古美術永澤 presents ミッツ・ザ・コレクション

2023.05.11

2023年5月7日放送『8つ打ちベースの世界』

音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、

毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を

ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第69回目のテーマは『8つ打ちベースの世界』。

8つ打ちベースとは、4拍子の8ビートの中にベースが8音鳴っている奏法のこと。

ミッツさんが考えた造語だそうです。

8ビートにおいてベースを演奏する場合は、一番基礎的な奏法。

今回は、そんな「8つ打ちベース」が印象的な楽曲をお届けしました。

 

まず1曲目は、今井美樹さんで「オレンジの河」。

1986年にリリースされたアルバムの中の1曲。

ミッツさん曰く「8つ打ちベース楽曲の代表」。

この曲の歌詞には、雨が降っている夜の高速道路が描かれており、

ワイパーの動きや、高速道路特有の一定の速度で過ぎていく感覚を表す際に、

この8つ打ちベースがとても効果的なんだとか。

 

そしてそのまま続けてお送りしたのは、河合その子さんで「雨のメモランダム」。

こちらは1988年にリリースされた、9枚目のシングル。

先ほどのオレンジの河同様、

こちらの曲も「雨」「夜」「失恋」というテーマで描かれています。

ミッツさん的には、「雨」というジメジメした演出も、

8つ打ちベースの単調なベースパターンに合っているんだとか。

 

 

3曲目は、本田美奈子さんで「NOVEMBER SNOW」。

こちらも8つ打ちベースの楽曲ですが、

どこか歌謡曲のような、演歌のようにも聴こえてきます。

そして、ベースが細かく刻んでいるのに対して、

メロディーラインは非常に伸びやかなので、

本田美奈子さんの歌声が一際際立って聴こえる効果もあります。

 

4曲目の8つ打ちベース楽曲は、中山美穂さんで「By-By My Sea Breeze」。

今まで、「夜感」「湿り気」などが感じられる楽曲をセレクトしましたが、

こちらは「甘酸っぱい青春」が感じられる1曲。

「終わりゆく10代」や「終わりゆく夏」というメッセージが含まれている楽曲ですが、

この10代後半特有のセンチメンタルな感情を、

8つ打ちベースがうまく演出してくれています。

ちなみに、この曲の主人公も、車の助手席に座っています。

 

お別れの曲は、松田聖子さんで「マイアミ午前5時」でした。

ミッツさん曰く「8つ打ちベースの金字塔」。

聖子さんがたまに出す、もったりとした粘り気のある歌い方が、

8つ打ちベースが単調にリズムを刻んでくれているおかげで、

安心してもったりと歌うことができている、と語るミッツさん。

なので聖子さんの楽曲と8つ打ちベースの相性は非常に良いんだとか。

番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、

mco@1242.com までお寄せください。

お葉書は、

〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。

次回の放送は、2023年5月14日(日)17:30〜です。

どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!

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パーソナリティ
  • ミッツ・マングローブ
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    ミッツ・マングローブ

    ドラァグ・クィーン・歌手・タレント。総じて「女装家」。
    1975年 4月10日 神奈川県横浜市生まれ
    10代中盤ををロンドンで過ごす。 慶應義塾大学法学部を卒業後、 英国ウエス卜ミンスター大学に入学。商業音楽全般を学ぶ。帰国後2000年ドラァグ・クイーンとして東京でデビュー。以降、各地のクラブを中心に様々な活動やイベントの主催をする傍ら、05年に星屑スキャットを結成。07年スナック「来夢来人」にて丸の内初の女装ママに。
    09年頃からテレビでも活躍。
    2011年「若いってすばらしい」で歌手デビュー。2012年3人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2018年星屑スキャット1stアルバム「化粧室」をリリース。野外フェスティバルへの出演含め精力的に活動中。
    2019年星屑スキャット初の全国ツアー「あ々喉仏」開催。
    2021年4月中野サンプラザを含む星屑スキャット全国ツアー「色、色々」開催。