8月14日のゲストは、認定NPO法人「難民を助ける会 AAR Japan」ヤンゴン事務所駐在員の清水由賀(ゆか)さんでした

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【スタッフMの番組報告】

世界的に襲ったコロナというものに生活の多くを犠牲にせざるを得なかったこの3年の間、世界で起きたもっとも
大きなニュースが、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースだったかもしれません。

ほかにも、2021年2月にはミャンマーで軍によるクーデター、8月にはアフガニスタンでの政権崩壊など、日本ではあまり報道されないだけで、世界各地ではさまざまな紛争や自然災害などが日々起きているんです。

今回の「NGO世界一周!」は、2週に渡って、認定NPO法人「難民を助ける会 AAR Japan」ヤンゴン事務所駐在員の清水由賀(ゆか)さんをゲストにお迎えしました。

今年の1月からヤンゴンに駐在している清水さんに、一時帰国中のなか、スタジオにお越しいただきました。

この認定NPO法人「AAR Japan」は、憲政の父と言われる尾崎行雄の三女、相馬雪香さんが「日本人の善意を世界に示そう」と設立されたそうです。歴史深い、志高い団体なことがわかります。

世界16か国で活動をしていて、現在は、ロシアの侵攻が続くウクライナでも緊急支援活動をされています。
ウクライナ国内では、障がい者を中心に避難民に対して、食糧支援や病院のバリアフリー化などさまざまなことに尽力し、支えてらっしゃいます。

今回清水さんがスタジオに入って話しはじめたとき、「お話が上手な方だなー」と明瞭な語り方に惹きこまれてしまったのですが、それもそのはず、清水さんはもともと大学で講師をされていたという経歴の持ち主なんです。
研究していたのが「福祉国家」。研究を進めるなかで、「この世界でそうした仕組みをつくることに携わりたい」と、ミャンマー駐在員を募集していた「AAR Japan」に志願したと言いますから、その行動力、すごいです!

阿部さんも何度も訪れているミャンマー。番組でも、ミャンマーの人は優しくて、日本人とも日本の文化とも似ていて、全然カルチャーショックはなかったという清水さんの発言に、阿部さんも大きくうなずいていました。
私は、ミャンマーに行ったことがないですが、阿部さんや清水さんのように志をもって行った日本人が活躍できる土壌があるのだなーと実感いたしました。一度訪れてみたいです!

ヤンゴンで清水さんは、さまざまな障がいのある方を受け入れる民間の職業訓練校に携わっています。
2000年から20年以上の経験があるというのも素晴らしい実績です。

ミャンマーでは、差別や偏見などから、障がいのある方の就労は相当ハードルが高いことも、今回の清水さんのお話でよくわかりました。障がい者の失業率は85%以上、障がい児の不就学率も非障がい児の3倍以上というのには驚きました。

そういう環境の中で3.5か月の間に、理美容、コンピューター、洋裁の中から1つを選んでもらい、全寮制で過ごすそうです。これまでに2000人近く卒業しているということは、ミャンマーでは大切な存在です。
3コースすべて、入学待ちな状況といいますから、大人気なことがよくわかりました。

阿部さんも、清水さんも「ミャンマーの人たちはとにかく勤勉で向上心がある」とおっしゃっていました。
ミャンマーでこうした障がいを抱えながらも勤勉に生きる若者たちを支えているのが、清水さんたち日本人であるということは、私たち日本人にとっても大きな誇りですし、大変嬉しいことです。

次回もたっぷり、清水さんにお話を伺いいます。
お楽しみにー!