭方正さんがお越しくださいました。

月亭方正さんといえば、2008年に落語家に転身。
鶴瓶さんも改めてちゃんと聞くのは初めてだというそのきっかけを詳しくお伺いしました。
20歳の頃に“お笑い芸人・山崎邦正”としてデビューして以来、
テレビ業界で活躍し人気を得ていた月亭方正さん。
その活動の中でいわゆる“テレビ芸”は積み重なっていくものの、
営業先に行くと自分自身に何も芸が無いことに気付いたことが
まずひとつの転機となっているそうです。
同じ営業先で他の芸人仲間が漫才で笑いをとっていく中フリートークで壇上に上がり、
出てきた最初は観客から歓声をもらうもののそこから披露できるものが無く、
盛り上がりが尻すぼみになっていく様子に直面。
テレビで定着していた“追い詰められるキャラ”は美味しいと思って
乗っかった流れでは無くリアルに焦ったり逃げ出したくなるものだったそうですが、
営業先で何もできないとなると逆に“追い詰め”を欲している自分にも気付いてしまったとか。
「嫌なんですけどその場はなんとかなる、というような。
それがすっごく落ち込んだんです。“芸が無い”」
このままいじられ芸だけで、
テレビの世界では食べていけるとは思うがしかしこのままで良いのか?
当初憧れていた芸人像とかけ離れた自身の姿を振り返り葛藤する中で
「これはいかん!」と思い立ったのが、40歳。“不惑”の歳だったそうです。
まず最初に目指したのは吉本新喜劇の座長。
過去の公演映像を全て見て勉強しこの道を進もうと奮い立ったものの、
自分1人きりではすぐに稽古もできないと気付き挫折。
やはりピンネタを作って一から…と悩んでいるときによく会っていたのは、東野幸治さん。
その東野幸治さんに悩みを相談すると「落語聴いたら?」と一言。
当時の月亭方正さんは落語に全く興味が無く、
むしろテレビ業界で染み付いた“古いものをぶっつぶせ”という考え方から
避けていたものだったそうです。
しかし薦められた手前無視はできず、レンタル店で『桂枝雀大全』を借りてみた月亭方正さん。
最初はよくわからなかったが『高津の富』という演目のまくらで興味を惹かれ、
それから何かが開けたように落語を面白いと感じるようになり、
それからは毎日毎日落語漬けの日々をおくったとか。
DVDを見て落語を吸収して今度は見よう見まねで一席練習し始めると、
「ひとりでやる新喜劇や」と気付き、
これが月亭方正さんの人生を一変させることとなったそうです。
「もう久しぶりにガッツポーズしました、嬉しくて。
人生でやるべきことをやっと見つかった!」
鶴瓶さんも弟子入りしてから長らく本格的な落語をしてこなかった時代があり、
当時は思うように爆笑をとれるものを見つけられずに悩んでいたと明かします。
そんな中で『青木先生』をはじめとした、
鶴瓶さん自身の実話から生まれた“私落語”という独自の形態を発見して変わったといいます。
「(見つけたときに)嫁はん起こして聴いてもうたんよ。
“これや!”思ってちょっと起きてくれと。
嫁はんもよう笑いよんねん、また」
と、当時の喜びを振り返ります。
その時に体験した喜びと、今回の月亭方正さんの話を重ねて
「ほんまに嬉しかったやろうなぁ」と共感。
その声には心からの祝福が滲んでいました。
番組ではそれから本格的に落語家への道を歩むまでの長い道のり、
師匠・月亭八方さんとの出会いなどさらに詳しくお伺いいたしました。
そんな月亭方正さんも今では落語家になって17年。
8月22日、9月12日には『月亭方正落語会 月一方正噺〜全十回〜』を
新宿末廣亭にて開催されます。
<7月28日にお届けしました曲>
恋風 / 幾田りら
Hachiko / 藤井風
さよーならまたいつか! / 米津玄師
エンディングテーマ曲は「日曜日の夕方フレンド / 堀尾和孝」です。
「日曜日のそれ」では、みなさんからいただいたメール&ハガキを読まれた方に
鶴瓶師匠が歌う「姉ちゃんへ」のCDをプレゼントしています。
ラジオ、テレビ、落語、ライブ、旅、海外と忙しい鶴瓶師匠です。
ぜひどこかで見かけた時は、その様子をメールまたはおハガキに書いて
送ってくださいね。
★メールの方は、tsurube@1242.com
★おハガキの方は、〒100-8439 ニッポン放送 笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ係
どんなことでもいいので、メール、おハガキをお待ちしています。
また、この番組はポッド・キャスティングで聴くことが出来ます。
毎週火曜日に更新されます。
詳しくはニッポン放送のホームページをご覧ください。

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