10月31日のゲストは前回に引き続き、認定NPO法人「地球市民の会」ミャンマー代表の柴田京子さんでした

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【スタッフMの番組報告】

早いもので2022年もあと2か月あまり・・・。先日何かで目にした今年の重大ニュースは、コロナ、物価高、円安、ウクライナ問題、安倍総理死去など、悲しく辛いものばかりでした。国際情勢にいたっては、連日ウクライナ情勢のニュースが占拠し、その他の国で今もなお続いている紛争や政変がなかなか伝わりづらい1年であったかもしれません.
昨年2月に政変が起きて以降のミャンマーの状況も、そうした影響から、私たちの耳に届くことが少なくなっていました・・・。

そんなミャンマーで、有機農法の指導や貧困に苦しむ人たちの生活向上に尽力されてきた団体、認定NPO法人
「地球市民の会」ミャンマー代表の柴田京子さんが、前回に引き続き、今回のゲストでした。

前回の放送では、政変後、様々な活動をストップせざるをえない状況の中で、農業の若きリーダー育成の活動を継続し頑張ってらっしゃるお話を伺いました。今回は、ミャンマーでの新たな取り組み、シャン州ピントン村に水力発電所を作るというプロジェクトについて、詳しくお話いただきました。

左:認定NPO法人「地球市民の会」ミャンマー代表の柴田京子さん

シャン州ピントン村で、柴田さんが水力発電に取り組むときに力を貸してくれたのが、エンジニアのミャンマーの方らしいのですが、彼が「町の電化率は94%と普及しているが、村の電化率は36%ほど、村ではそれにより格差に苦しんでいる人がたくさんいる」という情報を提供してくれたことで、柴田さんたちは行動を起こしたのです。

阿部さんも言っていましたが、支援活動をしていく際には、こうした地元のマーケティングをきちんとしてくれる人の存在が重要になってくるんですねー。勉強になりました・・・。

ピントン村ではお茶の栽培などが中心に行われていますが、年収は1世帯あたり7~10万円ほどのこの村で、建設費用に3000万円程度かかる水力発電所の建設を実行していくというのは、我々の想像をはるかに越える苦労の連続だったと思います・・・。

それでも貧困に苦しむミャンマーの村の人たちのために、柴田さんは諦めることなく、日本の外務省から供与されるODA予算に申請し、通れば2023年3月から工事はスタート、2024年3月に完成する目途までこぎつけたのですから、すごいです!

私たちは、今の暮らしから電気がなくなることなんて想像もできないですが、世界には電気だけでなくライフラインの多くが整っていない地域がたくさんあります。

柴田さんのお話で、「電気が通ることで、電気調理ができるようになれば、薪で調理する必要がないので、薪拾いに行かなくて済むようになる。そうなれば、年間30日分の労働時間が短縮できる」というのが、衝撃的に印象に残りました。

他にも、照明があれば夜まで勉強できたり、コンピューターを使うことも可能になりますよね・・・。

電気が通れば暮らしが便利になる、という単純な話ではなく、それによって強いられてきたたくさんの非効率な作業や労働からミャンマーの人たちを解放してあげられるということがよくわかりました。

電気がなくてもこうして日々懸命に生きてきたからでしょうか、柴田さん曰く、ミャンマーの女性たちは本当に働き者なんだそうです。少し働いただけですぐさぼろうとする私のような日本人は、ミャンマーのお母さんたちに
お説教されてしまいますね・・・(涙)

ミャンマーに18年以上住んだ柴田さんから見た、ミャンマーの魅力は
≪自分たちの手で自分たちの地域を良くしていこうという気持ちが素晴らしい。電気だけでなく、教育、社会生活
あらゆる面でこの気持ちが原動力となり地域住民が協力して動いているところ≫だそうです。

日本のように行政がしっかり機能していることはとても素晴らしいことである反面、そこに生きる人間として、すぐ大きな組織に頼ってしまいがちな自分にも、ふと気づかされました。
生き抜く力、という点では私たち日本人はミャンマーの人々を見習わねばなりませんね・・・。

ミャンマーで18年暮らした柴田さんには、お子さんのママ友もたくさんいるんだそうです・・・。
まだ手がかかる幼少期には、ママ友だけでなくたくさんの近所のおじいちゃんおばあちゃんが助けてくれ、柴田さんにとってはミャンマーは第二の母国なんでしょうね。

働き者であったかい、優しい人たちがいる国、ミャンマー。
この国で子どもを育ててきた柴田さんだからこそ築けたコミュニティがそこには存在し、有機農法の指導から水力発電まで多岐にわたって、この国を支えていく活動に繋がっていったんだなと実感いたしました。

前回の放送でもお伝えしましたが、認定NPO法人「地球市民の会」では、≪ミャンマーの子どもたちに学ぶ幸せを
届けたい たくさんのエールを本や文房具にのせて≫というクラウドファンディングを現在行っています。
11月11日まで受け付けておりますので、今回放送を聴いた方で、ミャンマーの子どもたちの明るい未来のために、ほんの少しでもご協力いただける方、ご興味を持っていただけた方は、下記の「地球市民の会」のHPを是非チェックしてみてください!

あなたのしあわせが私のしあわせと感じられる人=地球市民

この団体の想いが、柴田さんの想いが、多くのみなさんに届きますように・・・。

http://www.terrapeople.or.jp/main/


次回の放送もお楽しみに!