11月28日のゲストは前回に引き続き、認定NPO法人「プール・ボランティア」の岡崎寛理事長と織田智子事務局長でした。

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【スタッフMの番組報告】

前回の放送でご紹介した、認定NPO法人「プール・ボランティア」の活動、みなさんいかがだったでしょうか・・・。障害のある方に「泳げるボランティア」がマンツーマンで水泳を楽しんでもらう取り組みは、設立から22年の実績の信頼感と温かさを感じるものでした。

今回も前回に引き続き、認定NPO法人「プール・ボランティア」理事長の岡崎寛さんと事務局長の織田智子さんをゲストにお迎えして、更なる取り組み、アイデア満載の商品開発についてお話を伺いました。

右:認定NPO法人「プール・ボランティア」織田智子事務局長 中央:岡崎寛理事長

前回に引き続き、スイムキャップ姿で収録に挑んでいただきました(笑)
お二人にとっては一番気合の入る、いわば、正装なんですよね。競泳をやっている愚息も、以前テスト勉強中に
ゴーグルをつけてやっていました(笑)スイマー共通の気合入れスタイルということなのでしょうか⁉、とにかく前回同様、笑顔溢れるスタジオ収録となりました!

認定NPO法人「プール・ボランティア」では、障害のある方だけではなく、リハビリが必要な高齢者の方への活動もされているんです。

放送でご紹介いただいた92歳のおばあちゃんは、脳卒中で倒れてから介護施設に入り、娘さんから見て、すっかり別人のように元気がなくなってしまい、「何がやりたい?」と娘さんがたずねたら、「泳ぎたい!」と・・・。

この方は病気になるまで、水泳を趣味でされていたので、倒れてから泳ぐことも出来ない、不自由な暮らしが続いて、おそらく精神的にダメージがすごかったのでしょうね。いち早くそれに気づいた娘さんがインターネットで
プール・ボランティアを見つけて、泳ぎ始めたら、あれよあれよという間に元気を取り戻したと言いますから、
本当に「病は気から」ですね。

プール・ボランティアで行う、そうしたリハビリは、いつまでにあれができるように、みたいな型にはまったリハビリというよりも、泳ぎを楽しむ!を第一に、お一人お一人の水泳における達成感にこだわっていることもお二人のお話を聞いて、よくわかりました。

また、今回の放送では、岡崎さん、織田さんが精魂込めて開発した、障害者専用のさまざまなアイデア品についてのお話もたくさん出ました。

まず、最近よく東京都内では見かけるようにもなりました「ヘルプマーク」。みなさんご存知でしょうか?ヘルプマークとは、外見からはなかなかわからないけれど、援助や配慮が必要な方が身につけるもので、赤の地に白い文字で十字とハートのマークがついたものです。

織田さんは、これをスイムキャップにもつけて、「ヘルプマーク・スイムキャップ」というものを製作したんです。SNS上で無料で配布しますと投稿したところ、反響がすごかったんだそうです。たしかに、見た目で障害の有無などわからない方がそのキャップをかぶってプールにいるだけで、周囲の人も気を配ってあげられますし、つけてる方も声を出しにくい場面で助けになりますよね。ナイスアイディアです!

続いては、補助浮き輪、その名も「うきうきくん」。
それまで日本では、障害者用の特別な浮き輪はデンマーク製のものしかなく、1つ6万円もしたのだとか・・・。
これでは、多くの障害者にいきわたるには、なかなか費用的な課題が残ってしまう・・・、そこで黙って引き下がらないのが岡崎さん、織田さんです!日本人が作ったらもっと安くていいものができるのではと、地元の布団屋さんの協力でなんと、16,500円という価格破壊で製作してしまいました・・・。


「うきうきくん」は、主に車イス生活の方がプールの中で歩けるという、画期的なものなんです!
障害者の方だけでなく、高齢者の方がお風呂に入るときにも使えるといいますから、ますますこれからの社会で重宝されそうですよね。

最後に、プール専用車イスも開発した岡崎さんたち。
これは名づけて、「サンダーバード」。(かっこいい!)
下の写真の「サンダーバード」は、日本初のプール専用車イスなんです。錆びない、軽い、裸足で操作ができる
のような特徴があり、こちらも外国製よりもはるかに安いんです。
かっこいい名前のこの車イスに乗って、プールを自由に楽しめるのは、素晴らしいことですよね。


真のバリアフリーは、現場で障害者の方と日々接している岡崎さん、織田さんのような方々のアイディアから生み出されるものの中にあるのだと実感いたしました。

昨年開催された東京パラリンピック。重度の障害のある日本の山田美幸さんが見事銀メダルを獲得して、素晴らしかった反面、世界を見渡してみると、重度の障害者の区分に日本人の選手がほとんどいなかったことが、織田さんはとても気になったとおっしゃっていました。

たしかに・・・。ということは、重度の障害者が泳げる環境が日本にはまだまだ足りていないということですよね・・・。織田さんは、「プール・ボランティア」の活動で、ここをなんとかしていきたいと力強くおっしゃていました。

認定NPO法人「プール・ボランティア」は、今は大阪が拠点となっていますが、今後、姉妹校を各都道府県に作っていくことを目標としているそうです!

日本全国にこの岡崎さん、織田さんの明るく、優しい思いが届いて、障害者も健常者も分け隔てなく自由に楽しく
泳げる環境が当たり前の社会になればいいですよね・・・。

2週に渡ってお届けしたプール・ボランティアの活動を聴いて、ボランティアに興味を持たれた方、この活動に参加してみたいという方、キャップやうきうきくん、サンダーバードに興味がある方、是非一度、認定NPO法人「プール・ボランティア」の公式ホームページをご覧ください!

https://www.pool-npo.or.jp/

「水の世界もバリアフリーに!」 岡崎さん、織田さんのチャレンジ精神を私も見習っていきたいです!

【番組からのお知らせ】

12月18日(日)19時~20時、「阿部亮のNGO世界一周!In宮古島~人の思いがつなぐ島」を放送します!
今や観光地としても大人気の沖縄県・宮古島。東京から直行便で3時間のこの楽園に、今は観光客だけではなく、
移住者の方も増えているんだそうです。そこで、プライベートでもよく宮古島を訪れる阿部さんが、宮古島に行き、現地の方や移住者の方にインタビューをして、昔から変わらない宮古島の魅力と変わりつつある宮古島の
「今」に迫ります!どうぞお楽しみに!

なお、この番組は、ラジオ沖縄でもニッポン放送と同じ12月18日19時~20時で放送されることが決定いたしました!沖縄のみなさんには馴染み深い音楽、場所などたくさんご紹介します!みなさんぜひお聴きくださいねー!

またまた、番組からのお知らせ第二弾!

今年の2月23日にニッポン放送で放送された「阿部亮のNGO世界一周!今 注目の町 北海道・ニセコ最前線!」が、このたび北海道のみなさんにもお聴きいただけることになりました!

12月25日(日)19時30分~21時 STVラジオにて放送です!

こちらもぜひお楽しみにー!