3月11日のゲストは、NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」代表の清水康之さんでした。

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【スタッフMの番組報告】

前回に引き続きのゲスト、NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」代表の清水康之さんに今回も
お話を伺いました。

3月は日本で自殺が増えてしまということで、自殺対策強化月間にも位置付けられています。

ライフリンクでは、「新しいつながりが新しい解決力を生む」というメッセージを呼びかけ、自殺対策に取り組んでいます。

代表の清水さんは、自殺対策基本法の制定にも尽力されたり、こども家庭庁ができてからは政府との連携など
法整備から実務的な相談事業まで多岐に渡って活動をしていらっしゃいます。


今回は、清水さんが出逢った、父親を自殺で亡くした少年の言葉が本当に印象的でした…。
その少年は母親も病気になって自暴自棄になっていたとき、ライフリンクと出逢い、さまざまな人の温かいサポートに触れていく中で、
「父親を自殺で亡くしたからこそ生きられる人生もあるんですね」
そういう言葉を清水さんに残したんだそうです。

父親を自殺で失ったという悲しみやショックは消えることはありません。でも、彼の中でその事実を彼なりに受け止めて、消化した結論として出てきた言葉だったのでは、これこそ、人って捨てたもんじゃない、人間の持つパワーだ、と清水さんは感じ、その後の活動を支える大切な言葉になっているそうです。
この言葉を語る清水さんの瞳が、とても力強く、温かいものに、私には見えました…。

そして清水さんが、自殺対策において、近年一番変わったこととしてあげたのが、自殺報道の在り方だといいます。
これまでは、著名人の自殺の報道は、その手段や場所などをセンセーショナルに伝えるものばかりで、それに影響を受ける人がその報道の後に増加するという傾向に。これをウェルテル効果というそうで、それをなくそう!とWHOの呼びかけもあり、ここ最近は日本の報道も、清水さんたちライフリンクの「生きづらびっと」や厚生労働省の相談ダイヤルなどを報道の中で必ず取り上げるようになっています。

大変な時代ではありますが、こうした社会が優しく変わっていく変化はいいことですよね。

多くの人の気持ちに寄り添うNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」。
その想いの詳細はぜひ、HPをご覧になってください。
https://lifelink.or.jp/

次回もお楽しみに。