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7/27の2本目は、思いがけない恐怖を描く深層心理サスペンス
『入国審査』

主人公は、アメリカに移住するためスペイン・バルセロナからNYの空港へと降り立ったカップル・ディエゴとエレナ。
エレナがグリーンカードの抽選で移民ビザに当選し、事実婚のパートナーであるディエゴと共に、幸せな暮らしを夢見て憧れの新天地にやってきたのです。
ところが入国審査で状況は一転。パスポートを確認した職員に、なぜか別室に連れて行かれます。
「入国の目的は?」
密室ではじまる問答無用の尋問、二次審査。
やがて、審査官のある質問をきっかけに、エレナはディエゴに疑念を抱き始めるのです…。

監督・脚本を手掛けたのは、ベネズエラ出身のアレハンドロ・ロハスとフアン・セバスチャン・バスケスの2 人。
ロハス監督が故郷のベネズエラからスペインに移住した際、実際に体験したことからインスピレーションを得てこの作品が生まれました。
撮影はわずか17日間、65万ドル(約9,600万円)で制作された低予算の監督デビュー作が、世界中の映画祭で、最優秀作品賞や観客賞など数々の賞に輝きました。

舞台のほとんどは空港の取り調べ室。主要な登場人物は、エレナとディエゴと2人の審査官の、合わせて4人だけ。凄まじい緊迫感です。
「どうなるの?」と畳みかけるような尋問にドキドキハラハラしていたら、思いもよらないラストに「え???」…しばし固まってしまいました。このストーリーにぴったりな77分間という時間がミソかもしれません。

「私の裁量で決まる」「調べる権利がある」という居丈高な審査官の目的はなんだったのか。
いつの時代もそうなのかもしれませんが、特に第二次トランプ政権下のア
メリカで、移民の強制送還や不当な逮捕が日々報道されている昨今、人は入国に限らずこのような権力を振りかざされる状況に、いつ置かれるかわかりませんよね。
あっけなさの後、何とも言えない恐ろしさに襲われました。

『入国審査』
8月1日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋他全国公開
公式サイト:映画『入国審査』公式サイト|2025.8.1 Fri ROADSHOW
監督・脚本:アレハンドロ・ロハス、フアン・セバスチャン・バスケス
出演:アルベルト・アンマン、ブルーナ・クッシ
2023年|スペイン|スペイン語、英語、カタルーニャ語|77分|ビスタ|カラー|5.1ch|原題UPON ENTRY|日本語字幕 杉田洋子
配給:松竹
© 2022 ZABRISKIE FILMS SL, BASQUE FILM SERVICES SL, SYGNATIA SL, UPON ENTRY AIE

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