ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.12.11

サンデー早起キネマ『戦場記者』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
12/11は、圧倒的な強さを持つ主人公にくぎ付け!の3本をご紹介。

2本目は、ドキュメンタリー映画。
ニュースを超える戦争の真実を伝える日本人特派員にくぎ付け!
『戦場記者』

監督、そして主に出演されているのは、TBSテレビに在籍し、中東支局長としてロンドンを拠点に世界中を飛び回る特派員・須賀川 拓氏。
中東はもちろん、ヨーロッパ、アフリカ、アジアと、カバーするのはなんと地球のおよそ1/3。驚くべき広さ!なんというフットワークとネットワークでしょうか?!
テレビ報道の枠をこえ、YouTubeやSNSを駆使して戦地の様子を伝える須賀川氏。
YouTubeの平均再生数は30万回を超える人気コンテンツなので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
国際報道で優れた業績を上げたジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」も受賞されています。

そんな須賀川氏のこの作品は、彼が取材を重ねた主に3か所が描かれています。
イスラエルによって閉ざされた街パレスチナのガザ、ロシア軍の攻撃にさらされるウクライナ、そして、タリバンが実権を握ったアフガニスタン。
普段、見聞きするニュースでは実感がわかないことも、須賀川氏が迫った映像とインタビューで炙り出された戦争のあまりの生々しさに驚きます。
実際にインタビューをしている間にもミサイルが飛んできて慌てて逃げたり、爆撃された建物のがれきの中から見える絵本やおもちゃ…地球上のどこかで今、この時も、ミサイルやクラスター弾が飛び交っているのだと実感できます。

その惨状を伝えるだけでなく、須賀川氏のすごいところは、インタビューにあると思いました。
例えば、市民を平気で巻き込む無差別攻撃をするイスラエル・パレスチナ双方の責任者に非人道性を問いただしたり、女性人権問題の現実をタリバンの上層部に突き付けたりしているのです。
もちろん、大きな犠牲を強いられる市民の声も丹念に拾っていきます。

そして、世界の戦場の事実を真実を伝える記者として、ひとりの人間として葛藤する姿にとても共感できました。
ああ、こんな思いで伝えてくれているんだ…命がけで伝えてくれていることを無駄にしないために、私たちは何ができるんだろうか…深く考えさせられましたし、知ってしまった以上、これからもずっと考えていくんだろうなと思います。

『戦場記者』
12月16日(金) 角川シネマ有楽町ほか全国順次公開 

公式サイト:ドキュメンタリー映画『戦場記者』公式サイト (senjokisha.jp)
©TBSテレビ

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    パーソナリティ
    • ひろたみゆ紀
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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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