“夏だけでなく、1年中、泳ぐことができるところ”『プール』についてです。
■今週(7/17~7/21)のテーマ:『プール』
7/17(月) 『プールの歴史』
『プール(pool)』は英語ですが、
本来は『水たまり』という意味だそうです。
ですので、一般的にイメージされる“泳ぐためのプール”のことは、
正しくは『スイミングプール(swimming pool)』といいます。
但し、日本では“スイミングプール=競技用のプール”のイメージが強いそうなんです。
オリンピックの『競泳』の種目で、競技用のプールが初めて使われるようになったのは1908年、ロンドン大会からです。
そうなると、それまではどこで行われていたのか?といいますと、例えば、第1回アテネ大会では『海』。
第2回パリ大会では『川のほとり』、そして、第3回セントルイス大会は『人工の湖』だったそうです。
このように“競技用のプール”としての歴史は100年ちょっとですが、
古くから海や川などをせき止めて作った“天然のプール”があったと考えられています。
例えば江戸時代の1803年、当時の会津藩に建てられた、
人材育成のための学校『日新館』には、『水練水馬池』という池があります。
この池は“日本で最も古いプール”といわれているそうです。
『水練』とは鎧や兜を付けた状態で、池の中に入って、泳ぎの練習をしていたそうです。
【感想】
『水練水馬池』の写真を見ますと、これは本当の池ですネ(苦笑)。
ここに鎧や兜をつけて入ったら、私だったら完璧に沈みそうですが、それでも泳げるように練習してたんですネ。
すごい!
7/18(火) 『プールの豆知識』
競技としての水泳、競泳が行われるプールには、『全長25m』と『50m』の2つの種類があります。
『25mプール』は『短水路』、『50mプール』は『長水路』と呼ばれています。
ちなみに、競技用のプールの場合、実際にはちょっとだけ長いそうなんですネ。
どれくらいかといいますと、『50mプール』の場合、2cm、『25mプール』の場合、1cmです。
この1cm・2cmというのは、タイムを測るために使う『タッチ板』の厚さが1cmあるので、その分の長さだそうです。
そのため『50メートルプール』の場合、『タッチ板』をプールの壁の両方に設置すると、1cm×2枚で2cm長くなる・・・ということなんですって。
そして『25mプール』の場合、『タッチ板』は基本的に1枚だけですので、1cm分長い・・・ということになります。
ところで、競技用のプールの上に、三角の旗が並んでいるのを見かけたこと、ありませんか?
この旗ですが、『背泳ぎ用標識』という名前で、“ターンをする時の目印”としての役割があるそうです。
プールの壁から5m地点に下げられていて、背泳ぎの場合、上を見ながら泳ぎますので、
この標識を見ることで“あと5m”と認識できるそうです。
【感想】
私、実を申しますと、泳ぎがあんまり得意ではなく、水泳の授業が恐怖でしかありませんでしたが、
なぜか背泳ぎだけは好きで、きっとそれは、顔が水中から出てるからなんでしょうけども、
この旗の存在は知っていたんですよネ。
この旗がないと壁に激突する・・・なんてことが、結構あるんですよネ。
皆さんもご存知でしたか?
7/19(水) 『室内温水プール』
『室内温水プール』は、お天気や季節に関係なく、水泳を楽しむことができます。
そんな『室内温水プール』ですが、1917年(大正6年)、『東京YMCA』が『室内温水プール付き総合体育館』を建設しました。
これが“日本最初の温水プール”といわれています。
このプールでは『クロール』など、近代的な泳ぎ方を紹介し、“日本の水泳界の国際化”に貢献したそうです。
また当時は、温水プール施設がほとんどなかったことから、
オリンピックの水泳選手も、この東京YMCAのプールで練習していたそうです。
その後、1925年には東京大学が、それまで使用していたプールを改修して、
温水プールにリニューアルし、1年を通じて、水泳部の練習などに使っていたそうです。
そんな温水プールですが、水温は『28~29℃程度』、室内の温度は『28~29℃程度』と定められています。
そして温水プールに限らず、室内プールの場合、湿気を少しでも防ぐために、
天井の高さが『プールサイドから平均5m以上』と決められているそうです。
そして、災害や長年の使用による劣化で、天井が落下する事故がいくつも発生したことを受けて、
天井部分の耐震補強の他に、“湿気に強く、軽くて丈夫な素材“へと変わってきているそうです。
【感想】
確かに“プールの天井落下のニュース”、時々聞きますよネ。
安心安全な素材に変えていただけたら、ありがたいですよネ。
温水プールって、あったかくて気持ちイイですよネ。
中高年の運動としてはプール、すごく良さそうです。
7/20(木) 『学校のプール』
以前から“学校の水泳の授業”というのはありましたが、
“泳ぐ”というよりも、“水に親しむ”というのが、主な目的だったそうです。
その際、ごく一部の学校以外、学校にプールがないので、
海水浴場や川などを利用して、水泳の授業が行われていました。
しかし1955年(昭和30年)、水難事故が相次ぎ、たくさんの小中学生たちの命が奪われてしまいました。
こうした痛ましい事態を受けて、“水泳の授業の大切さ”や“学校のプールの必要性”が問われるようになり、
全国の多くの小・中学校にプールが造られ、水泳の授業が行われるようになっていきました。
そんな学校プールですが、少しずつ姿を消しているそうなんです。
それでも水泳の授業は、“公営や民間の屋内プール”を使って、引き続き行われているそうです。
その背景には、老朽化した学校プールの維持費や改修費よりも、
民間のプールを利用したほうが、“コスト削減”になるということで、
“学校プールの廃止”を決めた自治体が増えているそうなんです。
他にも屋外にある学校プールの場合、雨の日や水温が低い日は水泳の授業ができない・・・というデメリットがあります。
また昨今の記録的な暑さの中、『熱中症への注意』が必要で、さらに『日焼け予防』や、『水着姿を外部から見られたくない』といった
理由なども重なって、学校外の屋内プールを活用するケースが増えてきているそうです。
【感想】
そういう背景があるんですネ。
私、体育の授業で一番、水泳の時間が苦手でした。
でも市民プールとか、遊園地のプールは大好きだったから、要するに授業が苦手だったのかなぁ・・・なんて思います。
7/21(金) 『流れるプール』
『流れるプール』とは、主にドーナツ型をしたプールで、
人工的に水の流れを作って1周できるようになっています。
泳げなくても浮き輪などにつかまって、水の流れに身を任すことで進むことができます。
そんな『流れるプール』が、世界で初めて誕生したのは1965年(昭和40年)。
場所は東京・練馬区の遊園地、『としまえん』です。
『流れるプール』の誕生のキッカケですが、“誰もが速く泳げるプールは出来ないものか?”
“泳げない子どもでも泳いだような気になるプールというのは出来ないだろうか?“・・・そういった思いからだそうです。
それでも前例がないので、社員の方が体にロープをつけて、
実際に川の中に入って、“心地良い水の速さ”ですとか、“プールの幅”などを調べたそうです。
そして最終的に“秒速1m・幅8m”に決まったそうです。
そんな『としまえん』の『流れるプール』ですが、2020年、『としまえん』の閉園とともに、残念ながら姿を消してしまいました。
それでも現在、『流れるプール』は屋外・屋内問わずに、いろいろなところにあって、年齢を超えて親しまれています。
【感想】
流れるプールはみんな大好きですよネ。
泳げない子どものために、体を張って研究され造られたプールだったとは。
としまえんさんの心に感動しますネ。
残念ながらとしまえんさんは閉園されましたが、この功績が今、流れるプールとして楽しませていただいています。
長い間、本当にありがとうございました。
【今週の感想】
子どもの頃から慣れ親しんできたプール。
いろいろな思いや歴史が重なって、現在の形になったんですネ。
小学生の頃、夏休みになると学校のプールが開放されるところが結構あったみたいで、
それを楽しみにしていたお子さんも多かったみたいです。
また子どもの頃、夏休みになるとよく行っていたプールが、
老朽化などの理由から、閉園や休園しているところが結構あるそうなんですネ。
金曜日にご紹介したとしまえんさんもそうですが、
本当に淋しいことですが、これも時代の流れなのでしょうネ。
【お知らせ① 次週(7/24~)からのテーマ】
夏バテを防ぐ食べ物として、古くから食べられているものの1つ
『ウナギ』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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