11月13日のゲストは、前回に引き続き、NPO法人「World Open Heart」理事長の阿部恭子さんでした。

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【スタッフMの番組報告】

前回のゲスト、阿部恭子さんのお話、みなさんいかがだったでしょうか。
さまざまな支援団体の方をご紹介してきてきているこの番組ですが、犯罪加害者の家族、という方々への支援
という、私たちがなかなか思いをはせることが少ない対象に、そっと寄り添う、阿部恭子さんたちの思いを伺い
私の中にもさまざまな感情が芽生えました。

今回も前回に引き続き、NPO法人「World Open Heart」理事長の阿部恭子さんをゲストにお迎えしました、

左:NPO法人「World Open Heart」理事長の阿部恭子さん



ニュースなどで事件や事故の様子が伝えられるとき、どうしても被害者の方への悲しみや同情で、外側の我々は
胸がいっぱいになり、残忍な事件などでは加害者への怒りを覚えたりもします。
しかし、その悲しみに襲われる家族の反対側に、突然身内が犯罪者になって絶望の淵にいる加害者の家族もいる、
そうした現実を改めて考えさせられました。

そうした加害者家族は、経済的にも心理的にも追い詰められてしまうため、「World Open Heart」では、たくさんの支援を続けています。その活動の一つの柱とも言える、「加害者家族の会」。
東京、大阪、仙台で開催し、東京では毎月行っているそうです。一度に8~10人集まり、秘密厳守、他人の意見を否定しないなどのルールのもと、開催しています。

私が特に印象に残ったお話が、残された犯罪加害者家族の中でもとくにお子さんのケース。
今は、子どもでも簡単にネットで、さまざまなことが検索できる時代。周囲の大人がどんなに隠したとしても、すぐにバレてしまいます。うそをつくよりも、なぜこうなったのか、いつ戻ってくるのかなど、子どもへの伝え方のノウハウを養育者の方に教えるのも、阿部恭子さんたちが丁寧に行っているんです。

「ある日突然・・・」これは大人でも動揺することです。それがまだ幼い子どもさんの身に起こったら…と考えただけで胸が締め付けられる思いでした。
そういう人たちがいるんだ、ということに気づき、サポートにまわった恭子さんの心の温かさ、広さにも感服。

さらに、この支援の大変な点は「支援に終わりがない」と言う点。
恭子さんたちのサポートがなくてもきちんと生きていけるまで続くこの支援を、基本、相談料をとらずに助成金などを活動資金に運営をしていると言いますから、本当にすごいことです。

前回も恭子さんはおっしゃていましたが、「日本には個人がなくて、世間。これが強いからいろんな偏見や差別に苦しむ人たちが後を絶たない」、本当にそうなんだなと痛感しました。

「日本は世界で一番人を助けない国」と言われる今。加害者本人が罪の償いをすることは当然として、被害者に家族がいるように、その加害者にも家族がいて、みなに等しく生きる権利がある以上、困った人すべてに支援が行き届くような社会であってほしいですよね。

NPO法人「World Open Heart」の活動について、くわしくは公式HPをご覧ください。
https://worldopenheart.com

次回の放送もお楽しみに!