“日本を代表する食べ物”のひとつ、『お寿司』についてです。
■今週(10/31~11/4)のテーマ:『お寿司』
10/31(月) 『お寿司の語源』
『すし』という言葉の語源ですが、一般的には“酸っぱい”を意味する
『酢し(すし)』だといわれています。
もともとお寿司の始まりは東南アジアで、
山に住む人たちが、なかなか手に入らないお魚を長期保存するために
考えられたものなのだそうです。
これはお魚にお塩を振って、ごはんと合わせて漬け込んで
自然発酵させた『熟鮓(なれずし)』と呼ばれるものです。
そのため古くは、『すし』という漢字は『鮓』が使われていたそうです。
その後、“お魚を使った旨い食べ物”ということで、
『鮨』という字になった・・・ともいわれています。
『寿司』という漢字が登場するのは、江戸時代になってからです。
当時、おすしは庶民にとって“ファストフード”であった一方で、
“お祝いの席に出されるごちそう”でもあったそうなんですネ。
そこで縁起をかついで、“寿を司る”の文字が
あてられたのでは・・・と考えられています。
【感想】
“すし”の漢字。
私は文字で書く時は、『寿司』と書くことが多いですが、
『鮨』と書いてあるほうが美味しそうに感じますよネ。
江戸時代のファストフード。
粋な食べものですネ。
お酢の効いたシャリに、ちょっとネタを置いて、
シュッシュッと握ってもらって・・・。
う~ん、最高のごちそうですよネ。
“毎日、お寿司でもイイなぁ~”と思ったけど、
やっぱり毎日じゃないから、ごちそうなんですネ(笑)
11/1(火) 『寿司の日』
『寿司の日』は1961年(昭和36年)、
『全国すし商生活衛生同業組合連合会』さんが
『実りの秋・収穫の秋・お米への感謝の日』として定めたものです。
11月1日が『寿司の日』になった由来ですが、
歌舞伎の『義経千本桜』に登場する『すしやの段』という物語に
関係しているそうです。
源氏との『壇ノ浦の戦い』に敗れた平家の武将、
平維盛(たいらの・これもり)は、奈良・吉野川にあるお寿司屋さんの
宅田弥左衛門(たくた・やざえもん)さんにかくまってもらいます。
その後、平維盛は弥左衛門さんの婿養子となり、
名前を『弥助(やすけ)』と改めました。
その日が11月1日だったことから、
この日を『寿司の日』に定めたのだそうです。
この弥助さんの名前が付けられた『つるべすし 弥助』さんは、
現在49代目の方が後を継がれていて、“最古のお寿司屋さん”と
呼ばれているそうです。
この『つるべすし』とは、吉野川の鮎とごはんを桶に入れて
自然発酵させた、いわゆる『なれずし』だそうです。
その桶が井戸水をくみ上げる時に使う『釣瓶(つるべ)』に
似ていることから、『つるべすし』と呼ばれるようになったそうです。
【感想】
お寿司の歴史ってそうとう古くて、
いろいろ変わって、いろんな種類のお寿司があるんですネ。
『お寿司の日』は、何がなんでもお寿司を食べないといけませんネ。
ちらし寿司、にぎり寿司、手巻き寿司・・・
いなり寿司でもイイのかな?(笑)
助六寿司という手もありますネ。
今日は『お寿司の日』にしたいと思います。
11/2(水) 『お寿司の豆知識①』
お寿司の始まりとされる『熟鮓(なれずし)』は、
お魚とごはんを漬け込んだ発酵食品で、現在も奈良や和歌山などで
郷土料理として伝えられています。
滋賀県の琵琶湖で獲れる鮒を使った『鮒寿し』も、その1つです。
その後、江戸時代の中頃になると、お米で造られたお酢を使い、
酢飯とお魚を重ねて、“押して作るお寿司”が登場します。
発酵させる必要がないので、『早寿司(はやずし)』と呼ばれました。
『押しずし』もこの『早寿司』の1つです。
江戸時代後半になると、手で握った酢飯に、江戸の海で獲れた
新鮮な魚介類をそのまま載せた『握りずし』が登場します。
江戸の海の魚介類を使うので、『江戸前ずし』と呼ばれました。
当時の『握りずし』は、酢飯(シャリ)がおむすびのように
大きかったそうです。
その後、時代とともに、シャリの大きさが現在のように
ひとくちサイズになっていきました。
もともと江戸の郷土料理だった『握りずし』が、現在のように
全国に広まったキッカケの1つが、
1923年(大正12年)の関東大震災といわれています。
この地震で東京を始め、首都圏は大変な被害に遭いましたが、
これを機に東京を離れて、ふるさとへ帰った方が多かったそうです。
その中には、東京で寿司職人をされていた方もたくさんいて、
そういった方々が、ふるさとで『握りずし』を始めたことで、
各地で広まったといわれています。
【感想】
そういう歴史があるんですネ。
自宅で手巻き寿司はやれても、
握り寿司ってなかなかできないですよネ。
そこは職人さんの技が必要です。
そして全国に行った職人さんによって、
江戸前寿司が全国に広まっていったんですネ。
11/3(木) 『お寿司の豆知識②』
ひとくちに『お寿司』といっても、種類がたくさんあります。
名前に『寿司』と付くものだけでも、『握り寿司』の他に、
『巻き寿司』や『押し寿司』、『ちらし寿司』、『いなり寿司』、
『手巻き寿司』、さらに『棒寿司』などがあります。
『棒寿司』は、しめ鯖と酢飯を布巾や巻きすで、
棒のような形にしたお寿司で、京都の『鯖の棒寿司』などが有名です
他にも『押し寿司』の1つで、『バッテラ』があります。
酢飯の上に薄く切ったしめ鯖と、白い板状の昆布を重ねて、
木の枠で押したお寿司です。
江戸の『握り寿司』に対して、関西では箱や木の枠で押して抜いた
『押し寿司』が主流で、その中でも特になじみ深いのが
『バッテラ』なのだそうです。
この『バッテラ』という名前ですが、ポルトガル語で
『小舟』という意味で、見た目が舟のような形に
見えるところから、この名前が付いたとされています。
そして、『軍艦巻き』というのもありますよネ。
握った酢飯の側面を海苔で巻いて、イクラやウニといった
“崩れやすいネタ”を載せたものです。
その形が横から見ると、軍艦を思わせることから、
この名前が付いたとされています。
これは1941年(昭和16年)、東京・銀座のお寿司屋さん
『久兵衛』のご主人が、常連のお客さんからの
“イクラのお寿司が食べたい”という要望から考えたものと
いわれています。
【感想】
お寿司の話をしていると、本当に食べたくなりますよネ。
私はいなり寿司もイイし、鯖寿司も好き。
巻き寿司も大好き。
モチロン、握り寿司も軍艦巻きもイイですよネ。
海苔の香りと、お酢の効いたシャリ、
そしてネタの共演・・・。たまらないですよネ。
11/4(金) 『お寿司の豆知識③』
回転寿司の人気のネタの1つに、『サーモン』があります。
その中でも、お寿司のネタに使われることが多いのが、
ノルウェー産の『アトランティックサーモン』です。
日本でサーモンが生で食べられるようになったのは、
1985年(昭和60年)頃だそうです。
それまで日本では“サケ=火を通して食べるもの”というイメージが
強くあったんですネ。
そこで、“大西洋で獲れるサケ”のことを『サーモン』と呼ぶことで、
“太平洋で獲れるサケ”と区別するようにしたそうなんです。
それによって、“サーモン=生で食べられるもの”という
新たなイメージが広まっていったそうです。
そして回転寿司で使われるようになると、お子さんから大人まで
人気のネタになっていきました。
人気のネタといえば、今回、『お寿司』がテーマに決まった時、
番組スタッフの方から“羽田さんは寿司ネタは何が好きですか?”と
聞かれたんですネ。
私が答えたのは『トロたく巻き』でした。
『トロたく』って、ご存知ですよネ?
『ネギトロ巻』のネギの代わりに、たくあんを混ぜて
海苔で巻いたお寿司なんですネ。
この『トロたく』の発祥には諸説あるそうなんですが、
1972年頃には既にあったそうなんです。
【感想】
他にも私がお寿司屋さんでよく頼むのは、アナゴですかネ。
イカと甘エビなども好きで、海苔巻きも好きだし、とにかく何でも好き。
で、最後にトロたくをいただくと、幸せに包まれるっていう感じですネ。
こんな食文化がある日本に生まれて良かったなぁ~と痛感する
1週間でした。
■今週の感想
今週は毎日、お寿司が食べたくなりました(笑)。
リスナーの皆さんもそうだったみたいです(笑)。
今週お話させていただいたことは、
お寿司のほんの一部のことで、とっても奥が深いです。
お寿司には職人さんたちの“少しでもおいしく”という思いが、
あのお寿司1つ1つに込められていると思います。
だからこそ、しっかり味わいたいと思います。
【お知らせ① 次週(11/7~)からのテーマ】
私たちの身の回りにあって、
普段の生活の中で利用している、様々な『番号』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
2025.04.25
2025年4月21日週 テーマ「シジミ」
お味噌汁の人気の具材のひとつ、『シジミ』についてです。 ■今週(4/21~4/25)のテーマ:『シジミ』 4/21(月) 『日本のシジミ』 &...
2025.04.18
2025年4月14日週 テーマ「本音と建前」
“日本の文化を象徴するもの”のひとつ、『本音と建前』についてです。 ■今週(4/14~4/18)のテーマ:『本音と建前』 4/14(月) 『本音と建前...
2025.04.11
2025年4月7日週 テーマ「遊園地」
遊園地の中で、人気のアトラクションのひとつ『観覧車』についてです。 ■今週(4/7~4/11)のテーマ:『観覧車』 4/7(月) 『観覧車の歴史』 ...
2025.04.04
2025年3月31日週 テーマ「キャベツ」
季節を問わずお店に並んでいて、“いつでも手に入る身近な野菜”のひとつ、『キャベツ』についてです。 ■今週(3/31~4/2)のテーマ:『キャベツ』 3...
2025.03.28
2025年3月24日週 テーマ「切手」
“ハガキや封書など、郵便物に貼るもの”、『切手』についてです。 ■今週(3/24~3/28)のテーマ:『切手』 3/24(月) 『切手の歴史①』 ...