私たちが日頃からよく食べているもの、『お米』についてです。
■今週(10/16~10/20)のテーマ:『お米』
10/16(月) 『お米の歴史』
お米は、イネ科の植物である『稲』からつくられる食べ物です。
小麦や大麦、トウモロコシと同じ仲間になります。
稲のふるさとは、インドのアッサム地方から中国の雲南省にかけての山間とする説が有力とされています。
中国の遺跡から約6500年前とされる水田の跡などが発見されていることから、
この頃から既に栽培されていたと考えられています。
日本に稲作が伝わったのは、紀元前の縄文時代の終わり頃です。
2000年以上前の遺跡から水田の跡が発見されています。
稲は大きく分けて、3つの種類があります。
1つめは、“日本型の稲”と呼ばれる『ジャポニカ種』です。
日本や朝鮮半島、中国東北部などで主につくられている、丸い形をしたお米で、炊いた時に粘りとツヤが出ます。
2つめは、“インド型イネ”と呼ばれる『インディカ種』です。
東南アジアやインド、アメリカなどで主につくられている、長細い形のお米です。炊いた時、パサパサした感じになります。
そして3つめは“ジャポニカとインディカの中間型”と呼ばれる『ジャバニカ種』です。
ジャワ島やイタリアで主につくられている、やや丸い形をした大粒のお米です。
味はアッサリして、粘りがあります。
【感想】
わーい!いよいよお米が登場してきました。
私はかなり米好きでして、三食お米でも全然大丈夫な人です。
お米づくりってどんなシーンも美しく、田んぼに水が入った時も、
苗を植えたあとも、大きく育っていく時も、黄金色になり頭を下げる姿も、
どれもこれも美しい日本の田園風景だなぁ~と思って、大好きです。
10/17(火) 『お米の豆知識①』
私たちが『お米』と聞いてイメージする“白いご飯”は、『精白米』といいます。
『精米』、『白米』ともいいます。
“白いご飯”を食べるようになったのは、江戸時代の中頃といわれ、
それまでは、稲からもみ殻を取った茶色い『玄米』を煮たり、蒸したりして食べていたそうです。
その玄米の周りの茶色い部分を取ると、白いお米になります。
これを使って水分の少ない、固めのおかゆを食べるようになったのが、一説には“白いご飯”の始まりとされています。
その後、“炊く”という料理法ができたことで、私たちが食べているような“ふっくらしたご飯”ができたそうです。
“白いご飯”のことを『銀シャリ』ともいいますよネ。
その由来ですが、“お米が炊きあがった時に、銀色に輝いているように見えること“ですとか、
“色が真っ白で、ツヤツヤとしている様子”が、お釈迦さまの遺骨である『仏舎利(ぶっしゃり)』に似ていて、
“仏さまのように尊いもの”という意味で付けられた・・・など、様々な説があるそうです。
お米の中で、最初に日本に伝わったとされるのが『古代米』です。
古代の稲の品種が持っていた特徴を、色濃く残した稲のことで、
“黒米(くろごめ・こくまい)”や“赤米(あかごめ・あかまい)”などがあります。
【感想】
私は以前、古代米の黒米のことを調べたことがありまして・・・。
そしたらカロリーや糖質が低く、ビタミンやミネラルが豊富で、
さらにポリフェノールの一種、『アントシアニン』が多く含まれていて、目の健康にも効果的とされる・・・
ということが分かったんですネ。
そこで、黒米を濃厚にブレンドした“オリジナルの雑穀米”というのを作っています。
お米って主食ですけども、その主食を食べるだけで、いろんな栄養素が摂れるってイイな・・・って思っています。
10/18(水) 『お米の豆知識②』
私たちが普段、よく食べているお米は『うるち米』のことをいいます。
お米の粒に透明感があるのが特徴です。
同じように、私たちが食べているお米に『もち米』があります。
その名のとおり、お餅やお赤飯を作る時に使います。
お米の粒は白くて不透明です。
うるち米ともち米の違いですが、
これはお米に含まれる『アミロース』と『アミロペクチン』というデンプンの違いによるものです。
アミロペクチンには炊いた時、粘りを出す働きがありますが、アミロースにはその働きがありません。
このアミロペクチンが多いほど、粘りが強くなります。
もち米の場合、ほとんどがアミロペクチンでできていますので、粘り強く、
炊いたあと、冷めても比較的、固くなりにくいそうです。
それに対してうるち米には、アミロースが2割ほど含まれていますので、もち米に比べて粘りが少なめです。
お米から作られるものに、『おせんべい』がありますが、
一般的に『おせんべい』と聞いてイメージされるのが、表面にお醤油が塗ってある『塩せんべい』です。
この塩せんべい(おせんべい)に使われているお米は、うるち米です。
それに対しておかきに使われるお米は、もち米です。
うるち米ともち米には、こういった違いがあるそうです。
【感想】
私、おせんべいも大好きですネ。
おかきもおいしいですよネ。
私がよく利用している高速道路のサービスエリアに、地元の方が作って揚げているおかきがあるんですネ。
“かき餅”っていうんですかネ。
そのかき餅をよくお土産に買うんですけども、これがあとを引いて、ついついひと袋食べ過ぎて、
ちょっと胃がもたれるな・・・なんてことがあって大変です(汗)。
あのサービスエリアのおかき、皆さんにもオススメしたいなぁ~。
10/19(木) 『お米の豆知識③』
2020年のデータによりますと、世界では年間当たり約7億5700万トンものお米・もみが作られています。
その中で最も生産量が多い国は中国で、約2億1000万トン。
2番目に多いのはインドで、約1億8000トン。
3番目はバングラデシュで、約5500万トンです。
この3つの国で、全体の約6割を占めています。
以下、インドネシア、ベトナム、タイ、ミャンマーと続きますが、日本は上位10位までには入っていないそうです。
都道府県別のお米の生産量を見ますと、2022年のデータで最も多いのは新潟県で、以下、北海道、秋田県、
山形県、宮城県、茨城県、福島県と続いています。
品種別に栽培されている面積を見ますと、最も大きいのは『コシヒカリ』で、全体の約33%を占めています。
2番目に大きいのは『ひとめぼれ』で約8.7%。
以下、『ヒノヒカリ』、『あきたこまち』、『ななつぼし』、『はえぬき』と続きます。
この中で『ひとめぼれ』は、1991年に宮城県で誕生したお米です。
名前の由来は“出会った途端、見た目の美しさとそのおいしさにひとめぼれしてしまうから“で、
全国からの応募で選ばれました。
【感想】
先月、お仕事で北海道に行ってきたんですが、結構な広さで稲作してましたネ。
30年前に北海道に行った時は、米づくりは盛んではなかったんですが、温暖化で米どころも北上しているそうですネ。
日本全国、おいしいお米が獲れること、本当にありがたいことです。
10/20(金) 『コシヒカリ』
『コシヒカリ』は、国産米を代表する品種です。
甘みと粘りが強く、ツヤや香りがとても良いのが特徴です。
そんなコシヒカリですが、1944年、新潟県で最初に誕生しました。
ところがこのイネは味は良かったものの、倒れやすく、病気に弱い・・・という欠点がありました。
これを現在の福井県農業試験場にいらした、
石墨慶一郎(いしずみ・けいいちろう)さんが品種改良を進め、1956年に新しい品種が誕生しました。
そして福井県と新潟県で調整し、越前(福井)や越後(新潟)がある
『越(こし)の国に光輝くお米であってほしい』という願いを込め、『コシヒカリ』と名付けられました。
その後、新潟県などが栽培を勧めた結果、
1979年から北海道と沖縄を除く全国で生産され、品種別の生産量のトップを守り続けています。
石墨慶一郎さんは“コシヒカリの生みの親”ともいわれていて、この功績を称えて、
生まれ故郷である福井県丸岡町(まるおかちょう)には、銅像が建てられています。
現在、コシヒカリは新潟県がトップの収穫量を誇っていて、福井県はその2割にも満たないそうなんです。
それでも地元の方々は、“コシヒカリのふるさとは福井県”と受け継がれているそうです。
【感想】
コシヒカリはやっぱりおいしいですよネ。
お米の国ニッポン。
農家の方は自然相手で、毎年状況が変わり、大変だと思いますが、
これからもおいしいお米を作っていただけますように、心から応援したいと思います。
【今週の感想】
麺類やパン類など、主食と呼ばれるものはいくつもありますが、やっぱり私はお米、ごはんが一番かな。
特に炊き立てのごはんの、何ともいえない香りとおいしさ。
これを朝いただくと、“ヨシッ!今日も1日頑張ろう!”という気になります。
洋風でも中華でも、どんなおかずにも合うごはん。
本当に素晴らしいと思います。
そんなお米を育ててくださっている農家の皆さんに
本当に感謝しています。
これから新米の季節、ますます食べたくなりました。
【お知らせ① 次週(10/23~)からのテーマ】
『SDGs』という言葉が広まっていく中、
その大切さが見直されている『リサイクル』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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