羽田美智子のいってらっしゃい

2022.11.04

2022年10月31日(月)

“日本を代表する食べ物”のひとつ、『お寿司』についてです。

 

■今週(10/31~11/4)のテーマ:『お寿司』

 

10/31(月)  『お寿司の語源』

 

『すし』という言葉の語源ですが、一般的には“酸っぱい”を意味する

『酢し(すし)』だといわれています。

 

もともとお寿司の始まりは東南アジアで、

山に住む人たちが、なかなか手に入らないお魚を長期保存するために

考えられたものなのだそうです。

これはお魚にお塩を振って、ごはんと合わせて漬け込んで

自然発酵させた『熟鮓(なれずし)』と呼ばれるものです。

 

そのため古くは、『すし』という漢字は『鮓』が使われていたそうです。

その後、“お魚を使った旨い食べ物”ということで、

『鮨』という字になった・・・ともいわれています。 

 

『寿司』という漢字が登場するのは、江戸時代になってからです。

当時、おすしは庶民にとって“ファストフード”であった一方で、

“お祝いの席に出されるごちそう”でもあったそうなんですネ。

そこで縁起をかついで、“寿を司る”の文字が

あてられたのでは・・・と考えられています。

 

【感想】

“すし”の漢字。

私は文字で書く時は、『寿司』と書くことが多いですが、

『鮨』と書いてあるほうが美味しそうに感じますよネ。

 

江戸時代のファストフード。

粋な食べものですネ。

お酢の効いたシャリに、ちょっとネタを置いて、

シュッシュッと握ってもらって・・・。

う~ん、最高のごちそうですよネ。

“毎日、お寿司でもイイなぁ~”と思ったけど、

やっぱり毎日じゃないから、ごちそうなんですネ(笑)

 

 

11/1(火)  『寿司の日』  

 

『寿司の日』は1961年(昭和36年)、

『全国すし商生活衛生同業組合連合会』さんが

『実りの秋・収穫の秋・お米への感謝の日』として定めたものです。

 

11月1日が『寿司の日』になった由来ですが、

歌舞伎の『義経千本桜』に登場する『すしやの段』という物語に

関係しているそうです。

 

源氏との『壇ノ浦の戦い』に敗れた平家の武将、

平維盛(たいらの・これもり)は、奈良・吉野川にあるお寿司屋さんの

宅田弥左衛門(たくた・やざえもん)さんにかくまってもらいます。

 

その後、平維盛は弥左衛門さんの婿養子となり、

名前を『弥助(やすけ)』と改めました。

その日が11月1日だったことから、

この日を『寿司の日』に定めたのだそうです。

 

この弥助さんの名前が付けられた『つるべすし 弥助』さんは、

現在49代目の方が後を継がれていて、“最古のお寿司屋さん”と

呼ばれているそうです。

 

この『つるべすし』とは、吉野川の鮎とごはんを桶に入れて

自然発酵させた、いわゆる『なれずし』だそうです。

その桶が井戸水をくみ上げる時に使う『釣瓶(つるべ)』に

似ていることから、『つるべすし』と呼ばれるようになったそうです。

 

【感想】

お寿司の歴史ってそうとう古くて、

いろいろ変わって、いろんな種類のお寿司があるんですネ。

 

『お寿司の日』は、何がなんでもお寿司を食べないといけませんネ。

ちらし寿司、にぎり寿司、手巻き寿司・・・

いなり寿司でもイイのかな?(笑)

助六寿司という手もありますネ。

今日は『お寿司の日』にしたいと思います。

 

 

11/2(水)  『お寿司の豆知識①』

 

お寿司の始まりとされる『熟鮓(なれずし)』は、

お魚とごはんを漬け込んだ発酵食品で、現在も奈良や和歌山などで

郷土料理として伝えられています。

滋賀県の琵琶湖で獲れる鮒を使った『鮒寿し』も、その1つです。

 

その後、江戸時代の中頃になると、お米で造られたお酢を使い、

酢飯とお魚を重ねて、“押して作るお寿司”が登場します。

発酵させる必要がないので、『早寿司(はやずし)』と呼ばれました。

『押しずし』もこの『早寿司』の1つです。

 

江戸時代後半になると、手で握った酢飯に、江戸の海で獲れた

新鮮な魚介類をそのまま載せた『握りずし』が登場します。

江戸の海の魚介類を使うので、『江戸前ずし』と呼ばれました。

当時の『握りずし』は、酢飯(シャリ)がおむすびのように

大きかったそうです。

その後、時代とともに、シャリの大きさが現在のように

ひとくちサイズになっていきました。

 

もともと江戸の郷土料理だった『握りずし』が、現在のように

全国に広まったキッカケの1つが、

1923年(大正12年)の関東大震災といわれています。

この地震で東京を始め、首都圏は大変な被害に遭いましたが、

これを機に東京を離れて、ふるさとへ帰った方が多かったそうです。

 

その中には、東京で寿司職人をされていた方もたくさんいて、

そういった方々が、ふるさとで『握りずし』を始めたことで、

各地で広まったといわれています。

 

【感想】

そういう歴史があるんですネ。

自宅で手巻き寿司はやれても、

握り寿司ってなかなかできないですよネ。

そこは職人さんの技が必要です。

 

そして全国に行った職人さんによって、

江戸前寿司が全国に広まっていったんですネ。

 

 

11/3(木)  『お寿司の豆知識②』

 

ひとくちに『お寿司』といっても、種類がたくさんあります。

名前に『寿司』と付くものだけでも、『握り寿司』の他に、

『巻き寿司』や『押し寿司』、『ちらし寿司』、『いなり寿司』、

『手巻き寿司』、さらに『棒寿司』などがあります。

『棒寿司』は、しめ鯖と酢飯を布巾や巻きすで、

棒のような形にしたお寿司で、京都の『鯖の棒寿司』などが有名です

 

他にも『押し寿司』の1つで、『バッテラ』があります。

酢飯の上に薄く切ったしめ鯖と、白い板状の昆布を重ねて、

木の枠で押したお寿司です。

江戸の『握り寿司』に対して、関西では箱や木の枠で押して抜いた

『押し寿司』が主流で、その中でも特になじみ深いのが

『バッテラ』なのだそうです。

 

この『バッテラ』という名前ですが、ポルトガル語で

『小舟』という意味で、見た目が舟のような形に

見えるところから、この名前が付いたとされています。

 

そして、『軍艦巻き』というのもありますよネ。

握った酢飯の側面を海苔で巻いて、イクラやウニといった

“崩れやすいネタ”を載せたものです。

その形が横から見ると、軍艦を思わせることから、

この名前が付いたとされています。

 

これは1941年(昭和16年)、東京・銀座のお寿司屋さん

『久兵衛』のご主人が、常連のお客さんからの

“イクラのお寿司が食べたい”という要望から考えたものと

いわれています。

 

【感想】

お寿司の話をしていると、本当に食べたくなりますよネ。

私はいなり寿司もイイし、鯖寿司も好き。

巻き寿司も大好き。

モチロン、握り寿司も軍艦巻きもイイですよネ。

 

海苔の香りと、お酢の効いたシャリ、

そしてネタの共演・・・。たまらないですよネ。

 

 

11/4(金)  『お寿司の豆知識③』

 

回転寿司の人気のネタの1つに、『サーモン』があります。

その中でも、お寿司のネタに使われることが多いのが、

ノルウェー産の『アトランティックサーモン』です。

 

日本でサーモンが生で食べられるようになったのは、

1985年(昭和60年)頃だそうです。

それまで日本では“サケ=火を通して食べるもの”というイメージが

強くあったんですネ。

そこで、“大西洋で獲れるサケ”のことを『サーモン』と呼ぶことで、

“太平洋で獲れるサケ”と区別するようにしたそうなんです。

 

それによって、“サーモン=生で食べられるもの”という

新たなイメージが広まっていったそうです。

そして回転寿司で使われるようになると、お子さんから大人まで

人気のネタになっていきました。

 

人気のネタといえば、今回、『お寿司』がテーマに決まった時、

番組スタッフの方から“羽田さんは寿司ネタは何が好きですか?”と

聞かれたんですネ。

私が答えたのは『トロたく巻き』でした。

 

『トロたく』って、ご存知ですよネ?

『ネギトロ巻』のネギの代わりに、たくあんを混ぜて

海苔で巻いたお寿司なんですネ。

この『トロたく』の発祥には諸説あるそうなんですが、

1972年頃には既にあったそうなんです。

 

【感想】

他にも私がお寿司屋さんでよく頼むのは、アナゴですかネ。

イカと甘エビなども好きで、海苔巻きも好きだし、とにかく何でも好き。  

で、最後にトロたくをいただくと、幸せに包まれるっていう感じですネ。

こんな食文化がある日本に生まれて良かったなぁ~と痛感する

1週間でした。

 

 

■今週の感想 

 

今週は毎日、お寿司が食べたくなりました(笑)。

リスナーの皆さんもそうだったみたいです(笑)。

 

今週お話させていただいたことは、

お寿司のほんの一部のことで、とっても奥が深いです。

 

お寿司には職人さんたちの“少しでもおいしく”という思いが、

あのお寿司1つ1つに込められていると思います。

だからこそ、しっかり味わいたいと思います。

 

【お知らせ① 次週(11/7~)からのテーマ】

 

私たちの身の回りにあって、

普段の生活の中で利用している、様々な『番号』についてです。

 

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/