4月11日のゲストは秋田県のNPO法人「光希屋(家)ひきや」の代表 ロザリン・ヨンさんでした。

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【スタッフMの番組報告】

満開の桜が散ってくるこのぐらいの季節は、新年度のおめでたいムードからちょっと身が引き締まり、センチメンタルな気持ちになります・・・

みなさんはいかかでしょうか。新生活への期待と不安でなんとなく落ち着かないという方もいるのでは・・・。

(私もこの番組のスタッフになりたてなのでまだまだ緊張しっぱなしです)
新しい環境だけでなく、コロナ禍で当たり前の日常を奪われた方のなかには、学校や会社など社会と関わるさまざまなことから行き場を失い、

塞ぎこんでしまった経験を持つ方も多いと思います。

4月11日のNGO世界一周!では、ひきこもり状態にある人に居場所を提供し、仲間を作って新しいことにチャレンジできるよう支援を続ける、

NPO法人「光希屋(家)ひきや」の代表ロザリン・ヨンさんをゲストにお迎えしました。
「光希屋(家)」はあの花火で有名な秋田県大仙市大曲を拠点に活動していて、今回は代表のロザリンさんに有楽町のスタジオまでお越しいただき、

右:NPO法人「光希屋(家)」代表 ロザリン・ヨンさん

マレーシア人のロザリンさんならではの視点から、今の日本が抱えるひきこもりの現状から「光希屋(家)」の取り組みなど2週にわたってたっぷりお話しいただきました。
            

番組冒頭で阿部さんも話していましたが、日本でひきこもり状態にある人が推定で100万人以上もいるというのを聞いて、

そんなにたくさんいるものなのか・・・、と私も愕然としてしまいました。
これにロザリンさんは、「ひきこもりはすごく身近なことなのに気づいていない人が多いだけ、社会が無意識に遮断している」とおっしゃていました。

たしかに・・・同じグループじゃないと交わらず干渉しない、そういう生き方、ロザリンさんに指摘されなければ普通に思っていました・・・。
でもそういう考え方の多い日本だからこそ、気づかぬうちにひきこもり大国なんて嫌な呼ばれ方をしてしまうのでしょうね。

まずは自分も含めた周囲の考え方を変えなければいけないなと猛省しました。

終始明るい笑顔でお話してくださったロザリンさん、ひきこもりに関心をもったきっかけもまた、日本人の私には
耳の痛い話で、「日本はなんでこんなに豊かな国なのに自殺大国で、日本人は幸せじゃないのだろう」と疑問に思ったからという、悲しいですが本当にそうですよね。

でもそう疑問に思ったところから、ひきこもりの研究を続けるため東京大学の博士課程に入って、

今のNPO法人「光希屋(家)」を立ち上げたというロザリンさんのエネルギーと行動力は本当にすごいです!

この放送を聞くまで、ひきこもりの人が何に苦しみ、周りの自分たちがどうしていけばいいのかなんて考えてこなかった私には、

ひきこもりの人が「知人」に否定されるのが一番怖くて、逃げたくなるという話も、とても勉強になりました。

だから日本人ではないロザリンさんが、明るく一生懸命覚えた日本語でコミュニケーションをとってくれることで、

ひきこもりの人たちと少しづつ心が近づいて、いい関係が築けているのだなというのがよくわかりました。

ロザリンさんがアニメから日本語を学んだというのも、ユニークで愛らしかったです・・・。

私が今回の放送で一番印象に残ったのは、ひきこもりにも2種類あって、

喋りすぎて誰にも相手にされないタイプと、誰とも喋れなくて孤立するタイプがあるということでした。

正直、ひきこもりのイメージは後者しかなかったので驚きましたが、だからこそひきこもりは長い人生における一つのプロセスと考えて、

無理に引っ張り出すというより、ひきこもりしながらも自分のペースで人生を進めるよう、ロザリンさんたち「光希屋(家)」は活動しているのです。

その活動の軸になっているのが、ひきこもりの人が自由に立ち寄れる居場所「ふらっと」の提供で、

この「ふらっと」のお話は再来週25日の放送でじっくりお伝えしますので、是非お聴きください!

「ひきこもりという深い森をさまよっていた人が光を見つけて希望を見いだし、そこに集う人々が一人じゃないと思えるような居場所をつくりたい」
NPO法人「光希屋(家)ひきや」はそんな思いで名づけられたそうです・・・。

今回スタジオでお話くださったロザリンさんの瞳もとてもキラキラしていて、素敵でした。

「光希屋(家)」の現在の活動、「ふらっと」についてのお話はまた次回25日の放送後お伝えします!

どうぞお楽しみに!