私たちが子どもの頃から親しんでいる、身近なお菓子
『チョコレート』についてです。
■今週(5/23~5/27)のテーマ:『チョコレート』
5/23(月) 『チョコレートとは』
チョコレートのベースとなる最も重要な原料は『カカオ豆』です。
紀元前の時代から存在し、中南米など熱帯地方に生育する
カカオの木の種子のことです。
学名を『テオブロマ・カカオ』といいますが、
『テオブロマ』とはギリシャ語で『神様のたべもの』という意味で、
とても高価で貴重なものだったそうです。
初めの頃は中に詰まったカカオ豆を、生のまま食べていましたが、
その後、ローストしたカカオ豆をすりつぶして飲むようになりました。
この飲み物は『ショコラトル』と呼ばれ、これにトウモロコシの粉を
加えたり、バニラやスパイスで香りをつけて飲んでいたそうです。
16世紀になるとカカオはヨーロッパに伝わり、同じように
『ショコラトル』を楽しむようになります。
その後、“ショコラトルを、もっと飲みやすくできないか?”
そう考えたオランダ人のバン・ホーテンさんは、1828年、
カカオに含まれている油や脂肪分の『ココアバター』を搾り取って、
『ココアパウダー』を発明しました。
このココアパウダーにお砂糖とお湯を加えたものが『ココア』で、
バン・ホーテンさんが創業されたのが、オランダのココアメーカー
『バンホーテン』なんです。
このココアの発明が、その後のチョコレートの発明へと
つながっていきます。
このようにチョコレートは、最初は“飲み物”だったんですネ。
ココア、美味しいですよネ。
まずココアに発展してから
チョコレートへと進化していくんですネ。
子どもの頃、ハマったチョコはグリコや明治のアーモンドチョコ。
もっと幼い頃は『アポロ』や『チロルチョコ』だったなぁ・・なんて、
懐かしく思います。
5/24(火) 『日本のチョコレートの歴史』
1828年、オランダ人のバン・ホーテンさんは、
カカオの油脂『ココアバター』から『ココアパウダー』を発明しました。
これにお砂糖とお湯を加えたものが『ココア』ですが、
その後、イギリス人のジョセフ・フライさんはお湯の代わりに、
ココアバターを加えてみました。
それを冷やしたところ、固くなりましたが、クチに入れると
体温で溶けていったんですネ。
こうして1847年、ジョセフ・フライさんは
“固形の食べるチョコレート”を発明しました。
そんなチョコレートが日本に伝わったのは、
江戸時代の18世紀の終わりです。
当時、唯一の貿易の窓口だった長崎に、
『チョコレートが伝わった』という記録があるそうです。
そして1878年(明治11年)、現在の『東京風月堂』さんが
日本で初めてチョコレートを製造し、販売しました。
さらに1899年には現在の『森永製菓』さんが
チョコレートの製造を始めたことで、
“日本のチョコレートの工業化”がスタートしました。
そして10年後には“日本最初の板チョコ”を開発しています。
大正時代になると、現在の『不二家』さんや
『芥川製菓』さん、そして『明治』さんが
チョコレートの製造と販売を始めています。
東京風月堂さんといえば、ゴーフルが有名じゃないですか?
チョコレートのイメージなかったですねぇ~。
そして板チョコといえば、茶色の包み紙の『明治』。
これ、ロングセラー商品で美味しいですよネ。
“これをカレーの隠し味に使うとイイよ”と教えてもらって
入れてみたら、コクが出て美味しかったんですよネ。
昔から変わらない定番の味。
日本のチョコも相当、美味しいですよネ。
5/25(水) 『日本のチョコレートの歴史②』
昭和になると、『モロゾフ』さんや『メリーチョコレート』さんが
チョコレートの製造や販売を始めます。
ちなみに、『バレンタインデーにチョコレートを贈る』という風習を
日本で初めて紹介したのは『モロゾフ』さんだそうです。
そういった中、既に他の製品で多くの支持を得ていたお菓子メーカーも
チョコの分野に進出していきます。
例えば、『キャラメル』や『ビスコ』でおなじみの『江崎グリコ』さん。
板チョコがチョコレートの主流だった1958年(昭和33年)、
アーモンドをひと粒入れた『アーモンドチョコレート』を発売しました。
“白地に赤の十字”のパッケージデザインは斬新で、
発売と共に大変な話題になりました。
そして1964年には、ガムでおなじみの『ロッテ』さんが
『ガーナミルク』を発売しました。
当時、国内のチョコレートは“アメリカ式の軽い味わいのもの”が
主流でしたが、『ガーナミルク』はミルクチョコレート発祥の地・
スイスの味をコンセプトとしたそうなんですネ。
ちなみに『ロッテ』さんはこの年、ブランデーの『コニャック』が入った
チョコ、『バッカス』を発売しています。
また翌年には、ラム酒に浸したラムレーズンが入った『ラミー』が登場し
『バッカス』と並んで、今も根強い人気を誇っています。
チョコとはいえ『バッカス』も『ラミー』もお酒が入っていますから、
クルマを運転される時は控えてくださいネ。
みんなこれ、ロングセラー商品ですネ。
アーモンドが入ったものは今でも根強い人気ですし、
『ガーナ』も『バッカス』、『ラミー』、他にも『メルティーキッス』(明治)とか
『ストロベリーチョコレート』(明治)なんか思い出しますネ。
個人的には、『紗々』(ロッテ)が好きです。
皆さんは何がお好きですか?
5/26(木) 『チョコレートの豆知識①』
一般的なチョコレートの場合、原料は『カカオマス』、
『ココアバター』、『お砂糖』、ミルクなどの『乳製品』です。
中でも『カカオマス』はチョコレートの主となるもので、
カカオ豆を発酵させて皮などを取り除いたあと、
から煎りしてすり潰したものです。
これがチョコの苦みや香りの素となります。
このカカオマスに含まれる油や脂肪分が『ココアバター』で、
クチどけをなめらかにしてくれます。
そしてお砂糖やミルクを加えることで、苦みや渋みが抑えられ、
味がまろやかになります。
『ビターチョコレート』と呼ばれるものは、ミルクを入れずに
その分、カカオマスが多く含まれているチョコのことです。
その量は全体の40%から60%ですが、
最近ではカカオマスが70%以上含まれる
“苦みの強いチョコ”が次々と登場しています。
同じチョコでも白い色をした『ホワイトチョコレート』がありますが、
これはカカオマスを使わずに、ココアバターを主な原料としています。
そのため“ミルクの味”と“色の白さ”が生かされているんですネ。
チョコレート色をしていなくても立派なチョコレートです。
また『生チョコレート』というものもありますが、
日本では、チョコの生地に生クリームなど、“水分を含んだ物”を
練り込んだもののことを、『生チョコ』と呼ぶんだそうです。
今では“カカオ90%”なんていうものあって、
苦み好きの人にはたまらないそうですネ。
子どもの頃は“チョコレートを食べ過ぎると虫歯になるよ”とか
“太るよ”とか言われて、どこか“我慢するお菓子”というイメージがありましたが、
今はいろいろ研究されて、“適量はお薬のような作用がある”ということが
分かったそうですネ。
5/27(金) 『チョコレートの豆知識②』
チョコレートの主な原料のカカオには、『カカオポリフェノール』という
ポリフェノールが含まれていて、研究の結果、
様々な効果が期待されることが分かっています。
例えば『血管を広げて血圧を下げてくれる』とか、
老化の原因ともなる『活性酸素』を取り除く『抗酸化作用』、
さらに、『善玉コレステロールを増やして、
悪玉コレステロールを減らす』といった効果が期待されています。
そういったこともあって、『カカオ70%以上のチョコ』に
注目が集まっているそうなんですネ。
但し、同じチョコでも、『ホワイトチョコレート』は、
『カカオマス』を使っていないので、カカオポリフェノールの効果は
期待できないそうなんです。
そんなチョコですが、どれくらい食べたらイイのか気になりますよネ。
目安としては『1日約25グラム』。
板チョコだと半分くらいだそうです。
話は変わりますが、しまっておいたチョコを食べようとしたら、
表面が白っぽくなっていること、まれにあるそうなんですネ。
これは『ブルーム現象』といって、チョコの脂肪分が温度の変化で
溶けてしまったものだそうです。
カビとかではないんですが、美味しさを損なう原因になるそうなので、
温度の変化には注意をして保管するのがイイそうです。
これ私、やってしまったこと、あります。
これから夏場になりますと、クルマの中にチョコを置いとくと、
間違いなく溶けますから、気をつけないといけないですよネ。
チョコレートは体に良い成分が随分、分かってきて、
これを摂ることによって、“お菓子・おやつ代わり”にもなって、
健康にもイイ。
適量を守って、上手に美味しく摂っていきましょう。
■今週の感想
チョコレートは子どもの頃から身近にあるお菓子ですが、
大人になっても、その気持ちって変わらないですよネ。
子どもの頃によく食べていたチョコが、
今も変わらずにあるのを見た時は、思わず嬉しくなってしまいます。
中にはパッケージですとか変わったものもありますが、
名前を聞いただけで、当時を思い出します。
高級なチョコもモチロン美味しいですが、
駄菓子屋さんにあるようなライスチョコとかも、
何とも言えない美味しさがあるんですよネ。
皆さんはどのチョコがお好きですか?
【お知らせ① 次週(5/30~)からのテーマ】
数あるお花の中から、私も大好きな『バラ』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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