演劇などを観るところ、『劇場』についてです。
■今週(5/26~5/30)のテーマ:『劇場』
5/26(月) 『劇場とは』
『劇場』を辞書で調べますと、“演劇や映画、舞踊などを観客に見せるための建物“とあります。
このように劇場には、演劇以外にも“映画を観るところ=映画館”という意味もあります。
そのため、マンガやアニメ、ドラマの映画化の場合、タイトルに『劇場版』と付けるのが定番だそうです。
同じ劇場でも、上演するジャンルによって、名前の呼ばれ方が変わることもあるそうなんですネ。
例えば、オペラやミュージカルなどを披露するための劇場は『歌劇場』、
または『オペラハウス』と呼ばれています。
ちなみに“世界三大歌劇場”と呼ばれているのが、オーストリアの『ウィーン国立歌劇場』、
イタリア・ミラノの『スカラ座』、アメリカ・ニューヨークの『メトロポリタン歌劇場』です。
この中で『スカラ座』は、フランス・パリの『オペラ座』、
アルゼンチン・ブエノスアイレスの『コロン劇場』とともに“世界三大劇場”のひとつとされています。
また劇団が公演を行う、小さな舞台のことを『小劇場』と呼ぶことがあります。
さらに“落語や漫才などを披露する劇場”のことは『寄席』、『演芸場』と呼ばれています。
【感想】
劇場、とても神聖で特別な空気感を味わえるドラマティックな場所ですよネ。
劇場に行くまでの時間、劇場に入った時の感動、客席で幕が開くまでの緊張感、ワクワク感。
そして演劇やミュージカル、オペラなどの作品に酔いしれる非日常空間である劇場、大好きな空間です。
5/27(火) 『劇場の豆知識①』
同じ劇場でも、舞台の構造にいくつか違いがあります。
例えば『プロセニアム・ステージ』。
『プロセニアム』とは『プロセニアム・アーチ』のことで、
舞台と客席が緞帳(どんちょう)などで区切られている劇場です。
緞帳とは、厚手の生地で作られた布のことで、一般的には“上下に開閉する幕”のことです。
この『プロセニアム・アーチ』によって、まるで舞台が額縁のように切り取られ、
テレビの画面のように縁取られることから『額縁舞台』とも呼ばれるそうです。
『プロセニアム・ステージ』を備えた代表的な劇場に、
日本では東京・渋谷区の『新国立劇場』の『オペラパレス』や兵庫県宝塚市の『宝塚大劇場』などがあります。
この『プロセニアム・ステージ』に対して、舞台と客席の間に、
額縁のような仕切りや緞帳などの境界がないのが、『オープン・ステージ』です。
『プロセニアム・ステージ』の場合、舞台と客席がハッキリ分けられるため、
“閉じた舞台”といわれるのに対し、『オープン・ステージ』は“開いた舞台”といわれるそうです。
東京・渋谷の『青山円形劇場』は、日本で初めての
“完全な円形オープン・ステージ”として1985年に誕生しましたが、2015年に惜しまれつつ閉館しました。
【感想】
オープン・ステージは客席と舞台が一体化しているので、
演者も観客もどこか緊張する空間だった・・・と思います。
緞帳が開く瞬間が好きですし、
またオープン・ステージの始まり方も個性があって楽しいですし、どちらも魅力がありますよネ。
5/28(水) 『劇場の豆知識②』
“日本で最も古い劇場”のひとつに、京都市東山区の『京都四条南座』があります。
四条は“歌舞伎発祥の地”といわれ、江戸時代には“芝居の町”として栄えました。
そんな四条で、徳川幕府の公認を得た7つの劇場のうちの1つとして『南座』は誕生しました。
但し当時は『南座』ではなく、『南の芝居』と呼ばれていました。
その後、7つの劇場のうち、『南の芝居』と『北の芝居』以外は火事によって失われてしまいました。
さらに明治になると、『北の芝居』も幕を閉じ、
その後、『南の芝居』は名前を『南座』と改め、新たにスタートしました。
歌舞伎といえば1889年(明治22年)に、
現在の東京・銀座に“世界で唯一の歌舞伎専門劇場”、『歌舞伎座』がオープンしました。
“現存する日本で最も古い芝居小屋”といわれているのが、香川県琴平町にあります、
『旧金毘羅大芝居(きゅう・こんぴらおおしばい)』、別名『金丸座(かなまるざ)』です。
建てられたのは、江戸時代後半の1835年です。
琴平町には、古くから“こんぴらさん”の愛称で親しまれている神社『金刀比羅宮(ことひらぐう)』があります。
全国からたくさんの人が参拝に訪れますが、そういった人たちに観ていただくために、
“常設の芝居小屋”として建てられたそうです。
【感想】
へぇ~、『南座』の歴史、初めて知りました。7つの芝居小屋があったんですネ。
またこの『金丸座』はとっても有名ですよネ。
歴史を感じる素敵なたたずまいです。
昔から多くの人達に愛されてきた芝居、そして劇場・・・。
そこに関われて幸せだなぁ・・・って改めて思います。
5/29(木) 『劇場の豆知識③』
日本で最初の“西洋の芸術文化”のための劇場は、1890年(明治23年)に誕生した、
東京音楽学校の『奏楽堂(そうがくどう)』といわれています。
東京音楽学校とは、現在の東京藝術大学・音楽学部の前身です。
その後、1911年(明治44年)に、東京・千代田区に“本格的洋式ホール”として、帝国劇場が誕生しました。
“日本演劇界の殿堂”として親しまれてきた、この帝国劇場ですが、建て替えのため、今年2月で休館となりました。
2030年にリニューアルオープンの予定だそうですので、生まれ変わる帝国劇場を楽しみに待ちたいですネ。
日本には現在、国立の劇場が6つあります。
最初に誕生したのは、東京・千代田区の『国立劇場』で1966年(昭和41年)のオープンです。
その後、1979年に同じく東京・千代田区に『国立演芸場』、
1983年に、東京・渋谷区に『国立能楽堂』、
1984年に、大阪府大阪市に『国立文楽(ぶんらく)劇場』
1997年に、東京・渋谷区に『新国立劇場』
そして2004年に、沖縄県に『国立劇場おきなわ』が誕生しました。
この中で、『国立劇場』と『新国立劇場』の違いですが、
『国立劇場』が歌舞伎や文楽、日本舞踊など、“日本の伝統芸能の劇場”であるのに対し、
『新国立劇場』は、オペラやバレエ、ダンス、演劇など、“現代舞台芸術に特化した劇場”だそうです。
【感想】
『国立劇場』って、さらに空気感が違う気がしますよネ。
おごそかというか、キリッとしているというか、気が引き締まる感じがします。
5/30(金) 『劇場の豆知識④』
今年、誕生から100年という“節目”を迎えた劇場に、東京・中央区の『新橋演舞場』があります。
“東京を代表する劇場”のひとつで、1925年(大正14年)4月にオープンしました。
この『新橋演舞場』の誕生には、“新橋花柳界の重鎮”、
川村徳太郎(かわむら・とくたろう)さんの思いがありました。
それは“京都や大阪には立派な演舞場や、芸妓さんや舞妓さんのための劇場があるのに、
東京にないのは残念・・・“というもので、演舞場の建設を提案し、実現となったそうです。
その後、1940年(昭和15年)には、『松竹株式会社』さんと興行契約を結び、長い歴史の中で、
歌舞伎や新派、新喜劇などを“演舞場のカラー”として定着させていきました。
実は『松竹』さんの創業が1895年で、今年で130周年なんですネ。
その130周年と新橋演舞場の100周年を記念して行われるのが、
『東京喜劇 熱海五郎一座 黄昏のリストランテ~復讐はラストオーダーのあとで~』です。
三宅裕司さんが“座長”を務めるシリーズで、新橋演舞場での公演は、今回で11回目となります。
私、このお芝居の大ファンで、何度も観に行かせていただきました。
そんな『熱海五郎一座』に今回、ゲスト出演させていただくことになったんです。
公演は、6月2日(月)から27日(金)まで。
とっても楽しい舞台ですので、ぜひご覧ください。
★『熱海五郎一座公演』HP
https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202506_atamigoro2025/
【感想】
最後は宣伝になりましたが、今から緊張していますが、それだけ楽しみでもあります。
観に来てくださった方と、舞台上の私達が作り上げる非日常の空間である劇場。
ぜひお待ちしております。
【今週の感想】
映画やドラマとは違って、お客さまの反応を直接感じることができるのが、劇場です。
その分、プレッシャーはありますが、喜びもものすごく大きいです。
同じ劇場でもカラーというか、独特の空気感がありますよネ。
舞台や客席から見える景色も全然違いますし・・・。
私の場合、劇場に観に行くのも演じるのも大好きです。
お時間がありましたら、新橋演舞場でお持ちしています。
・・・またまた宣伝してしまいました(汗)
【お知らせ① 次週(6/2~)からのテーマ】
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【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング ♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング ♪To Be / モントルー
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