羽田美智子のいってらっしゃい

2025.08.01

2025年7月28日週 テーマ「涼しくする知恵」

エアコンがない時代から、厳しい暑さでも少しでも涼しくなるよう、人々はいろいろ知恵を絞ってきました。

そこで『涼しくする知恵』についてです。

 

■今週(7/28~8/1)のテーマ:『涼しくする知恵』

 

7/28(月) 『打ち水』

古くから“家の前をホウキで掃いた後に、水を撒く”という意味で、

“涼しさを得る”のと同時に、“お清め”や“おもてなし”といった意味も込められているそうです。

この風習ですが、江戸時代には日常的に行われていたと考えられています。

 

打ち水が暑さ対策に効果的な理由ですが、“水分が蒸発する時に熱を奪う”という『気化熱』にあります。

地面に水を撒くと、蒸発する際に地面の熱を奪い、温度が下がって涼しく感じる・・・というわけです。

日中の打ち水では、気温が下がらなくても、体感温度は約1.5℃下がる・・・といわれているそうです。

 

打ち水をする時間帯ですが、“朝”や“夕方”が最適といわれています。

その理由ですが、日中のような“日差しが強く、

気温が高い時間帯”では水がすぐに蒸発してしまうため、逆に蒸し暑くなるからなんですネ。

 

また“日なた”よりも“日陰”に撒いたほうが、打ち水の効果が続きやすいそうです。

マンションの場合、ベランダに夕方、打ち水をすると、昼間にたまった熱が逃げるので、効果的だそうなんです。

 

【感想】

打ち水って、その行為そのものの姿も好きなんですよネ。

京都とかでエプロンを着けたお母さんが、

木桶から柄杓(ひしゃく)で道路に水を撒く姿、目に焼き付いています。

実際、涼しくなるんですネ。

マンションでは打ち水の効果を考えたこと、ありませんでしたが、夕方、ベランダに撒くとイイんですネ。

1件1件やったら、効果がありそうですよネ。

 

7/29(火)   『氷柱』

はるか昔の頃から、冬にできた天然の氷を『氷室(ひむろ)』と呼ばれる貯蔵庫で大切に保管し、

それを夏に運び出して涼を取っていました。

 

その後、人工的に氷が造られるようになると登場したのが、氷を柱のような形にした『氷柱』です。

まだクーラーが普及していない時代、涼をとるために室内に氷柱を置くことで、

暑い日を少しでも快適に過ごす工夫をしていたそうです。

今でも氷柱は、“夏の風物詩”になっています。

 

同じ“氷の柱”でも、水の中に花びらなどを入れて凍らせたのが『氷柱花(ひょうちゅうか)』です。

見た目に美しいだけでなく、氷が周囲の空気を冷やしてくれることで涼しさを感じさせてくれます。

 

そんな氷柱花のひとつに、『フラワーアイスキューブ』と呼ばれる“製氷皿などで作る小さな氷”があります。

お花やハーブを水の中に閉じ込めて作る氷で、写真を見ますと見た目もカラフルで、とっても可愛らしいです。

 

この『フラワーアイスキューブ』を作る際、“食べられるお花”『エディブルフラワー』や、

ミントやレモンバームといった『ハーブ』を使うと、ドリンクに入れることができます。

それによって見た目の涼しさだけでなく、香りも楽しむことができるんですネ。

 

【感想】

フラワーアイスキューブ、とっても涼しげで素敵です。

アイスティーにミントが入った氷を浮かべても、美味しそうだし、

ジンジャエールとかに、レモンが入った氷を入れてもイイですよネ。

氷柱はとても素晴らしいアイデアですよネ。

モチロン、どんどん溶けてしまいますが、部屋にあると見た目にも涼やかで、

夏の涼を感じるアイテムで、とても素敵です。 

 

7/30(水)  『ペパーミント』

『ペパーミント』は、数百種類もあるといわれる『ミント』の中でも代表的な品種です。

和名を『セイヨウハッカ』といいます。

スーッとする“強い清涼感”が特徴です。

 

そんなペパーミントを使って、ある実験をしたところ、

『ペパーミントの香りには、体感温度を4℃下げる効果がある』ということが分かったそうなんです。

 

これは“ペパーミントの香りをかいだ状態”で、“水温32℃の水に手を入れた時”と“香りをかかない状態”で

“水温28℃の水に手を入れた時”とで体感温度を比べたところ、どちらも同じレベルだったそうです。

 

つまり“ペパーミントの香りをかぐこと”で、水温が本来の温度よりも、

4℃低く感じられた・・というわけなんですネ。

 

私たちの皮膚には、“温度を感じる組織”というのがあって、

それが活性化することで、“冷たい”と感じるそうなんです。

この組織ですが、実際に冷たいものにふれた時だけでなく、

ペパーミントの成分である『メントール』でも、活性化することが明らかになっているそうです。

 

『メントール』は、ボディローションやヘアケア製品、汗ふきシート、

キャンディやミントガム、ハーブティーなどにも使われています。

その香りをかいだりすると、脳が“冷たい”と錯覚し、

冷たいものにふれた時と似たような感覚になるそうです。

 

【感想】

ペパーミント、すぐれものですネ。

私も大好きな香りで、常に持ち歩いています。

眠くなった時は、両手でこすって匂いをかぐとスッキリしたり、

蚊に刺された時も、かゆみ止めの代わりに塗ったりしますネ。

ちょっと気分が悪い時も、ミントは効果的だし・・・と思っていましたが、4℃も体感温度を下げるんですネ。

ミント入りのウエットティッシュ、持ち歩くとイイですネ。

 

7/31(木)  『携帯扇風機』

『携帯扇風機』はその名のとおり、“持ち歩きできる小型の扇風機”のことで、

『ハンディファン』とも呼ばれています。

涼しくしたいところにピンポイントで風を当てることができ、コードレスなので使う場所を選びません。

 

暑い日にとても便利なグッズではありますが、それでも外の気温がとても高い時、

例えば35℃以上の『猛暑日』に使うと、体に熱風を吹きつけてしまうことになるそうなんです。

そうなると体温が上がって、熱中症の危険性もあるため、

携帯扇風機から出る風が“熱風”だと感じられる時は、使用は控えたほうが良いそうです。

 

それでも暑い時は必要ですよネ。

そんな時は携帯扇風機に、“濡れたタオル”ですとか“冷感グッズ”を組み合わせて使うと良いそうです。

 

そういったアイテムがない時は、お肌を軽く水で濡らしてから風を送ると、効果的だそうです。

そのために“小さなスプレーボトル”ですとか、“アトマイザー”にお水を入れて、持ち歩くと便利だそうですよ。

他にも、ボディシートで首や腕を拭いてから、携帯扇風機で風を当てると、スッキリして爽快感が得られます。

 

【感想】

今はほとんどの方が、携帯扇風機を持っている時代ではないでしょうか。

風を感じるだけで涼しくなるんですよネ。

私も“首に掛けるタイプ”と“手に持つタイプ”を使っています。

熱風の時だけは気をつけて、時代とともに涼を取る知恵も進化していますよネ。

 

8/1(金)  『クールネックリング』

『クールネックリング』は、首に巻いて暑さ対策が手軽にできる便利なアイテムです。

このクールネックリングですが、氷と同じように“周りの温度が低い時”は、熱を放出して固まります。

逆に“温度が高い時”は、熱を吸収して溶け出すというものです。

 

具体的には“周りの温度が28℃よりも低い時”は、冷蔵庫も冷凍庫も使わず、自然に氷のように固まるんですネ。

固まっている時はそのまま使えますが、“28℃よりも高い時”は液体になっていますので、

冷蔵庫やクーラーボックスで10分、または冷たい水に15分浸けると、再び固まってくれるんだそうです。

 

この“不思議な冷たさ”の秘密ですが、『PCM』という“温度調節機能を持つ素材”によるものだそうです。

実はこの『PCM』は、宇宙飛行士を温度変化から保護するために、

アメリカ航空宇宙局『NASA』が開発したものだそうです。

 

そんな『PCM』には“毒性はない”といわれていますが、

それでも万がイチ、クールネックリングが破れて、皮膚についた時は『よく洗い流す』。

また目に入ってしまった時には、『よく洗ってから病院で診てもらう』といったように、注意が必要だそうです。

 

【感想】

これ私、使ったことないんですけど、不思議なものですネ。

首って体温と深くかかわっている部位だから、暑い時は首を冷やすと、体感温度が下がるんでしょうネ。

時代とともに進化する、涼をとる方法。

便利に活用して、暑さ対策していきましょうネ。

 

【今週の感想】

夏は暑いのが当たり前ですが、今ではその暑さも、命の危険にかかわる暑さになりました。

家の中にいても熱中症になる時代ですから、エアコンはモチロンですが、いろいろ暑さ対策が必要ですよネ。

古くからある打ち水や氷柱、ミント。

それに加えて携帯扇風機やクールネックリングなど、

最新のアイテムも利用して、この厳しい暑さを乗り越えていきましょうネ。

皆さま、くれぐれもご自愛くださいませ。

 

【お知らせ① 次週(8/4~)からのテーマ】

“南国を代表するフルーツ”の1つ、『パイナップル』についてです。

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

◆オープニング  ♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

◆エンディング  ♪To Be  /  モントルー

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/