スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2021.12.10

2021年12月6日(月)

“これとこれって何が違うの?”と思ったことってありませんか?

『似ているけど違うもの』についてです。

 

■今週(12/6~12/10)のテーマ:『似ているけど違うもの』

 

12/6(月)  『カフェオレとカフェラテ』

 

カフェオレもカフェラテも、どちらもコーヒーにミルクを入れたものですが、

『カフェオレ』はフランス語、『カフェラテ』はイタリア語です。

この2つの違いは“ベースとなるコーヒー”にあります。

カフェオレに使われるのはドリップコーヒーです。

ドリップコーヒーとは、浅く煎ったコーヒー豆を紙や布のフィルターで

ゆっくりと抽出したコーヒーのことです。

 

それに対して、カフェラテに使われるのはエスプレッソコーヒーです。

一般的にはエスプレッソと呼ばれていますが、

深く煎ったコーヒー豆を高圧の蒸気で抽出した

濃い目のコーヒーです。

 

またミルクの量にも違いがありまして、カフェオレはコーヒーの半分に

対して、カフェラテは約8割です。

 

カフェラテのように、エスプレッソがベースとなるものに

『カプチーノ』や『マキアート』があります。

この違いですが、同じミルクでもカプチーノとマキアートは、

蒸気などで泡立てたミルクが使われています。

 

カプチーノとマキアートの違いはミルクの量の違いで、

カプチーノよりも少ないのがマキアートです。

 

 

皆さん、お分かりになったでしょうか?

図式を見ましたら、元々は全部コーヒー豆ですネ。

焙煎の仕方が、浅煎りか深煎りかに分かれまして、

浅煎りしたものをドリップ式で抽出したものが、

いわゆる一般的な家庭でお飲みになる『コーヒー』。

そこにミルクを足したものが『カフェオレ』です。

深煎りしたものをエスプレッソ式抽出をしたもので、

ミルクを入れたものが『カフェラテ』。

泡立てた牛乳をたっぷりめに入れたものを『カプチーノ』。

少しの泡立てた牛乳を入れたものが

『カフェマキアート』ということになるんですネ。

 

 

12/7(火)  『パンケーキとホットケーキ』

 

パンケーキは、フライパンやお鍋などで焼いて作る

ケーキ全般のことをいいます。

パンケーキの『パン』とは食パンなどの『パン』ではなく、

英語で『お鍋』を意味する『pan』のことなんです。

 

そんなパンケーキですが、基本となる材料は小麦粉や牛乳、卵、

お砂糖、ベーキングパウダーです。

ホットケーキも材料は同じで、さらに作り方も一緒ですから、

パンケーキもホットケーキも同じもの・・・といえますよネ。

 

それでも日本では一般的に

“甘さがひかえめで厚さの薄いもの”のことを『パンケーキ』、

“甘味があって厚めのもの”のことを『ホットケーキ』と、

区別して呼ぶ傾向にあるんです。

 

今、“日本では一般的に”といいましたが、

これは『ホットケーキ』という名前は、

日本で生まれたから・・・といわれています。

明治時代、パンケーキが日本に伝わってきましたが、

その時は『薄餅(うすもち)』という名前で紹介されたそうです。

 

その後、大正時代の後半に東京のデパートの食堂で

『ハットケーキ』という名前で販売されるようになりました。

さらに昭和になって、“温かいケーキだからホットケーキ”と

呼ばれるようになったといわれています。

 

 

要するに『ホットケーキ』は日本語になっているということですよネ。

正式には『パンケーキ』。

私は“おウチでホットプレートで作るから『ホットケーキ』”と

呼ぶのだと思っていました。

ホットケーキミックスを買って焼くの好きだったなぁ~。

バナナをのせたり、メイプルシロップとバターをかけて・・・

う~ん最高ですネ。

今日のお昼、ホットケーキいかがですか?

   

 

12/8(水)  『ビスケットとクッキー』

 

ビスケットもクッキーも、主に小麦粉を材料に作られる焼き菓子です。

ですから、本来は同じモノを指しています。

 

基本的に同じモノなのに、どうして2つの名前があるのでしょうか?

これは1971年に全国ビスケット協会が、

『糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれていて、

見た目が手作り風のモノを「クッキー」と呼んでも良いですよ』という

決まりを設けたからなんだそうです。

 

この決まりができた背景には、当時はビスケットよりも、

クッキーのほうが高級品とされていたそうなんですネ。

そうなると、先程の条件を満たさないビスケットを

『クッキー』という名前で販売してしまうと、

消費者が混乱してしまう・・・ということで、

決まりを設けたそうです。

 

こうした理由から日本では、『ビスケット』と『クッキー』の

2つの名前が存在している・・・というわけなんですネ。

実際、今でもクッキーのほうがビスケットよりも、

高級なイメージを持っている方って多いそうですよ。

 

ちなみに先程、“日本では・・・”と言いましたのは、

アメリカではすべて『クッキー』と呼ばれていて、

『ビスケット』は“柔らかい菓子パン”のことを指すそうです。

逆にイギリスではすべて、『ビスケット』の呼び方で、

統一されているそうです。

 

 

へぇ~、国によっても違うんですネ。

私はてっきり“赤ちゃんが食べるような柔らかいもの”がビスケットで、

“歯応えがあるもの”や“家で焼くの”がクッキーなのかな?ぐらいに思っていました。

また『ビスコット』というものもあるし、

“似ているけど違うもの”って

身近にいろいろありますネ。

皆さんも何か見つけたら番組に教えてください。

 

 

12/9(木)  『ソーセージとウインナー』

 

ソーセージはひき肉にスパイスなどを加えて、

それを『ケーシング』と呼ばれる薄い膜に詰めたものの総称です。

それに対してウインナーは、ケーシングに主に羊の腸を使ったものを

指しますが、正式名称は『ウインナーソーセージ』ですので、

ソーセージの一種ということになります。

 

さらに日本では、ソーセージは日本農林規格(JAS規格)で

分類されています。

これは製造方法やお肉の種類に関係なく、

“一定の基準で作られたもの”による分類です。

それによりますと、“羊の腸を使用したもの、

または製品の太さが20ミリ未満”のものは『ウインナーソーセージ』。

 

“豚の腸を使用したもの、

または製品の太さが20ミリ以上36ミリ未満“のものは

『フランクフルトソーセージ』。

“牛の腸を使用したもの、または製品の太さが36ミリ以上”のものは

『ボロニアソーセージ』としています。

 

ソーセージの名前にはヨーロッパの地名が付いているものが多く、

『ウインナー』はオーストリアのウイーン、

同じように『ボロニア』はイタリアのボローニャ、

『フランクフルト』はドイツのフランクフルトのことです。

 

ちなみに“ソーセージ”と名の付くものに

『魚肉ソーセージ』がありますが、これは日本が発祥の

オリジナル製品で、主な原料はお魚のすり身です。

 

 

確かにウインナーとソーセージは何が違うか知りませんでしたけど、

『ソーセージ』が総称で、羊の腸や豚の腸、牛の腸、

そして太さが違っているんですネ。

知らないことだらけで、ずっといただいてきましたネ。

 

 

12/10(金)  『おせんべいとおかき&つくねとつみれの違い』

 

『おせんべいとおかきの違い』ですが、おせんべいの原料は

私たちが普段食べているご飯と同じうるち米です。

それに対して、おかきの原料はもち米です。

さらに同じもち米から作られたものでも、形が大きいものは『おかき』

小さいものは『あられ』と呼ばれています

 

『つくねとつみれの違い』ですが、つくねは鶏のひき肉、

つみれはお魚のすり身で作られたもの・・・と思われている方、

結構いらっしゃるそうですが、実は違うんです。

    

『つくね』という言葉は“こねて丸める”という意味の

『つくねる』が語源です。

練った状態のタネを丸めて団子状にしたり、串に刺したりなど

形を整えてから調理します。

また材料も鶏のひき肉とは限らず、他のお肉やお魚を使ったものでも

この作り方ですと、つくねになります。

 

それに対して、『つみれ』は『摘み入れる』という言葉が語源です。

この場合の『摘み入れる』とは、汁が入ったお鍋に

練った状態のタネを手やヘラで少しずつすくって

入れていく動作のことをいいます。

こちらも材料は、お魚のすり身だけとは限りません。

 

つまり同じ材料でも調理の仕方の違いで、

名前が変わっていくんだそうです。

 

 

そうだったんですネ。

でも今さら疑問にも思わず、

雰囲気で使っている言葉って多いかもしれませんネ。

“似ているけど違うもの”

まだまだありそうですネ。

 

 

■今週の感想 

 

今週は“似ているけど違うもの”の中から、

『食べ物編』をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

月曜日に『カフェオレ』と『カフェラテ』の違いをご紹介しましたが、

他にもエスプレッソに泡立てたミルク、

さらにチョコレートシロップを加えたものが『カフェモカ』なんですって。

コーヒーひとつにしても、世界が深いですねぇ~。

 

リスナーの方から“水曜日のビスケットとクッキーの違いは勉強になりました!

今度注目してみようと思ってます“といった感想もいただき、

ありがとうございます。

 

このシリーズ、食べ物以外にもまだまだたくさんありますから、

またいつかお送りさせていただきますネ。

 

 

【お知らせ① 次週(12/13~)からのテーマ】

 

やっぱり気になる方って多いのでは・・・?

『占い』についてです。

 

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/