ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2025.03.23

サンデー早起キネマ『エミリア・ペレス』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
3/23は、自分らしく生きた型破りな人々を描く3本をご紹介。

1本目は、フランスの名匠ジャック・オーディアールが72歳にして更なる挑戦!
サスペンス×アクション×ミュージカル×ヒューマンドラマ…ジャンルを超えて挑んだ独創的で唯一無二の傑作
『エミリア・ペレス』

才能をボスに搾取され不遇の日々を送っていた優秀な弁護士・リタのもとに、ある日、驚くべき依頼が舞い込みます。メキシコ全土を恐怖に陥れていた麻薬カルテルのリーダー・マニタスが、莫大な謝礼と引き換えに「自分らしく生きるため女性としての新たな人生を用意してほしい」というのです。
マニタスは敵対する麻薬組織に殺されたという筋書を用意し、テルアビブで名医を見つけ、リタの完璧な計画が成功!
それぞれが新たな人生をスタートさせた4年後、マニタスはエミリア・ペレスとしてリタの前に現れます。エミリアは、マニタス時代に犯した罪に心を痛めていて、リタの協力のもと人々を救うために壮大な活動を始めることに。
しかし、エミリアが“亡きマニタスのいとこ”という設定で、妻と二人の子供を自分の元に呼び寄せたことから、運命は思わぬ方向へ大きく動き始めるのです…。

この作品では、抑圧された社会の中でも自分らしく生きたいともがき苦しむ4人の女性が登場します。
男性優位社会で才能を搾取され手柄を横取りされてきたリタ、男性の肉体から解放され本当の自分を取り戻したいと願ったエミリア、麻薬王と恐れられた夫に逆らえず子育てにすべてを捧げてきたジェシー、夫のDVに心身共に傷つけられたエピファニア…彼女たちを演じた4人の女優が、2024年のカンヌ国際映画祭で、なんと女優賞を受賞!通常女優賞は一人ですから、大変な話題になりました。

リタを演じたゾーイ・サルダナは、歌も演技も圧巻で、アカデミー賞でも助演女優賞に輝きました。
マニタスとエミリアを演じきった、自身もトランジェスターのカルラ・ソフィア・ガスコンの変身ぶりも素晴らしかったです。別の人が演じているようでした。
マニタスの妻ジェシーには、シンガーとしても絶大な人気を誇るセレーナ・ゴメス、エミリアと心を通わせるエピファニアにはアドリアーナ・パス、この4人の相乗効果で、作品がさらに素晴らしいものになりました。

人は何かしら我慢したり、諦めたりして生きているもの。「自分らしく生きていきたい!」内なる声に素直になるのはいけないことなのでしょうか?

『エミリア・ペレス』
3月28日(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー

公式サイト:映画『エミリア・ペレス』公式サイト
監督・脚本:ジャック・オーディアール『君と歩く世界』『ゴールデン・リバー』『パリ13区』
出演:ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パス
制作:サンローラン プロダクション by アンソニー・ヴァカレロ
配給:ギャガ
© 2024 PAGE 114 – WHY NOT PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 2 CINÉMA
COPYRIGHT PHOTO : © Shanna Besson

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    • ひろたみゆ紀
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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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