“放送局から電波を使って放送しているもの”、『ラジオ』についてです。
■今週(8/29~9/2)のテーマ:『ラジオ』
8/29(月) 『ラジオの始まり』
“無線の通信技術を使って音声を伝える”という、
いわゆる“ラジオ放送”を世界で初めて成功したのは
カナダの技術者、レジナルド・フェッセンデンさんです。
フェッセンデンさんはアメリカで、
“発明王”トーマス・エジソンさんのもとで、
助手として働きながら電気の技術を学びました。
そして1906年、“世界で初めてのラジオ放送”に成功しました。
それまで“無線による通信”といえば、遭難したことを知らせる
『SOS』で知られるモールス信号によるものでした。
“トントントン、ツーツー”といったように聴こえる信号です。
ところがこの放送では、フェッセンデンさんの生演奏や
聖書の朗読を流したそうです。
『音楽』と『トーク』といえば、ラジオ放送の原点ですよネ。
この時の放送は、アメリカの自宅から8キロ離れたところでも
ハッキリと聞こえたそうです。
とはいうものの、この当時、ラジオを聴くための受信機というのは、
一般のご家庭にはまだ無かったそうなんですネ。
そのため、この放送を聴くことができたのは、近くを通る船の
無線の技師さんたちだけだったそうです。
それでもこの成功をキッカケに、アメリカ全土でラジオの試験放送が
行われるようになり、ラジオの技術はどんどん進んでいったそうです。
【感想】
ラジオの始まりって、物心ついた頃からラジオが身近にあったから
知りませんでした。
でも、偉大な人のそばにいると、知らず知らず近づけるのか、
偉大な発明家・エジソンの近くには、また偉大な人がいるものですネ。
8/30(火) 『ラジオの豆知識①』
1906年、カナダの技術者、レジナルド・フェッセンデンさんが
“世界で初めてのラジオ放送”に成功しました。
それをキッカケに、ラジオの技術がどんどん発達していきます。
ところが、いくら技術が発達しても、
“ラジオ放送を聴くための受信機”がなければ、
聴くことができませんよネ。
また受信機があっても、放送局がなければ成り立ちません。
このようにラジオの普及には、
『受信機の製造・販売』と、『放送局の設立』の2つが最大の課題でした。
そして、様々な企業がこの課題に取り組んでいく中、
1920年、アメリカの総合電気メーカー『ウェスティングハウス』が、
『KDKA(ケー・ディー・ケー・エー)』という放送局を設立しました。
そしてこの年行われた、アメリカ大統領選の開票速報を放送しました。
これが“世界で初めての公式の公共放送”として伝えられています。
ちなみに、ウェスティングハウス社の創業者、
ジョージ・ウェスティングハウスさんは、当時の電力システムの分野で、
“発明王”トーマス・エジソンさんのライバルだったそうです。
“世界で初めてのラジオ放送”に成功した
レジナルド・フェッセンデンさんは、エジソンさんのお弟子さんですから、
ラジオの世界でも間接的に、ウェスティングハウスさんとエジソンさんは
ライバルだったということになりますよネ。
こうして誕生したラジオの存在は、世界中に広まり、
やがて日本にも伝わっていきました。
【感想】
こうしたライバルがいることでお、互いが競い合って
技術に花が咲く・・・ということは、
神様が仕組んだことなんでしょうかネ。
偉大な人のそばには偉大な人が、
偉大な人のライバルにも、偉大な人がいるものなんですネ。
8/31(水) 『ラジオの豆知識②』
アメリカからラジオの存在が伝わったことで、日本でも
『ラジオの放送局の設立』が望まれるようになりました。
特に1923年(大正12年)に発生した関東大震災では、
情報が途絶えたことで混乱が起き、“ラジオ放送の必要性”が
より問われることになりました。
そして2年後の1925年、『東京放送局』が設立され、
“日本で最初のラジオ放送”がスタートしました。
その後、『大阪放送局』、『名古屋放送局』が誕生しますが、
この3つの放送局が統合されてできたのが、
現在の日本放送協会(NHK)です。
ラジオ放送のスタートにあたって、必要なのが受信機です。
そんな中、“ラジオの将来性”に注目していた、
現在の『シャープ』さんは1925年に
“国産では初めて”となる『鉱石ラジオ』を作りました。
鉱石ラジオとは、“金属の材料となるものが含まれた石・鉱石”を使ったラジオで、
“ラジオの受信機の原点”といえるものだそうです。
私はこの『鉱石ラジオ』という名前を初めて聴いたんですが、
“電気を使わずに聴くことができるラジオ”で、
スピーカーがないのでイヤホンで聴くそうなんですネ。
仕組みは意外と簡単だそうで、そのため昭和の時代には、
小学生の雑誌の付録に『鉱石ラジオの組み立てキッド』が付いていたり、
自分で材料を集めて作ったお子さんも、結構いたそうですなんです。
【感想】
“ラジオを自分で作る”って、まったく想像できませんが、
“自分で作れるキッド”を付録にするってイイですネ。
災害時には特にラジオは重宝しますよネ。
持ち運びも便利だし、あらゆる情報が入ってくるし、
ラジオがあるって、ホント助かりますよネ。
9/1(木) 『ラジオの豆知識③』
時代が昭和になると、ラジオの受信機の主流は『真空管ラジオ』へと
移り変わっていきます。
これによって、スピーカーでラジオ放送が聴けるようになりましたが、
消費電力が多いのが難点でした。
戦後になると、ラジオの世界に一大革命が起こります。
それは『トランジスタ』という電子部品を使った
『トランジスタラジオ』の登場です。
“軽くて小さくて、乾電池で連続何百時間も聴ける”という
トランジスタラジオですが、1955年(昭和30年)には、
国産第1号が『SONY』さんから発売されました。
これによってラジオは“一家に1台”から、
“ひとり1台”へと移り変わっていきます。
また1960年代後半になると、若者たちの間で、
『オールナイトニッポン』を始めとする深夜のラジオ番組が人気を集め、
“深夜放送ブーム”が起こります。
それを受けて、トランジスタラジオの人気もさらに高まっていきました。
さらに1970年代になると、主に海外のラジオ放送を聴いて楽しむ
『BCL(ブロードキャスティング・リスニング』が、
一大ブームを巻き起こしました。
それに合わせて、AM・FM放送の他に、広い範囲の短波放送を受信できる
“高性能ラジオ”に注目が集まっていきました。
特にSONYさんの『スカイセンサー』シリーズは、
“1万円台後半から2万円台前半”というお値段にもかかわらず、
ヒット商品となったそうです。
【感想】
昔の真空管ラジオの写真を見ますと、
木目調で家具みたいです。
『オールナイトニッポン』、好きだったなぁ~。
今も変わらぬ、あの音楽。
ひとりの夜も孤独じゃなくて、良い時間だったなぁ・・・と思い出します。
9/2(金) 『ラジオの豆知識④』
1960年代後半、ラジオとカセットレコーダーが一体になった
『ラジカセ』の登場により、“ラジオ放送を録音する”という
新たなスタイルが生まれました。
その後もラジオの受信機は、どんどん進化していきますが、
携帯電話が“生活の一部”となった2005年(平成17年)には、
“携帯電話でラジオが聴ける”『RADIDEN(ラジデン)』が発売され、
話題となりました。
そして今では、『ラジコ』というサービスを利用することで、
パソコンやスマートフォンでもラジオを聴くことができます。
それでも“ラジオの受信機の必要性”が改めて見直されていて、
その最大の理由として、“災害や緊急用”として・・・です。
過去の災害では、停電や基地局の被害などでテレビや携帯電話が
一時的に使えなかったことがあります。
パソコンも充電が切れてしまうと、使うことができません。
そうなると“正確な情報の収集”のために、
重要な役割を果たしてくれるのが、電池で聴くことができるラジオです。
持ち運びにとても便利な『緊急用カード型ラジオ』や、
電池がなくても聴ける『手回し充電ラジオ』など、
“もしも・・・”の時のための1台、ラジオの受信機が
必要とされています。
【感想】
そうなんです。
皆さん、ご家庭でラジオの準備はしてありますか?
私は1台だけ非常用のバッグにしまってあります。
あともう1台は、手回し用のラジオがありますよ。
でも、これ普段から日常的に使っておく必要があるのかな・・・って
私は思っています。
小さくて持ち運びに便利ですから、ラジオを買いましょう!
もう1台準備しておくことをオススメします。
■今週の感想
今回、『ラジオ』がテーマということもあって、
とても関心を持って聴いてくださった方も多かったみたいで、
本当にありがとうございます。
“防災にラジオは必要ですよ”とお話したところ、
“いざ使う時、電池が液漏れしていることが多いですよ。
ラジオを保管する時、電池は外しておきましょう。“とか、
“手回しラジオは時々、回して充電しておかないと
バッテリーがダメになって使えなくなります。”といった
アドバイスを頂きました。
確かにそうですよネ。貴重なアドバイス、ありがとうございました。
追伸
先日、ニッポン放送の生放送の番組で
突然、“ラジオが聴ける機械って、何でしたっけ?”と言ったところ、
アシスタントの方から“それはラジオでは・・・”と
冷静に返されてしまいました(汗)
リスナーの皆さん、大変お騒がせしました(汗)
【お知らせ① 次週(9/5~)からのテーマ】
私たちが目にするもの、すべてについている『色』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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