夜空に小さく輝くものといえば、星です。
冬のこの時期は、星が最もキレイに見えるといわれています。
『星空観測』についてです。
■今週(2/1~2/5)のテーマ:『星空観察』
2/1(月) 『日本一の星空』
冬の夜空は空気が澄んでいて、星空を観察するのに最適な季節です。
その大きな理由の1つが『湿気が少ないこと』です。
空気中に湿気が少ないと、視界をさえぎる物質も少ないので、
クリアにキレイに見えやすくなります。
先月、BS朝日で放送された番組
『SUZUKI presents「極上空間」小さなクルマ、大きな未来』に
私が出演させていただいた時、以前から行きたかった
長野県の阿智村(あちむら)に行って来ました。
阿智村は長野県の南西部にあって、自然豊かな山間の村です。
この阿智村は2006年(平成18年)、環境省の
『スター・ウオッチング・ネットワーク(全国星空継続観察)』で
『星の観察に適した場所』の第1位に選ばれました。
さらに2014年には『日本一の星空』と『天空の楽園』、
そして『スタービレッジ』といった言葉が商標登録されています。
そういったこともあって阿智村は”星が最も輝いて観える場所”として、
たくさんの天文ファンが訪れています。
そんな阿智村には『浪合(なみあい)パーク』という
星空を観賞するための施設があります。
こちらは標高1200mにあって”星空の聖地”と呼ばれています。
そんな阿智村に実際に行って、星空を見てきました!
空一面、見たこともないくらいの数の星々が
キレイに鮮やかに輝いていて、見てるだけで
涙が出てきました。
圧倒的な美しさ、とっても感動しましたよ。
2/2(火) 『星の豆知識』
私たちがいる地球を始め、太陽系の惑星がある銀河系には、
2000億もの星があると言われています。
そんな数ある星の中で、実際に私たちの目で確認できるのは
約8600個だそうです。
日本がある北半球では、その半分が見えると考えると、
条件が良い場所で確認できる星の数は約4300個だそうです。
それに対して、星座の数はどれぐらいあるのでしょうか?
星座の数は現在88個と決められています。
これは世界の天文学者で構成されている国際組織
『国際天文学連合』が1900年代前半に決めたものです。
星座は5000年以上前からありましたが、同じ星でも国によって違う
星座の名前で呼ばれていたことも珍しくなかったそうです。
さらに、様々な天文学者が独自に星座の名前を付けたこともあって、
その数は100とも200ともいわれていたそうです。
そうした事態を収拾させるために、最終的に星座の数は88個と
決められました。
星の形というと、私たちはヒトデのような形をイメージしますが、
実際の星の形は地球もそうですが丸い形をしています。
これは星の光が地球の空気で揺れて、チカチカとまたたくと、
星から“トゲのような形の光”が出ているように見えるからです。
それを私たちがイメージする形にあてはめたそうですよ。
銀河系に2000億の星があるんですネ。
地球もその中の1つ。
地球と同じように、人間が住む星があってもおかしくないなぁ~と
私は思ってしまいます。
2/3(水) 『星の明るさ』
星の明るさは『等星(とうせい)』という用語で分けられます。
紀元前150年頃、ギリシャの天文学者・ヒッパルコスさんが
“夜空でもっとも明るい星たち”を1等星、“次に明るい星”を2等星、
“肉眼で見える、いちばん暗い星”を6等星と名付けました。
明るさの違いですが、それぞれ2.5倍ずつ違うそうです。
それに換算しますと、1等星と6等星を比べた場合、
1等星は100倍も明るいそうです。
1等星から6等星までの星の数は全部で約8600個ありますが
1等星の数は現在21個です。
その中には、こと座の『ベガ』や、わし座の『アルタイル』などがありますが、
『ベガ』は七夕の『織り姫』、『アルタイル』は『ひこ星』として知られています。
そんな1等星の中でも“一番明るい”と言われているのが、
おおいぬ座の『シリウス』です。
星によって色が違って見えますよネ。
これは“星の表面の温度の違い”によるものです。
一番温度が高いのは青白く見える星で、温度は1万℃以上、
中間の温度は黄色に見える星で、約6000℃です。
一番温度が低いのは赤く見える星で、4000℃以下となります。
一等星ってたった21個なんですネ。
数ある俳優さんや歌手の中でも“スター”と呼ばれる人って
限られていますよネ。
やはりなにか輝き方が違うんでしょうか。
そんなことも感じてしまいました。
でも一等星でも六等星でも、キラキラ輝いていることには
違いないですけどネ。
2/4(木) 『冬の大三角』
『冬の大三角』は『冬の大三角形』とも呼ばれています。
おおいぬ座の『シリウス』、こいぬ座の『プロキオン』、
オリオン座の『ベテルギウス』を結んでできる三角形のことです。
『シリウス』は星空の中で一番明るい星で、白く輝いています。
『プロキオン』は黄色く、『ベテルギウス』は赤く輝いています。
この冬の大三角を見つけるには、一番輝いているシリウスを
最初に探して、その次に右斜め上にベテルギウス、
左斜め上にあるプロキオンを探すのが良いそうです。
こと座の『ベガ』、わし座の『アルタイル』、はくちょう座の『デネブ』を
結んでできる大きな三角形のことを『夏の大三角』といいますが、
夏の大三角が二等辺三角形のような形なのに対し、
冬の大三角は正三角形に近い形をしています。
さらに『冬のダイヤモンド』というのもあります。
こちらはおおいぬ座の『シリウス』を起点に、時計回りで、
こいぬ座の『プロキオン』、ふたご座の『ポルックス』、
ぎょしゃ座の『カペラ』、おうし座の『アルデバラン』、
オリオン座の『リゲル』を結んでできる六角形です。
シリウスは白、プロキオン、ポルックス、カペラは黄色、
アルデバランはオレンジ、リゲルは青白い色に輝いています。
このように様々な色に輝く様子は、まさに冬のダイヤモンドです。
夏は二等辺三角形、冬は正三角形にダイヤモンド。
特に冬はシリウスを中心に探すと、見つかりやすくなるんですネ。
星空のことを考えると、気持ちがなんかワクワクしますねぇ~。
2/5(金) 『2月に見つけることができる星』
それはりゅうこつ座の『カノープス』です。
カノープスは、おおいぬ座の『シリウス』の次に明るい星です。
シリウスが真南にさしかかる少し前、その下のとても低い
南の地平線スレスレのところに姿を現します。
とても見つけにくいのと、短い時間しか空に出ていなくて、
すぐに沈んでしまうことから、見る機会がなかなかない星です。
そんなところから“横着な星”
『おうちゃくぼし』とも呼ばれているそうですよ。
計算では北は福島県辺りまでが見られる限界で、
それより北の地域では地平線より上に昇らないので、
見ることができないそうです。
反対に、南に行くほど見つけやすくなるそうです。
中国ではカノープスのことを
『南極老人星(なんきょくろうじんせい)』と呼んでいるそうです。
南極老人とは、日本の七福神の『寿老人(じゅろうじん)』、
または『福禄寿(ふくろくじゅ)』の元になった神様で、
“長寿をつかさどる”とされています。
そのため、この星を見ることは縁起が良いとされ、
特に“ひと目見ると寿命が伸びる”とも伝えられているそうです。
横着な星・・・
星に悪気はないのに、なんかかわいそうな名前ですネ。
冬は本当に星がキレイに見られる季節ですよネ。
暖かいものをはおって、お庭からまたはベランダから
今夜は空を眺めるのもイイかもしれません。
■今週の感想
私は宇宙とか星のことが大好きで、
先月、『SUZUKI presents「極上空間」小さなクルマ、大きな未来』に
出演させていただいた時、念願の長野県阿智村に行くことができました。
星って地平線近くのものは、街の灯りなどによって見えないので、
実際に一度に見える星の数って、およそ3000個だそうなんですネ。
その中で極端な話、今の時期に見える星のすべてが
見られたと言ってもイイくらい、まさに満天の星でした。
コロナ禍で不安や暗い気持ちになる中、
空気が澄んでいるこの時期、星を見て少しでも気持ちが明るく
前向きになれたら嬉しいですよネ。
“どうかコロナが1日でも早く終息しますように・・・”
星に願わずにはいられません。
どうぞ暖かい格好で星を眺めてくださいネ。
【お知らせ② 次週(2/8~)からのテーマ】
実は様々な技術が駆使されているんです!
『お札』についてです。
【お知らせ③ 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
2025.05.02
2025年4月28日週 テーマ「昭和」
今年2025年は『昭和』の元号にあてはめますと、ちょうど100年になります。そこで『昭和』についてです。 ■今週(4/28~5/2)のテーマ:『昭和』 ...
2025.04.25
2025年4月21日週 テーマ「シジミ」
お味噌汁の人気の具材のひとつ、『シジミ』についてです。 ■今週(4/21~4/25)のテーマ:『シジミ』 4/21(月) 『日本のシジミ』 &...
2025.04.18
2025年4月14日週 テーマ「本音と建前」
“日本の文化を象徴するもの”のひとつ、『本音と建前』についてです。 ■今週(4/14~4/18)のテーマ:『本音と建前』 4/14(月) 『本音と建前...
2025.04.11
2025年4月7日週 テーマ「遊園地」
遊園地の中で、人気のアトラクションのひとつ『観覧車』についてです。 ■今週(4/7~4/11)のテーマ:『観覧車』 4/7(月) 『観覧車の歴史』 ...
2025.04.04
2025年3月31日週 テーマ「キャベツ」
季節を問わずお店に並んでいて、“いつでも手に入る身近な野菜”のひとつ、『キャベツ』についてです。 ■今週(3/31~4/2)のテーマ:『キャベツ』 3...