とっても身近な飲み物、『お茶』についてです。
■今週(4/25~4/29)のテーマ:『お茶』
4/25(月) 『お茶とは』
ひとくちに『お茶』といっても緑茶やウーロン茶、紅茶など
種類がいろいろありますよネ。
それぞれまったく違うお茶のように思えますが、
いずれも『チャ』というツバキ科の植物から作られています。
“茶畑=あざやかな緑色の植物が一面に敷き詰められている”という
イメージがあるかと思いますが、この緑色の植物が『チャ』です。
この植物の『チャ』ですが、大きく『中国種』と『アッサム種』の
2つの種類があります。
中国種はその名のとおり、中国の雲南省を原産とする品種で、
主に緑茶用として使われています。
中国から日本に伝わったほとんどがこの『中国種』です。
この2つの種類ですが、一番の違いは『葉っぱの大きさ』です。
『中国種』の場合は1cmから5cmほどなんですが、
『アッサム種』の場合、20cmから30cmにもなります。
写真を見ても、明らかに大きさが違うんですネ。
この『チャ』の生の葉を、乾燥や発酵させてお茶を作るんですが、
その際、葉を発酵させずに作るのが『緑茶』なんですネ。
それに対して、“半分発酵”させたものが『ウーロン茶』、
そして“完全に発酵”させたものが『紅茶』になるんだそうです。
このように緑茶、ウーロン茶、紅茶の違いは
“発酵の度合いの差”なんだそうです。
全部、ツバキ科の植物だったんですネ。
違う植物なのかと思っていました。
お茶はみんな大好き。
緑茶はモチロンなじみ深く、なくてはならないものですし、
ウーロン茶も紅茶も美味しいですよネ。
私、茶畑に行ったことがあるんですけども、
ホントに青々として清らかで、気持ちのイイものでした。
4/26(火) 『お茶の種類』
日本で作られるお茶のほとんどが、緑茶の仲間です。
その中でも約2/3を占めるのが『煎茶』です。
お茶の葉を蒸す時間が短いため、
『浅蒸し』ですとか『普通蒸し』とも呼ばれています。
お茶を入れた時、薄く透き通っているのが特徴です。
この煎茶よりも、時間を2倍から3倍長く蒸したお茶のことを
『深蒸し煎茶』といいます。
渋味が抑えられ、濃厚な味が特徴です。
また、日光があたらないようにして育てたお茶の葉から
作られるのが『玉露』です。
旨みが多く、苦みが少ないのが特徴で、
“高級茶”の代名詞として知られています。
この『玉露』と同じように育てたお茶の葉を、蒸したあと、
揉まずに乾燥させて、茎などを除いて作られるのが『碾茶(てんちゃ)』です。
この碾茶を臼で挽いたものが『お抹茶』です。
硬くなったお茶の葉や茎などを原料として作られるのが『番茶』です。
“お番茶”って呼ばれることが多いですよネ。
そんな番茶や煎茶を、強火で炒って作られるのが『ほうじ茶』です。
香ばしい香りと透き通った茶色が特徴です。
そして番茶や煎茶に、高圧で炒った玄米を加えたものが
『玄米茶』です。
改めて聞くと“なるほど。そういう違いなんだなぁ~”って理解できますよネ。
私の故郷・茨城では、深蒸し煎茶が好まれて飲まれていますよネ。
でも京都に行くと、やっぱりお抹茶とかお番茶をいただくことが
多かったかな。
私はカフェインに弱いので、お煎茶は朝飲むようにして、
午後は飲まないようにしています。
皆さんはどのお茶がお好きですか?
4/27(水) 『お茶の歴史』
お茶が発見されたのは、紀元前2700年頃の中国です。
中国で最も古いお薬の本にお茶が登場していることから、
薬用として使われていたものと考えられています。
その後、飲み物として楽しまれるようになったお茶が
日本に伝わったのは、奈良時代から平安時代にかけてです。
唐の時代の中国に、海を渡ったお坊様たちがお茶の木の種を持ち帰ったのが、
日本のお茶の歴史の始まりとされています。
平安初期の書物に『お茶』という言葉が登場することから、
既にこの頃には、お茶を親しむ文化があったと考えられます。
それでも当時のお茶は、とても高貴なもので、
上流階級の方しか楽しめなかったそうです。
そんなお茶が、日本でも栽培されるようになったのは1191年。
場所は現在の佐賀県です。
臨済宗を開いたとされる栄西さんというお坊様が、
お寺のお庭でお茶の栽培を始めたといわれています。
栄西さんは宋の時代の中国から帰国する際、
お茶の種を持ち帰りましたが、これはお茶の効能を学び、
お茶の文化を日本にも取り入れよう!と思ったからだそうです。
そういった経緯もあって佐賀県は、“日本茶の栽培の発祥の地”とされています。
お茶といえば“静岡”というイメージがありましたけど、
佐賀だったんですネ。
佐賀といえば、嬉野茶が有名ですよネ。
甘くて美味しいお茶です。
お茶はもともと“お薬”として重宝されていたんですネ。
“お茶を一服いただく”という言葉も、
やはりお薬から来たのかもしれませんネ。
4/28(木) 『お茶の産地』
“日本茶の栽培の発祥の地”とされる佐賀県を始め、
日本にはお茶の産地がいくつもあります。
例えば『狭山茶』。埼玉県の狭山地方で生産されるお茶の総称です。
『静岡茶』。静岡県は、日本の有数の茶どころです。
明治時代、この静岡で生まれ、“お茶の品種改良の先駆者”と呼ばれた
杉山彦三郎さんが、竹やぶの畑の北側で発見した品種が
『やぶきた』です。
実は日本で栽培されているお茶の7割以上が、
この『やぶきた』という品種なんですネ。
『宇治茶』。“高級茶の産地”として知られる、
京都の宇治地方で栽培されているお茶です。
『八女茶(やめちゃ)』。
福岡県の八女地方で栽培されるお茶で、
特に“高級茶の代名詞”と呼ばれる『玉露』の全国有数の産地として
知られています。
『鹿児島茶』。
知覧(ちらん)地方で作られている『知覧茶』などが有名です。
鹿児島は温暖な気候で、新茶の摘み取りが例年4月上旬から始まるため、
“日本一早い新茶の産地”としても有名だそうです。
他にもお茶の産地は、各地にあります。
私の地元、茨城ではやはり『やぶきた茶』がなじみ深いですネ。
何軒かお知り合いの方がお茶を栽培しているんですけども、
お茶屋さんに行くと、本当に本当に美味しいお茶を
ごちそうしてくださいます。
また茶畑が広がっていて、茶畑があるところって、
空気までもがキレイに見えるんですよネ。
お茶ってきっとお水との相性があって、
各地各地で採られているお茶とお水の相性によって、
味が変わってくるのかな・・・っていう感じがします。
今はペットボトルでも美味しくいただけますが、やはり
お湯を沸かして急須で入れたお茶は、格別に美味しいですよネ。
4/29(金) 『八十八夜』
明治時代に作られた唱歌に『茶摘み』があります。
“♪夏も近づく八十八夜~”の歌詞で知られていますよネ。
『八十八夜』とは『立春』から数えて88日目のことで、
今年は5月2日になります。
この時期になると気候が安定し、霜の心配がなくなることもあって、
古くから茶摘みや種まき、田植えといった
“農作業を始める目安”とされてきました。
その中でも、お茶の新芽を収穫するのに最適な時期が、
八十八夜の頃といわれています。
つまり、“その年に初めて収穫されるお茶の葉”なんですネ。
“八十八夜に収穫された新芽”は、さわやかで香り高く、
『新茶』とか『一番茶』と呼ばれています。
古くから『八十八夜の新茶を飲むと長生きする』、
『その年は無病息災でいられる』といったように
“縁起の良いもの”として言い伝えられています。
その理由の1つとして、お茶の新芽に含まれる成分は、
八十八夜前後のものが一番豊富なんだそうです。
ちなみに緑茶にはビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素や、
生活習慣病の予防に効果的とされる『カテキン』を始めとする
薬効成分が含まれています。
新茶のなんと美味しいこと!
この時期ならではの天からの恵み、ごちそうですよネ。
ホント、お茶最高!
“緑茶のある国に生まれて本当に良かった”と思う私です。
■今週の感想
お茶って本当にステキな飲み物ですよネ。
美味しいお茶をいただくと、身も心もホッ・・・として、
とても幸せな気持ちになります。
そんなお茶のあれこれを知ることができて、
勉強になりました。
もうすぐ八十八夜。
美味しい新茶をいただけるのが、今からとっても楽しみです。
皆さんも新茶、楽しんでくださいネ。
【お知らせ① 次週(5/2~)からのテーマ】
そもそも一体どんな日なのでしょうか?『こどもの日』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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