クリスマスの主役の1人、『サンタクロース』についてです。
■今週(12/20~12/24)のテーマ:『サンタクロース』
12/20(月) 『サンタクロースのモデル』
サンタクロースのモデルは、3世紀から4世紀にかけて実在した
“キリスト教の伝説的な聖なる人”、
セント・ニコラスさんだといわれています。
ニコラスさんは現在のトルコの町で、日頃から困っている人や
貧しい人を助け、自分の持ち物を惜しまずに与えていた
心やさしき人でした。
そんなニコラスさんのご近所に、3人の娘さんがいる家族が
住んでいましたが、とっても貧しくて、その娘さんたちを
売らなければならないほどお金に困っていたそうです。
そのことを知ったニコラスさんはその夜、
その家の煙突から金貨を投げ入れました。
その金貨のおかげで娘さんは売られることなく、
のちに結婚することができたそうです。
その後、下の2人の娘さんたちに対しても同じようにしたことから、
最終的にそのご家族は救われたそうです。
他にもニコラスさんはたくさんの貧しい人、困っている人を
助けたとされています。
ちなみに、ニコラスさんが投げた金貨は、
暖炉のそばに干してあった靴下の中に入ったそうなんですネ。
この伝説から、『クリスマスに靴下を下げておくと、
サンタクロースが煙突から入ってプレゼントをしてくれる』という
習慣が生まれたといわれています。
何て素敵な心温まるエピソードなんでしょう。
サンタクロースといえばおヒゲがモジャモジャで、
赤いお洋服を着て、大きな布袋を持って煙突から入って来て、
靴下にプレゼントを入れてくれる・・・と誰もがイメージすると思うのですが、
言われてみれば“(国籍が)何人で、なぜトナカイと空からやって来て、
なぜ靴下なのか?“と疑問もありましたよネ。
トルコに実在した人、ニコラスさんがサンタクロースの始まりなんですネ。
12/21(火) 『サンタクロースのある疑問』
“サンタクロースの服=赤”というイメージがありますよネ。
どうして赤なのかといいますと、サンタクロースのモデルとされる
セント・ニコラスさんが生前、教会の儀式の時に着ていた服の色が
もとになったといわれています。
赤い色は『自分の命をかけても他の人を助けること』を意味していて、
“血を流しても人々のために尽くす”という印だったそうです。
でもその昔、サンタクロースに対するイメージは国や地域によって
大きく違っていたそうなんです。
一説には、青や様々な色の衣装を着ていたそうなんです。
今とはずいぶんイメージ違いますよネ。
そうなると現在のようなイメージのサンタクロースは
いつ頃、出来上がったかといいますと、1931年。
『コカ・コーラ』のクリスマスキャンペーン用の広告なんだそうです、
当時、コカ・コーラの広告アートを担当されていた、
画家のハッドン・サンドブロムさんは“赤い衣装に白いヒゲ”、
そして“陽気な微笑み”をしたサンタクロースを描いた広告を
制作しました。
ちなみに、衣装の『赤』はコカ・コーラのイメージカラーだそうです。
それ以降、コカ・コーラの世界進出とともに、
このサンタクロースのイメージも一緒に、
世界的に定着していったといわれています。
なんと!赤の衣装と白いおヒゲは、コカ・コーラの広告から定着した
イメージだったですねぇ。
でも、世界中の人にイメージされるサンタクロース像を
作ってしまうなんて、すごいアーティストだと思いません?
コカ・コーラの赤が根底にあるんだねぇ~。
この事実を知ってる方は、どれくらいいらっしゃるんでしょうか。
12/22(水) 『サンタが住んでいる場所』
サンタクロースが住んでいる場所については、国によって
それぞれの解釈や説明がされているそうです。
例えばアメリカでは『北極に住んでいる』と言い伝えられています。
北極にある北極点のことを英語で『ノースポール』といいますが、
アラスカには同じ名前の小さな都市があります。
こちらには1950年代に建てられた『サンタクロースの家』があって、
世界中の子どもたちからサンタにお手紙が届くそうです。
そんな中、1925年、北欧のフィンランドの新聞は
『北極では食料が不足し、トナカイに餌をあげることが
できなくなったため、サンタクロースはフィンランドのラップランドに
引っ越ししました』という記事を、大々的に報じました。
ラップランドはフィンランド、スウェーデン、ノルウェー、ロシアの
4つの国にまたがった広大な地域です。
その中で、フィンランドのラップランド地方の主要都市・ロヴァニエミには、
サンタクロース村があって、
お仕事中のサンタがいつでも温かく迎えてくれるそうです。
また、世界各国の子供たちから送られたサンタへのお手紙が
集められる郵便局もあるそうです。
そんなフィンランドのサンタクロースですが、
普段は300キロほど離れた山の中で、お仕事のお手伝いをしてくれる
森の妖精の『トントゥ』と一緒に暮らしているんだそうですよ。
このトントゥですが、日本では『トント』とも呼ばれています。
トント!これ、我が家の玄関にもいるんですよ。
というのは、数年前、フィンランドに旅行に行った義姉が
お土産に買ってきてくれたからなんですけども、
よく分からず飾ってあったんですけども、
トントとは森の妖精だったんですネ。大切にしよう(笑)。
12/23(木) 『サンタが住んでいる場所』
アメリカやフィンランドの他にも、
“サンタクロースが住んでいる場所”というのは、
いくつもあるんだそうです。
例えばフィンランドのお隣、スウェーデンでは、
1984年に“サンタクロースの定住の地”として
『サンタワールド』が誕生しました。
そして、『ここに行けば1年中いつでも誰でも必ずサンタクロースに
会うことができますよ』と全世界にアピールしたそうです。
フィンランドのサンタクロースにはお仕事のお手伝いをしてくれる
森の妖精の『トントゥ』がいますが、北欧の他の国のサンタクロースにも
同じようにお手伝いをする『ニッセ』という妖精がいるそうです。
こうした様々な意見がある中、『実はグリーンランドに住んでいるんです。
お間違えのないように!』と主張しているのが、デンマークです。
グリーンランドとはデンマークの自治領で、世界最大の島です。
そのグリーンランドにありますイルリサットという街で、
サンタは現在、暮らしているそうなんですネ。
ちなみにこちらには、とっても大きな『サンタポスト』があります。
デンマークの方々は大人も子どもも毎年、
サンタにお手紙を送っていて、ちゃんとお返事が来るそうです。
他にも世界中の子どもたちからのお手紙が、
このサンタポストに届けられるんだそうです。
フィンランドにいらっしゃるのか、スウェーデンなのかデンマークなのか、
引っ張りだこですねぇ。
サンタクロースがいかに人気があるのか分かります。
日本に住んでいる私たちにとっては、“その周辺”ということで
どこでもOKですよネ。
世界中でクリスマスをお祝いすると思うのですが、
サンタクロースはやはり、北欧がお似合いですよネ。
12/24(金) 『サンタクロースにまつわるあるエピソード』
1897年、ニューヨークの新聞社に1通の手紙が届きました。
差出人は8歳の少女で、そこには
『サンタさんは本当にいるんですか?』という質問が書いてありました。
それに対して、あるベテランの記者の方が新聞の社説で
こう答えました。
『サンタクロースを見た人はいません。
けれどもそれは“サンタクロースがいない”という
証明にはならないのです。
この世に“愛”や“人への思いやり”や“まごころ”があるのと
同じように、サンタクロースも確かにいるのです。
この世の中で最も確かなもの・・・
それは子供の目にも大人の目にも見えないのです。
“信頼”と“想像力”と“詩”と“愛”と“ロマンス”だけが、
美しく輝かしいものを見せてくれるのです。
サンタクロースは永遠に生きています。
そして、いつまでも変わらずに子供たちの心を
喜ばせてくれるでしょう』
今ご紹介したのは、社説の一部です。
そして、この質問を送った少女のもとには、社説を見た方から
生涯を通じて、たくさんのファンレターが届いたそうです。
へぇ~、これこそサンタクロースのギフトのようなエピソードですネ。
一番確かなものは目に見えない。本当にそうですよネ。
“愛こそすべて”。
サンタクロースはそのことを私たちに伝えてくれているんですネ。
クリスマスイヴ、たくさんの愛があなたに注がれますように・・・。
■今週の感想
小さい頃からサンタクロースの存在は、
もちろん知っていましたが、
詳しいことは知らなかったので、
そうだったんだ~!の連続でした。
たくさんの愛や夢、希望を私たちに届けてくれるサンタクロース。
今はどこの国の空を、トナカイのソリで飛んでいるのでしょうかネ。
どうぞ皆さま、素敵なクリスマスをお過ごしください。
【お知らせ① 次週(12/27~)からのテーマ】
お正月にいただく食べ物の中から、『お雑煮』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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