6月8日(土)のゲストは、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社エンジニアの辰巳哲也さんと熊本県立大学新理事長の黒田忠広さんでした

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【スタッフMの番組報告】

半年に一度お送りしています、NGO世界一周!のスペシャル番組ですが、今回は「半導体」をテーマにお送りいたしました。いかがだったでしょうか…。

最近、昔のテレビドラマを見る機会があったのですが、その時に、公衆電話に行列ができていて緊急の連絡をしそびれたり、金曜日の15時にATMが閉まって、お金を降ろせず、友人に借りたり…30年前には当たり前だった光景に遭遇しました(笑)。おそらく今の若者がこれを見たら、「え?スマホは?」「え?ネットバンキングは?」となるんだろうなーと、どちらも体験している私としては、どちらの良さも感じていました。

そうなんです、この30年、パソコン、インターネット、スマホ、Wi-Fi、電気自動車、AI・・・デジタルへの超進化は目覚ましいものがありました。得意不得意はあっても、今をいきる私たちは多くの恩恵を受けていますよね・・・。このデジタル社会の多くを支えている部品が「半導体」であるということ、意外と知らない方も多かったのではないでしょうか…。

左:熊本県立大学新理事長・黒田忠広さん

左:ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社・辰巳哲也さん



この半導体専門家をお迎えして、半導体が、私たちの暮らしをどう支えているのか、徹底解説いただきました。

ソニーのトップエンジニア・辰巳さんは、トランジスタラジオから始まったソニーの半導体開発の歴史と、現在スマホやカメラに内蔵されて進化が止まらない「イメージセンサー」という半導体についてその最新情報まで詳しく教えてくださいました。
このイメージセンサーが、人の目に見えないものまで検知したり、空間認知機能がアップすることで、自動運転の
技術もさらにすごいことになると聞いて、もう近未来な時代がすぐそこまで来ていることを実感しました。

辰巳さんは、イメージセンサーを「秘伝のたれ」とユニークに表現されていましたが、もともとものづくり大国ニッポンは半導体開発が得意で、世界をリードしてきたわけで、いいものをたくさんつくりすぎて、他国の思惑が絡み合う中、失速してしまっただけで、今こそ日本の誇るエンジニア魂を再結集して再起する時に来ているんだなと
感じました。もっとこうしたい、あれができたら・・・というユーザーとしての欲求というものが、技術開発を
前に進めてくれているんですね・・・。とてもいいお話でした。

熊本県立大学新理事長の黒田忠広さんには、半導体をめぐる経済的な動きから、未来についてを熱く語っていただきました。
イギリスの首相・チャーチルの言葉
「大きな困難にまともにぶつかること。逃げたら、またその困難の何倍にもなっておそいかかってくる。覚悟と楽観を携えて前に進む!」
黒田さんはこの偉人の言葉を胸に40年近く、日本の半導体のいい時もダメな時も支え続け、新しいアイデアを
注いでこられました。その思いや行動力には、本当に感動してしまいました。
いや、感動ではなく、一国民として、日々目まぐるしく進化するこの時代をもっといろんなアンテナを張って
生きていく大切さを教えらえた気がします。

もっといい社会を、もっといい労働環境を、もっといい製品を・・・
エンジニアや研究者の方々が何十年かけて繋いできた思いが、バトンのように若い世代に繋がってくれる、
この放送がその一助になってくれれば・・・ディレクターとしてのささやかな願いです…。

次回のレギュラー放送は、6月17日(月)21時30分からです!
お楽しみにー!!!

トランジスタラジオに搭載されていた昔の半導体部品「トランジスタ」と トランジスタラジオを手に!