
ゲスト 長坂真護さんの作品。アグボグブロシーのスラム街にある(先進諸国から出た)電子廃棄物のゴミ山から不要なものを使ってアート作品へ。テレビ画面の枠や、リモコン、カセット…ちょっと懐かしい電子部品が…

右:ゲストの長坂真護さん

ニッポン放送 収録
みなさんは 赤道に近い国 ガーナはご存知でしょうか。だいたいガーナと聞けば「チョコレート」でしょうか?(笑)
カカオの生産地と知られていますね。そのガーナの首都からほど近いところに「アグボグブロシー」という地で、活動する日本人アーティストがいます。その方が 長坂真護さんです。
長坂さんは、ガーナのアグボグブロシーの人々を救うべく、電子廃棄物からアート作品を生み出し、 環境問題、社会問題の解決に取り組むアーティストです。
アグボグブロシーでは、不可解なルートから集まった電子廃棄物のゴミ山の中から、収入になる金属などを売って、生計をたてている人たちがいます。
廃棄物を燃やした煙を一日中吸い続け、30歳前後で命を落とすという現実があります。
得られる日給は日本円にしてわずか500円、けれど、この地域で得られる収入としては
高額とのこと…命をかけての仕事です。
長坂さんがアグボグブロシーに出会うまでの生活と、出会うきっかけは
3月22日の放送でお楽しみいただけたら、、、と思いますが、実は No1人気の歌舞伎町のホスト だった…というから驚きです。人には本当にいろんな人生の歩みがありますね。
電子廃棄物のゴミ山で働く人たちと出会い、凄まじい現地の状況、異臭、廃棄物を燃やすその
とてもつもない熱気に暑さ…を経験し、アグボグブロシーの人たちとのふれあいから
長坂さんはここにいる人たちのために「この現実を変えたい」と思うようになります。
彼らが油まみれであることを表現するために、油絵で、その絵の中に 彼らが収入のために必要としない電子機器をもらって、アートの一部として使用、数々の作品を生み出し、その後、高い評価を得て
話題に。
アグボグブロシーに集まった電子ゴミには、先進諸国の言葉が記されています、もちろん日本製品も。
バーゼル法(有害危険物質を含む廃棄物や再生資源などの貨物の輸出入への規制法:以下参照)を無視したともいえる、この先進諸国の電子機器のゴミがたどりついた先は、
はるかかなたのガーナのアグボグブロシー。
そして、その何の価値もなくなったと思われる先進諸国の出したゴミを使って、作品を生み出し、その対価を最も劣悪な途上国の地のアグボグブロシーに届ける…
長坂さんはこうした活動を通して、ガーナの人たちを救い出し、地球も幸せにする「サステナブル・キャピタリズム」(持続可能な資本主義)を見出しました。
ガーナの作品を制作して、販売すればするほど、現地のゴミが減り、経済に貢献し、文化性も高まる、それとともに、世界中にこの問題のメッセージが広がります。長坂真護さんの作品に興味を持った方はこの作品のストーリーに感動し、購入を決めます。購入者の家やオフィスで飾られた真護さんの作品を目にした人が、新たにストーリーを知ることとなる…作品も、アグボグブロシーも広まっていく…
購入者が増えれば、ゴミが減り、対価はアグボグブロシーの人たちのもとへいき、アートの意義や価値も注目される…
「文化」「経済」「社会貢献」
この3つの歯車が持続的に回る形態、長坂真護さんの「サステナブル・キャピタリズム」こそが
地球を救う究極の方法かもしれません。
3月22日29日、どうぞお楽しみに!!
有害物質を含む廃棄物や再生資源などの貨物の輸出入を行う場合に、当該貨物がバーゼル法に規定する「特定有害廃棄物等」や廃棄物処理法に規定する「廃棄物」に該当する場合には、関税法の手続きに加え、「外国為替及び外国貿易法」(外為法)に基づく経済産業大臣の承認、環境大臣による確認等を受けることとなっています。