羽田美智子のいってらっしゃい

2022.07.22

2022年7月18日(月)

古くから日本にある“季節の移り変わりを表わす言葉”の1つ

『土用』についてです。

 

■今週(7/18~7/22)のテーマ:『土用』

 

7/18(月)  『土用とは』

 

そもそも、『土用』とは何でしょうか?

これは『1年のうちの、ある期間をあらわす言葉』で、

『立春』、『立夏』、『立秋』、『立冬』の前の、

それぞれ約18日間のことを指しています。

“約”と付いているのは、

その年によって変わることがあるからです。

 

土用は古代中国で生まれた、『五行説』という思想に由来しています。

五行説とは、『自然界のすべてのものは、

木、火、土、金、水(もく・か・ど・こん・すい)の5つの要素で

成り立っている』という考え方です。

この5つの要素を、春夏秋冬の4つの季節にあてはめたところ、

春は『木』、夏は『火』、秋は『金』、冬は『水』となりました。

そうなると、『土』が残ってしまいますよネ。

 

そこで『土』を4つの季節に振り分けて、 

それぞれの季節の終わりの約18日間を、

『土用』と呼ぶようになりました。

 

“土用=夏”というイメージがあるかと思いますが、

実際は“1年間に4回”ということになります。

 

【感想】

私もこのことを、数年前に知ったんですよネ。

それまでは“土用の丑の日にはウナギを食べる”という

夏のイメージしかなかったんですよネ。

土用は1年に4回めぐってきて、

そこをどう過ごしたらイイか?ポイントがあるそうです。

 

 

7/19(火)  『土用の豆知識』

 

『土用』とは、季節の変わり目である『立春』、『立夏』、『立秋』、

『立冬』の前のそれぞれ約18日間を指しています。

 

今年2022年の『冬の土用』と『春の土用』は過ぎてしまいましたので

『夏の土用』と『秋の土用』がいつなのでしょうか?

今年の『立秋』は8月7日ですので、『夏の土用』は

7月20日から8月6日になります。

 

そして、今年の『立冬』は11月7日ですので、『秋の土用』は

10月20日から11月6日になります。

 

また古くからの言い伝えで、

“土用の期間中にやってはいけないこと”というのがあるそうなんですネ。

例えば土いじりや草むしり、家を建てるといった

“土に関すること”です。

これは土用の期間中は、土の神様が土の中にいらっしゃるので、

土をいじられることを嫌がっているから・・・だそうです。

 

でも、この言い伝えは、土用の頃は季節の変わり目で、

屋外で土に関する作業をすると、体調を崩しやすい・・という

先人の教えでもあるそうです。

 

逆に“やってイイこと”に、『衣類などの陰干し』などがあります。

これは『夏の土用』の頃は、梅雨明けしていることが多いので、

モノを干すのに適しているから・・・だそうです。

 

【感想】

私は“土用の期間に土いじりをしてはいけない理由は、

農家の方を休ませるため“と聞いて育ちました。

いろいろ迷信も含めて、昔の人が決めたことって、

何か守りたくなりますよネ。

ちょうど一番暑い時期になりますから、

気をつけて、土用の18日間を過ごしていきましょう。

 

 

7/20(水)  『土用の丑の日①』

 

昔の暦では、日にちを十二支で表していました。

十二支は子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、

午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)の

順番ですが、『丑の日』もその1つです。

 

この中で、“土用の期間にある丑の日”のことを、

『土用の丑の日』といいます。

土用が約18日間あるのに対して、十二支は12ですから、

1つの土用の期間中に『土用の丑の日』が

2回あるケースがあります。

 

例えば、今年2022年の『土用の丑の日』は、

1月24日、4月18日、4月30日、7月23日、8月4日、

そして10月27日の6回あります。

 

このうち春と夏の『土用の丑の日』は、それぞれ2回あります。

今年の『夏の土用の丑の日』は、1回目が7月23日で、

2回目が8月4日ですが、この2回目の丑の日のことを

『二の丑(にのうし)』といいます。

 

この『土用の丑の日』も土用と同じように、その年によって

日付が変わっていきます。

例えば、来年2023年の“夏の土用”ですが、

今年よりも期間が1日長く、19日間あります。

ところが『土用の丑の日』は、7月30日の1日だけなんだそうです

 

【感想】

『土用の丑の日』が2回来る時があるんですネ。

今年の夏の土用は、『丑の日』が2回。

したがって、ウナギも2回食べられますネ。

ウナギは本当に元気になります。

今年もしっかりいただきましょう。

 

 

7/21(木)  『土用の丑の日②』

 

4つの季節にそれぞれある『土用』の中で、

『夏の土用の丑の日』には、“ウナギを食べる風習”がありますよネ。

その理由ですが、諸説あります。

例えば、『夏の暑さを乗り切るため』です。

 

『夏の土用の丑の日』の頃は、暑さが厳しいです。

そこで、古くから栄養が豊富なことで知られていたウナギを食べで、

体調管理に努めましょう!という考えから始まったとする説です。

 

続いて、『江戸時代の蘭学者・平賀源内さんが広めたとする説』です。

あるウナギ屋さんのご主人が、夏場にウナギが売れなくて困っていました。

そこで知人の平賀源内さんに相談したところ、

“『本日、土用丑の日』と書いた貼り紙を、お店に貼り出すように“と

アドバイスされました。

 

早速やってみたところ大繁盛し、

その話を聞いた他のウナギ屋さんも始めるようになったことで、

次第に『土用の丑の日にウナギを食べる風習』が

定着したといわれています。

 

実は古くから、『夏の土用の期間中に、名前に“う”の付くものを食べると、

夏バテしない』という言い伝えがあったそうです。

“『う』の付く食べ物”というのは、例えば『梅干し』や『うどん』、

『ウリ』などです。

平賀源内さんはそれを参考にして、『ウナギ』を勧めたのでは・・・とも

いわれています。

 

【感想】

“う”のつく食べ物・・・

それこそ、牛とかもイイのかしら?

卯の花とか、ういろうとか。

 

平賀源内さんのおかげで、夏の暑~い最中、

ウナギを食べて精をつけることができているんですかねぇ。

とにかく夏バテしないように、しっかり睡眠をとって、

美味しいものをいただいて、土用の期間を無事に過ごしていきましょうネ。

 

 

7/22(金)  『土用の丑の日③』

 

『夏の土用の丑の日』に食べるものとして、ウナギが有名ですが、

実は他にもあるそうです。

例えば『土用しじみ』です。

しじみには夏と冬の2回、旬があって、この時期のしじみは

特に栄養価が高いといわれています。

実際、古くから『土用しじみはお腹の薬』といわれ、胃腸を整え、

夏バテ防止に役立つことで知られていたそうです。

 

他にも、『土用餅』というのがあります。

これは“夏の土用の頃についたお餅”のことで、

『土用入りの日に土用餅を食べると、暑気あたりしない』と

言い伝えられています。

さらに江戸時代の中頃からは、土用餅を小豆の餡で包んだ

『あんころ餅』を食べるようになったそうです。

 

古くから“小豆の赤い色は邪気を祓う”といわれていて、

“小豆の餡の土用餅を食べることで、暑さに負けず、

無病息災で過ごせる“と信じられているそうです。

 

他にも、“土用の頃に産み落とされた卵”は『土用卵』と呼ばれ、

“精がつく食べ物”として、土用の頃に食べると良いといわれているそうです。

 

ウナギもそうですが、土用しじみも土用餅も土用卵も、

食が細くなりがちな、暑い夏の時期を乗り切るための、

先人の知恵と考えられています。

 

【感想】

私は土用卵を毎年買っていますネ。

季節の変わり目、案外、気持ちはついていっても、

体はついていくのに疲れていたりするんですよねぇ。

皆さんの働き者の体を、どうかいたわる、

土用の期間にしていってくださいネ。

 

 

■今週の感想 

 

日本には季節を表す言葉がいくつもあって、

『土用』もその1つなんだろうなぁ~というのは分かっていても、

“じゃあ何?”と聞かれた時、うまく説明するのって難しいですよネ。

 

それでも夏に限らず、土用の頃は体調を崩しやすい時期だからこそ、

昔の人はあれこれ考えて、工夫されてきたんですネ。

 

今年の夏は『丑の日』が2回あります。

暑さも厳しいですから、ウナギはモチロンですが、

おいしいモノを食べて、ちゃんと睡眠をとって、

乗り切っていきましょうネ。

 

 

 

【お知らせ① 次週(7/25~)からのテーマ】

 

パチパチと弾けるようなクチ当たりと、

爽快感のあるのど越しが特徴の飲み物、『炭酸水』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/