ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2025.06.15

サンデー早起キネマ『メガロポリス』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

6/15の3本目は、壮大な映像美に圧倒される!フランシス・フォード・コッポラ監督が映画人生をかけた最新作
『メガロポリス』

『ゴッドファーザー』シリーズや『地獄の黙示録』など数々の傑作を生みだしてきたコッポラが、「この物語をどうしても書きたかった」と1980年代初頭から脚本の執筆に着手したものの、映画の制作は何度も暗礁に乗り上げてきました。
しかし、80歳を超えた彼は、先祖代々手掛けるワイン事業の一部を売って大型スタジオ作品並みの予算1億2000万ドル(約186億円)を調達したのです。
自分が作りたい映画を作るという信念の元、壮大な一大叙事詩がついに完成しました。

それは、21世紀、近未来のアメリカをローマ帝国に見立てた空前絶後の物語。
アメリカ共和国の大都市ニューローマでは、享楽にふける富裕層と苦しい生活を強いられる貧困層の格差が社会問題になっていました。
名門クラッスス一族の出身で、市の都市計画局・局長の天才建築家カエサル・カティリーニは、新都市メガロポリスの開発を推進していました。それは、人々が平等で幸せに暮らせる理想都市でした。
しかし、財政難の中、利権に固執する市長のフランクリン・キケロは、カジノ建設を計画し、カエサルと真っ向から対立。
また、クラッスス一族の後継者の座を狙う従兄弟クローディオ・プルケルの策略にも巻き込まれたカエサルは絶体絶命の危機に直面します。
果たして理想都市メガロポリスは実現するのでしょうか?

カエサルにはアダム・ドライバー、キケロ市長にはジャンカルロ・エスポジート、キケロの娘でカエサルの思いに共感するジュリアにはナタリー・エマニュエル、他に、オーブリー・プラザ、ジョン・ヴォイト、ローレンス・フィッシュバーンなど役者陣もすごい方々が揃いました。

138分間、美しくも壮大な映像にひたすら飲み込まれ、圧倒されます。
壮大過ぎてちょっとわからない部分もありましたが、逆に何度もじっくり見返したいと思いました。見返すたびに新しい発見がありそうです。
86歳の巨匠コッポラがこれまでに経験してきたことや思いの全てが詰め込まれた集大成のように感じました。
ローマの昔から今も同じような問題が起きていて、人間の根本は変わらないのかもしれません。それでも大切なものは何なのか…寛容と話し合いが重要であることを教えてくれました。
コッポラが私たちに託した未来への希望の光が見えます。

『メガロポリス』
6月20日(金)IMAX®ほか全国劇場にて公開

公式サイト:映画『メガロポリス』公式サイト
製作·監督·脚本:フランシス·フォード·コッポラ
2024年/アメリカ/英語/138分/カラー/原題:Megalopolis
字幕翻訳/戸田奈津子 PG12
配給:ハーク、松竹
© 2024 Caesar Film LLC All Rights Reserved.

最新番組ブログ
    パーソナリティ
    • ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

    • 過去のホームページ
    • 中山秀征の有楽町で逢いまSHOW
    • 週刊 なるほど!ニッポン
    • ウィークエンド・ケアタイム 「ひだまりハウス」 ~うつ病・認知症について語ろう~