スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2022.10.14

2022年10月10日(月)

今年は食べましたか? 『サンマ』についてです。

 

■今週(10/10~10/14)のテーマ:『サンマ』

 

10/10(月)  『サンマとは』

 

ひとくちに『サンマ』といっても、いくつか種類がありまして、

私たちが普段いただいているのは、その名も『サンマ』で、

主に北太平洋に広く生息しています。

 

他にも南太平洋や南大西洋、インド洋などに生息している

『ハシナガサンマ』、北大西洋に生息している『ニシサンマ』、

太平洋東部の赤道あたりに生息している『太平洋ミニサンマ』、

そして大西洋の東部の赤道のあたりに生息している

『大西洋ミニサンマ』などがいるそうです。

 

サンマはアジやイワシ、サバと並んで、『大衆魚』と呼ばれていますが、

それだけ私たちの食生活とかかわりが深いお魚です。

 

ところが同じ大衆魚の中でも、サンマは寿命が短くて、

2年くらいなんだそうです。

ちなみにアジは4年から6年、マイワシは8年、

マサバは10年といわれているそうですから、

確かに“短い一生”ですよネ。

 

サンマは背中の部分が濃い青色、お腹の部分が銀色をしていますが、

これは“保護色”だと考えられています。

 

上から鳥などに狙われた時は、背中の青い部分が海の色に溶け込んで

また下から大型のお魚などに狙われた時には、お腹の銀色の部分が

太陽の光に紛れ込んで、見つかりにくくなるそうです。

 

【感想】

サンマを漢字(秋刀魚)で書くと、

“秋”という文字が入っていることもあって、

“秋を代表する食べ物”というイメージが強いです。

 

自宅で焼いて、大根おろしと、カボスをちょっと絞って食べるのって、

最高ですよネ。

この頃、サンマも値段が高くなってきましたが、

約2年しか生きられない命をいただいているんですネ。

あと、内臓の苦みも“秋だなぁ~”と感じる私です。

 

 

10/11(火)  『サンマの豆知識①』  

 

サンマのという名前の語源ですが、諸説ある中、

“『狭真魚(さまな)』からきたとする説”が有力とされています。

 

『狭真魚』の『真魚(まな)』とは、“食用のお魚”のことです。

サンマは他のお魚と比べて、体が細くて狭く見えることから、

『真魚』に“狭い”という漢字が付いて、

『狭真魚』と呼ばれるようになったそうです。

この『さまな』が、やがて『さんま』になった・・・という説です。

 

他にも地域によっては、『サエラ』や『サイラ』といったように、

様々な呼び方があるそうなんですネ。

 

そんなサンマと同じように、“細長い体”が特徴のお魚に

『サヨリ』がいます。

サヨリとサンマの写真を見ましたが、

どちらもパッと見た時、似てますネ。

クチバシというか、クチがとんがった部分が

ちょっと違うかな・・・っていうぐらいしか分からないです。

 

見た目だけでなく、旬の時期も同じように秋頃ということもあって、

サンマとサヨリを勘違いしていた人が、多かったそうなんです。

そのため呼び方もゴチャ混ぜになってしまって、場所によっては

サンマのことを『サヨリ』と呼んでいたそうです。

 

さらに、先程ご紹介したサンマの別名の『サエラ』や『サイラ』は、

サンマではなく、サヨリのことを指しているところも

あるそうなんです。

 

【感想】

サンマ、サヨリ、サエラ、サイラ・・・

似ているから、ごちゃ混ぜになるのもうなずけます。

 

ちなみにですけども、明石家さんまサンは、

ご実家がお魚屋さんだったことから、

師匠に『さんま』と名付けられたと、

Wikipediaに書いてありました(笑)

 

みんなに愛されるお魚と、さんまサンのお人柄がリンクして

イイお名前だなぁ~って、今、思いました。

 

 

10/12(水)  『サンマの豆知識②』

 

サンマは漢字で、『秋刀魚』と書きます。

“秋に旬を迎え、刀のように銀色で美しい体をしているお魚”ということで、

この漢字があてられたとされています。

 

ところが、この漢字が一般的使われるようになったのは、

明治の後半になってから・・・といわれています。

それまでは『三摩(さんま)』。

または、『三馬(さんま)』という漢字が使われていたそうです。

 

ところで、同じ大衆魚と呼ばれる『アジ(鯵)』や『イワシ(鰯)』、

『サバ(鯖)』の漢字には、それぞれ“魚へん”が付いているのに、

『秋刀魚』には付いていませんよネ。

実は“鰶”と書いて、“さんま”と呼んでいた時があったそうなんです。

 

この漢字の語源ですが、“たくさんのサンマが市場に並ぶと、

江戸の庶民たちがお祭り騒ぎするほど喜んだから・・・”といわれています。

実はこの“鰶”という漢字は、中国ではニシンの仲間の

『コノシロ』のことを指すそうなんです。

 

ところが、日本ではコノシロは“冬が旬のお魚”のため、

“鮗”と書くようになったそうです。

現在では“鰶”と“鮗”のどちらの漢字も、

コノシロのことを指しているそうです。

 

【感想】

お魚の名前って、季節とか見た目とか、

雰囲気で付けられることが多いですよネ。

 

サンマが大漁で嬉しかったら、

“魚へん”に“お祭り”って付けた気持ち、分かるなぁ~。

でも私だったら、“魚へん”に“銀”って付けたくなるかもしれません。

でもやっぱり、“秋”に“刀”に“魚”で“秋刀魚”。

これが一番しっくりきますネ。

 

 

10/13(木)  『落語「目黒のさんま」』

 

落語に『目黒のさんま』というお噺があります。

目黒とは東京にある地名のことですが、

海に面してはいません。

それなのに目黒でサンマのお話が生まれたのには、

こんな言い伝えがありまして、その一例をご紹介します。

 

江戸時代、お殿様が鷹狩りで目黒にやってきました。

その時、立ち寄ったお茶屋さんで初めてサンマを食べたのですが、

脂がのった旬のサンマの塩焼きの美味しさに感動しました。

 

その味が忘れられず、お城に戻ってからも“サンマを食べたい”

サンマを食べたい”と言いましたが、当時、サンマは庶民の食べ物で、

とてもお殿様に出せるものではありませんでした。

 

それでもお殿様のために、最高級のサンマを日本橋の魚河岸から

取り寄せました。

そして食べやすいように骨を抜き、さらに体に良くないと、

蒸して脂を抜いてからお出ししました。

 

ところがクチに入れた瞬間、目黒で食べたサンマの美味しさとは

まったく違いました。

そこでお殿様が家来に“このサンマはどこのサンマだ?”と

尋ねたところ、“日本橋でございます”と答えました。

 

それを聞いてお殿様は、こう言いました。

“それはイカン!サンマは目黒に限る”

 

このお話がもとになって、『目黒のさんま』という噺ができたそうです。

 

【感想】

毎年、目黒では『さんま祭り』が開催されていて、

その頃に目黒に行くと、サンマを焼くイイ香りと白い煙が

街中にただよっています。

こういうお話があったゆえんの、『さんま祭り』だったんですネ。

 

サンマは庶民の食べもの。

いつまでもそうあってほしいお魚だな・・・と思います。

 

 

10/14(金)  『サンマの栄養価』

 

サンマは栄養価の高いお魚です。

例えば、『EPA(エイコサペンタエン酸)』は、

血液中の悪玉コレステロールを低下させ、

血液の流れを良くする効果があるとされています。

 

同じく『DHA(ドコサヘキサエン酸)』にも、悪玉コレステロールや

中性脂肪を抑える作用があるといわれています。

また、脳の細胞の成長をうながして、脳を活性化したり、

認知症を予防する効果が期待されています。

 

また、アミノ酸の一種である『タウリン』にも、

悪玉コレステロールの上昇を抑える働きがあるといわれています。

さらに、疲労回復や血圧を下げるといった効果も期待されています。

 

他にも、必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質の『タンパク質』や、

貧血防止に効果があるとされる『鉄分』、

粘膜を丈夫にするのに必要な『ビタミンA』、

骨や歯の健康に欠かせない『カルシウム』と、

その吸収を助ける『ビタミンD』も多く含んでいます。

 

そんなサンマを美味しくいただく調理法に、

『塩焼き』がありますよネ。

そして、サンマの塩焼きに欠かせないものといえば、大根おろしです。

 

大根には『アミラーゼ』を始めとする、消化酵素が含まれていますが、

大根おろしは、その効果がもっとも期待できる調理方法だそうです。

 

【感想】

サンマの塩焼き、完璧な栄養素ですネ。

旬のものを食べるのは、本当に体に良いことですネ。

 

年々、サンマが獲れなくなったというニュースは、

とっても寂しくなりますが、少しでもいただいて、

自然の恩恵にあずかりたいものです。

私もサンマ、大好き!

 

 

■今週の感想 

 

サンマは私たちにとって、本当に身近なお魚で、

子どもの頃からよくいただいています。

サンマが食卓に出てくると、

秋が来たなぁ~って感じるんですけども、

これって他のお魚だと、

季節ってそんなに感じないと思いませんか?

 

今回、サンマのお話をさせていただいたら、

リスナーの方からも感想をいただきました。

その中には“今年のサンマは細くて、買うのをやめました”といった

感想が結構ありまして・・・。

来年は丸々と太ったサンマに出会いたいですネ。

 

 

【お知らせ① 次週(10/17~)からのテーマ】

 

令和の今、改めて“昭和の時代のモノ”が見直されているそうです。

『昭和をイメージさせるモノ』についてです。

 

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/