ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2026.07.05

サンデー早起キネマ『ビートルズがいた夏』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

7/5の1本目は、ビートルズ、万博、暴動、ひと夏の恋…1965年のアメリカの夏の日を描く情緒的なドキュメンタリー
『ビートルズがいた夏』

原題、元のタイトルは『Things We said Today(今日の誓い)』。
ポール・マッカートニーが“未来のノスタルジア”と呼ぶビートルズの名曲です。
「Things We said Today」をタイトルに、ルーマニアのドキュメンタリー映画の巨匠 アンドレイ・ウジカ監督が、10年以上の歳月をかけて新たな都市交響詩を紡ぎ出しました。

この作品は、1965年8月13日、ビートルズの4人が、音楽史上初のスタジアム・コンサートのためにニューヨークに降り立ったところから始まります。彼らが宿泊するホテルの周りは、熱狂的なファンで埋め尽くされ、彼女たちの悲鳴や歌声と機動隊・マスコミの喧騒で、当時のビートルズの爆発的人気の程が伺えます。
コンサートの会場となるシェイ・スタジアムの隣では、楽天的な未来に溢れたアメリカ史上最大の万博が開かれ、ロサンゼルスでは、人種差別に抗い34名が死亡した“ワッツ暴動”が起きていました。

わずか数日間にアメリカで一度に起きた出来事は、100時間以上のニュース番組と100時間の個人の8ミリフィルムから抜粋したアーカイブ素材で構成されています。
ドキュメンタリーなのですが、そこに、フランスのアーティスト、ヤン・ケビのアニメーションを重ね合わせ、ビートルズがやってきた日とコンサート当日の特別な夏の数日が描かれています。

アニメーションで描かれた主人公のジェフリーは、作家を目指す17歳、ニューヨークで最初にビートルズの曲を放送した人気ラジオDJの息子です。
ビートルズを愛してやまない蝶の化身のような少女ジュディスと出会った夏の日の青春の思い出が、ドキュメンタリー映像に重ねられていきます。

ウジカ監督は、インタビューや説明的なナレーションを排除し、既存のニュース映像や公式記録、
アマチュアの映像を厳密に編集し配置することで、観客自身に解釈を委ねる構造を作り出します。
当時のモノクロや古めかしいカラーの映像が、ニューヨークの街の様子や庶民の生活を映し出し、
ニュース映像が社会の出来事を語ります。
ナレーションはなくても、“アメリカのあの夏”が、どこかに留めて置かなければ忘れ去られてしまう“誰かのひと夏”が、確かにこの作品に残されているのです。

1996年のビートルズ初来日から60年を記念して公開される『ビートルズがいた夏』。歴史的で情緒的な作品です。あなたも、あの頃に会いに行きませんか?

『ビートルズがいた夏』
7月4日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開

公式サイト:http://twst.onlyhearts.co.jp
監督:アンドレイ・ウジカ
出演(声):トミー・マッケイブ:ジェフリー、テレーズ・アザラ:ジュディス、シェア・グラント:シェリー、サラ・マクラスキー:キャロル
2023年/フランス・ルーマニア/英語・フランス語・ドイツ語/85分/1.78:1
原題:TWST: Things We Said Today
配給:オンリー・ハーツ
© LES FILMS CAMÉLIA, MODERN ELECTRIC PICTURES, TANGAJ PRODUCTION, ARTE FRANCE CINÉMA, L’INSTITUT NATIONAL DE L’AUDIOVISUEL, 2024

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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