そもそも一体どんな日なのでしょうか?『こどもの日』についてです。
■今週(5/2~5/6)のテーマ:『こどもの日』
5/2(月) 『こどもの日とは』
『こどもの日』は、『こどもの人格を重んじ、
こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日』です。
1948年(昭和23年)に定められました。
『こどもの日』が5月5日になった理由ですが、
もともとこの日は、5つある節句『五節句』の1つ、
『端午の節句』にあたります。
それでも『こどもの日』をいつにするか決める時、
5月5日を希望する声が多かったため、
最終的にこの日に決まったそうです。
『こどもの日』は“こどものための祝日”というイメージをお持ちの方、
いらっしゃるかと思います。
でも実際は“お子さんの成長を喜び、幸せを願う”とともに、
“産んでくれたお母さんに感謝する日”でもあるんですって。
『こどもの日』が誕生した1948年といえば、戦後まだ間もない頃で、
戦争の傷跡からの復興の真っ最中でした。
そんな状況でしたので、今以上に出産はお母さんにとって
命がけのものだったんですネ。
そうやって産んでくれたお母さんへの感謝の気持ちを込めて、
『こどもの日』の説明には『母に感謝する日』という言葉が
載せられた・・・と考えられています。
私は『こどもの日』は特に子どもといっても、
“男の子をお祝いする日”と思っていましたが、
“お母さんに感謝する日”でもあったんですネ。
5月は『母の日』もありますし、とにかく私たちの創造主・
お母さんには頭が上がらない。
ずっと感謝していきたいものですネ。
5/3(火) 『端午の節句』
5月5日の『こどもの日』は、もともと5つある節句
『五節句』の1つ、『端午の節句』にあたります。
そういったところから、『こどもの日』は『端午の節句』とも
呼ばれています。
『端午の節句』の『端』という言葉には“はじめ”、
『午』には“午(うま)の日”という意味があるんですネ。
そういったところから、『端午』とは
“5月最初の午の日”のことなんだそうですネ。
ところが『午の日』は、その年によって変わっていきます。
そこで『端午』の『午』という文字の音が、
漢数字の『五』に通じる・・・といったこともあって、奈良時代以降に
『端午の節句』が5月5日になったといわれています。
そんな『端午の節句』ですが、古代中国の
“病気や邪気を祓うための行事”がもとになったと考えられていて、
それが日本に伝わって『端午の節句』になったそうです。
古代中国では雨の季節を迎える旧暦の5月は、
“病気や災いが増える”といわれていました。
そこでこの時期に摘んできた、植物の菖蒲をお風呂に入れて
菖蒲湯として楽しむなど、いろいろ活用してきました。
菖蒲には古くから健康を保つ働きがあり、さらにその強い香りで
邪気を祓うといわれています。
そうしたところから、『端午の節句』は『菖蒲の節句』とも
呼ばれています。
菖蒲湯の香り、イイですよねぇ~。
さわやかで、体が清らかになるイメージがありますネ。
でも昔の人は、季節によって変化する体調に合わせて、
自然の中から適切な植物を使って補っていく・・・
そういう素晴らしい知恵があったんですネ。
そういう習わしというか、民間療法というか
これからもこういう行事は守って、伝えていきたいですネ。
5/4(水) 『端午の節句②』
『こどもの日』でもある『端午の節句』ですが、
“男の子の節句”というイメージがありますよネ。
その理由ですが、江戸時代になり、武家社会が定着していきました。
それとともに、『端午の節句』と関係が深い
植物の『菖蒲』の名前が、“武道を重んじる”という意味の言葉
『尚武(しょうぶ)』と同じことから、武家の間で『端午の節句』は
“跡継ぎの男の子の成長を願う行事”へと変化していきます。
また“菖蒲の葉”は細長くて、とがっているため、
それが刀や剣に似ているということも、
男の子の行事になった理由の1つ・・・といわれています。
また『端午の節句』に鎧や兜を飾るようになったのも、この頃からです。
これは武士が戦の前に、自身の身の安全を祈願して、
神社にお参りする際、鎧や兜を奉納していたことが由来とされています。
それにあやかって、跡継ぎの男の子の無病息災を願って、
“身体を守ってくれるもの”である鎧や兜を
飾るようになったんだそうです。
その後、こういった風習が町民の間にも広まったことで、
『端午の節句』は“男の子のための節句”として定着していきました。
それによって、『端午の節句』である『こどもの日』は
“男の子のための日”というイメージが広まったと考えられています。
そうですよネ。
『こどもの日』ということから、男女どちらの日でもイイのに、
5月5日は“男の子のお祝い”で
3月3日は“女の子のお祭り”というイメージが
定着していますよネ。
こいのぼりを上げて、兜人形を飾って無病息災を祈る・・・
この行事は、やはり子どもたちに対して親の愛を感じる、
素敵な行事だと思います。
5/5(木) 『こいのぼり』
こいのぼりの始まりは、江戸時代とされています。
もともとは将軍家に男の子が生まれると、お城の中に
のぼり旗を立てていました。
そういった風習がのちに町民の間にも広まっていって、
こいのぼりが考え出された・・・といわれています。
古くから鯉は“生命力が強く、縁起の良い生き物”とされています。
そんな鯉を表したこいのぼりを空に上げることで、天の神様に
『男の子が誕生しましたよ』と報告して、
『どうかこの子の成長を見守って下さい』とお願いするんだそうです。
そして、ポールの一番上に付いている丸い飾りは、
回転球といって、“神様が降りてくる目印”です。
その下にある、矢が車輪のような形をした飾りは
矢車(やぐるま)といって、魔除けの役目があります。
その下にあるのが吹き流しで、青・赤・黄色・白・黒の
5つの色があります。青は緑に、黒は紫になる場合もあります。
この5つの色は、古代中国の五行説という思想に
由来しています。
これは『すべてのものは木、火、土、金、水の
5つの要素で成り立っている』という考えで、
そこにそれぞれ色が割り当てられています。
その色ですが、木は青または緑、火は赤、土は黄色、金は白、
水は黒または紫です。
この5つの色が“魔除けの色”として、
吹き流しに使われているそうです。
この季節に地方にお出かけすると、いろんなおウチのお庭に
こいのぼりがはためいていて、
“あそこのおウチ、男の子がいらっしゃるんだなぁ”って、
知らないお宅でも、微笑ましくながめたりしますよネ。
5月5日は『こどもの日』。皆さん、おめでとうございます。
5/6(金) 『柏餅』
『こどもの日』でもある『端午の節句』にいただくものに、
柏餅がありますよネ。
柏餅には柏の木の葉が使われていますが、
柏の木には“新しい芽が出るまで葉っぱを落とさない”という
特性があります。
そこで“跡取りができるまで葉っぱを落とさない”ということで、
神様の行事や儀式の際に欠かせないお餅を柏の葉で包んで、
縁起物としていただくようになったそうなんです。
この風習ですが、関東を中心に主に東日本へと広がっていきました。
その理由ですが、柏の木が西日本にはあまり生育していないことや、
幕府が江戸にあって、跡継ぎを重んじる武家が
多く存在していたことが影響している・・・といわれています。
そんな東日本の柏餅に対して、
西日本では『ちまき』が主流なんだそうです。
このちまきとは、もち米などで作られた餅菓子のことで、
“厄を祓う力がある”とされています。
そんなちまきを食べる風習は、『端午の節句』の行事と一緒に、
奈良時代の頃に中国から伝わったといわれています。
当時、都は奈良にありましたので、
そこから“『端午の節句』にちまきを食べる習慣”が、
関西を中心に西日本へと広がったそうです。
そうなんですねぇ~。
関西ではちまきなんですネ。
私は全国共通で柏餅かと思っていました。
3月3日の桜餅も美味しいし、5月5日の柏餅も美味しい。
もちろん、ちまきも美味しいし。
美味しいだけでなく、植物にあやかってできた
祈りの食べ物なんですネ。
やはり全国共通、子どもは宝物ということですネ。
■今週の感想
5月5日は『こどもの日』なのに、
どうして男の子のお祝いをするんだろう・・・?
端午の節句と何が違うの?
そういった疑問が昔からあるのに、
ずっと解決しないまま今日まで来てしまって、
今回ようやく解決となりました(汗)
きっとこの時期、お子さんから『こどもの日』や
端午の節句について聞かれて、
答えるのに大変だった親御さんも
いらっしゃるんじゃないでしょうか。
いろいろ大変な時代ですが、お子さんたちが明るく元気に
成長してくれることを切に願っています。
そして私たちを産んでくれた母にも、改めて感謝したいと思います。
【お知らせ① 次週(5/9~)からのテーマ】
私もドラマでこの役を演じています。『刑事』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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