特に寒い時期に食べたくなる“アツアツの食べもの”の中から『グラタンとドリア』についてです。
■今週(1/13~1/17)のテーマ:『グラタンとドリア』
1/13(月) 『グラタン①』
『グラタン』を辞書で調べますと、
“肉や魚、野菜などをホワイトソースであえて、お皿に入れ、表面に粉チーズやパン粉などをふり、
天火で焦げ目がつくように焼いたもの”とあります。
実は『グラタン』はフランス語で、お鍋にこびりついた『おこげ』や『こげ目をつける』という意味だそうです。
このようにグラタンはフランスが発祥で、一説には、
“失敗した焼き料理のおこげが美味しかった”という偶然から、グラタンが誕生したといわれています。
そして19世紀以降、“表面を焦がすように仕上げた料理”のことを『グラタン』と呼ぶようになったそうです。
日本ではグラタンとは、“ベシャメルソース(ホワイトソース)に
お肉や魚介類、パスタなどを加えて、仕上げにオーブンで焼いた料理“のことを指しますが、
本来のフランス料理の意味では、“グラタンの調理法で仕上げた料理のひとつ”なんだそうです。
そして、“グラタン”と聞いてイメージする『マカロニグラタン』ですが、
明治時代後半には、日本に伝わったと考えられています。
当時、料理を題材にした小説に『マカロニチース』という料理が登場していて、
その作り方を見ますと、現在のマカロニグラタンとほぼ同じだったそうです。
そういったところから、この時代には既にマカロニグラタンが日本にもあったといわれています。
【感想】
グラタンって、冬に本当に美味しいですよネ!
グツグツと、中から湯気がシュワーッと上がって、アツアツをフーフーしていただく瞬間、最高です。
チーズの焦げ目、美味しいですしネ。マカロニもイイですよネ。
ファミレスでもグラタンを頼むことが私、結構ありますネ。
トロリとホワイトソース、冬にピッタリです。
1/14(火) 『グラタン②』
“フランス南部地方”が発祥とされる『グラタン』ですが、もともとは郷土料理、家庭料理です。
そしてフランスでは、“オーブンなどを使って、表面を焦がすように仕上げた料理全般”を指しています。
それに対して日本では、“ベシャメルソースを使って、
オーブンで焼いた料理”のことを『グラタン』と呼んでいます。
それでも本来の意味である、“調理法としてのグラタン”はいくつもあります。
定番の『マカロニグラタン』の他に、“マカロニを使わないグラタン”として
『ポテトとタマネギのグラタン』、『ナスとひき肉のグラタン』、
『ツナとアボカドと卵のグラタン』、『お豆腐のグラタン』、
『鮭のグラタン』など、バリエーションがとても豊富です。
他にも『オニオングラタンスープ』も、名前に“グラタン”と付いていますように、“グラタン料理”です。
タマネギをバターでじっくり炒め、ブイヨンを加えて器に入れ、
そこに薄く切ったフランスパンをのせ、粉チーズをふってオーブンで焼き上げます。
オニオンスープは、ドイツやイタリアの郷土料理ですが、
仕上げにオーブンで焼き上げるのは、フランス料理だけだそうです。
そして『フルーツグラタン』。フランスの家庭的デザートです。
フルーツを敷き詰めた耐熱皿に、カスタードクリームや生クリームを流し込み、オーブンで焼き色を付けて仕上げます。
【感想】
フランスでは“表面を焦がすようなお料理全般”が、グラタン料理。くくりが広いんですネ。
グラタンといえば、今はなくなってしまったんですが、東京・山の上ホテルのマカロニグラタンが好きでしたネ。
ビックリするくらい長いマカロニが入っていて、とても懐かしい味がしたんですネ。
皆さんもそれぞれに、想い出深いグラタンがあるのではないでしょうか。
1/15(水) 『ドリア①』
『グラタン』はフランスが発祥ですが、『ドリア』は日本で誕生しました。
神奈川県横浜市にあります『ホテルニューグランド』で、
初代総料理長を務めたスイス人のシェフ、サリー・ワイルさんが考えられた料理です。
フランス料理だけでなく、西洋料理全般に秀でていて、メニューに
『コック長はメニュー以外のいかなる料理にも応じます』と記して、
お客さまの要望に合わせて、様々な料理を作っていたそうです。
ある日、お客さまから“体調が良くないので、
何かノド越しの良いものをお願いします”という要望を受けました。
そして作ったのが、バターライスにエビのクリーム煮をのせて、
ベシャメルソースにチーズをかけて、オーブンで焼いたものでした。
この料理はとても好評だったため、その後、
『Shrimp Doria(シュリンプ・ドリア)』の名前で、レギュラーメニューになりました。
そして今では、ホテルニューグランドの名物料理のひとつになっています。
さらにサリー・ワイルさんのお弟子さんたちによって、
ドリアは他のホテルや街のレストランでも提供されるようになり、
今では“全国の洋食の定番料理”として人気です。
【感想】
ドリアは日本発祥だったんですネ。お米ですもんネ。
ホテルニューグランドの名物料理・ドリアを食べに、近いうちに行きたいなぁ~と思っていた矢先なんですが、
実は先週、東京・日比谷公園の松本楼に、ドリアを食べに行ってきました。
そこに、『あるホテルの名物料理が、こちらのお店にも伝統として伝わってきた。
お弟子さんが伝えてきた』っていう風に書いてあって、ピン!ときたんですネ。
私、早速いただいてきました。
体もあったまるし、お腹にもやさしいし、本当にクチなじみが良くて、美味しかったです。
ぜひ皆さんもこちらにいらした時は、寄ってみてはいかがでしょうか。
1/16(木) 『ドリア②』
『ドリア』は、神奈川県横浜市にあります『ホテルニューグランド』の初代総料理長、
サリー・ワイルさんが考えられた料理です。
この『ドリア』という名前も、サリー・ワイルさんが考えたものだそうです。
由来は、現在のイタリアにあった『ジェノバ共和国』の名門貴族、“ドーリア・ファミリー”の1人で、
軍人でもあった『アンドレア・ドーリア』から・・・といわれていますが、
その理由は明らかになっていないそうです。
サリー・ワイルさんが考えたのは
“バターライス”と“エビのクリーム煮”を使った『シュリンプ・ドリア』ですが、
実はそのはるか前に、“ドーリア・ファミリー”のためにつくられた料理に
『ドリア』という名前のメニューがあったそうです。
詳しいことは分かっていませんが、
『トマトやキュウリ、卵を使った料理』という記録が残っていて、
これはイタリアの国旗の『赤』、『緑』、『白』を表した料理と考えられています。
そんなドリアですが、今では『ミートドリア』や『チキンドリア』、
『シーフードドリア』、『カレードリア』など、様々なバリエーションがあります。
また、イタリアンワイン&カフェレストラン『サイゼリヤ』さんの『ミラノ風ドリア』は、
販売から40年以上経った今も、不動の人気を誇っています。
【感想】
サイゼリヤさんの『ミラノ風ドリア』、美味しそうですネ。
私、これ、食べたことあるなぁ~。不動の人気なのが分かりますよネ。
これ、誰もが好きな味ですよネ。
またドリアは、“日本発祥”とか“フランス料理”とか、
いろいろいわれていますが、イタリア料理でもあるのかぁ・・・っていう感じがしますネ。
とにかく世界中の人が食べて、“美味しい”って感じる共通のお料理ということですよネ。
ハァ~、今日のお昼もドリア、イイなぁ・・・。皆さんも今日のお昼、ドリア、いかがでしょうか。
1/17(金) 『グラタンの豆知識』
『グラタン』とは違いますが、似ている料理のひとつにイタリア料理の『ラザニア』があります。
そもそもラザニアとは、“シート状の広くて平らなパスタ麺”のことで
このラザニアを使った料理のことも、『ラザニア』と呼んでいます。
料理のラザニアは、ミートソースとホワイトソース、
そしてラザニアをミルフィーユ状に交互に重ねて、最後にチーズをのせて、オーブンで焼いたものです。
他にもグラタンと似ている料理に、『ムサカ』があります。
ギリシャやトルコ、エジプトなどで親しまれている伝統的な料理です。
同じムサカでもギリシャのムサカは、ナスやトマトなどの野菜に、
ひき肉、ミートソース、ベシャメルソースを重ねて、
最後にチーズをのせて焼き上げるスタイルが一般的です。
それに対してトルコのムサカは、野菜とひき肉を炒めて、さらに煮込んでから焼き上げます。
ベシャルメソースを使わないので、ギリシャのムサカよりも“サッパリとした味わい”が特徴です。
そしてエジプトのムサカですが、ナスやひき肉といった材料は同じですが、
“焼き上げる”のではなく、“煮込む”スタイルなんだそうなんです。
そのため“シンプルな味わい”が特徴です。
【感想】
ラザニアも大好き!
友達のお母さんが作ってくれるラザニアが美味しくて、未だ忘れられない味です。
何でこんなにも美味しいものが、世界中にあるのでしょうか。幸せですネ。
ムサカは、国ごとに食べ比べてみたいですネ。
【今週の感想】
グラタンもドリアも本当に美味しいですよねぇ~。
今週の放送を聴いて、“グラタンやドリアを食べました!”という
リスナーの皆さまもいらっしゃったみたいで、その気持ち、分かります(笑)
グラタンやドリアはご家庭でも作れて、コンビニや冷凍食品でも
すっかりおなじみですが、それだけ日本の食卓に親しまれているんですよネ。
まだまだ寒い日が続きますが、グラタンやドリアを食べて、身も心も温まりましょう!
【お知らせ① 次週(1/20~)からのテーマ】
よく耳や目にしますが、一体何? 『コラーゲン』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング ♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング ♪To Be / モントルー
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