還暦、喜寿、米寿など『長寿の年齢の呼び方』についてです。
■今週(9/21~9/25)のテーマ:『長寿の年齢の呼び方』
9/21(月) 『還暦』
長寿をお祝いすることを『賀寿(がじゅ)』といいます。
賀寿では最初の『還暦』の60歳以外は
満年齢ではなく、数え年が使われています。
一般的には“数え”と呼ばれていますが、
これは”生まれたその年を1歳として、それ以降は、
お正月ごとに1歳ずつ増やしていく・・・という数え方”です。
例えば9月21日に生まれた場合、その時点で『1歳』で
来年2021年1月1日で『2歳』になるという数え方です。
但し、今は『還暦』と同じように数えではなく
満年齢でお祝いする人が増えているそうです。
『還暦』の“還”は“返る”“戻る”という意味で、『暦』は“干支”のことです。
そんなところから『還暦』とは
“生まれた年の干支に還る”という意味があります。
干支は12年で一周しますが、十干十二支では
“自分が生まれた年の干支”に戻るのは60年かかるそうです。
そこで60歳を『還暦』としています。
“還暦=赤”というイメージがありますよネ。
これには“還暦を迎えて再び赤ちゃんに戻る”という意味と、
昔から“赤は魔除けの力がある色”と考えられていたため、
長寿のお祝いの色とされているそうです。
還暦のお祝いには“赤いちゃんちゃんこ”に“帽子”というイメージがありますが、
今の60歳の人たちは若くて、ちょっと似合いませんよネ。
なので私は還暦の人に、赤いTシャツとかバッグとか靴をプレゼントしています。
9/22(火) 『長寿をお祝いする名前①』
60歳の『還暦』の次のお祝いが、70歳の『古希(こき)』です。
『古希』という言葉は、中国の唐の時代の詩人、
杜甫(とほ)の詩の一節が由来とされています。
『人生七十古来稀(じんせいしちじゅう・こらいまれ)なり』という詩で、
“人の一生は短いもので、70歳まで生きる人は昔から少ない“という意味です。
そんな『古希』をお祝いする色は“紫”です。
紫色は古くから尊い色とされていて、
“心と体の癒し効果がある”といわれているそうです。
『古希』の次のお祝いが、77歳の『喜寿(きじゅ)』です。
『喜寿』の由来は“喜ぶ”という字の草書体が、
漢数字の“七”を3つ重ねた形になることからだそうです(『㐂』)
それが“七十七”と読めることから、
77歳のことを『喜寿』と呼ぶようになったとされています。
『喜寿』も『古希』と同じように“紫色”がお祝いの色です。
『喜寿』の次は、80歳のお祝い『傘寿(さんじゅ)』です。
『傘』の略字が『仐』で、漢数字の“八”と“十“を重ねたような形で
“八十”と読めることに由来しています。
『傘寿』のお祝いの色は“黄色”または“金茶(きんちゃ)”です。
金茶は“明るく黄色がかった茶色”のことで、
金色に近い色合いです。
人生100年時代、古希までは・・・とか喜寿までは・・・、
次は傘寿か・・・とか目標ができるって、良い風習だと思います。
9/23(水) 『長寿をお祝いする名前②』
60歳の『還暦』、70歳の『古希』、77歳の『喜寿』、
80歳の『傘寿』に続くのが、88歳のお祝いで『米寿(べいじゅ)』です。
『米』という字を崩すと“八十八”と読めることに由来しています。
お祝いの色は『傘寿』と同じく、黄色または金茶です。
その次が、90歳のお祝い『卒寿(そつじゅ)』です。
『卒』の略字(『卆』)が、漢数字の“九”の下に“十”と書くため、
それが“九十”と読めることに由来しています。
長寿のお祝いの色は“白”とされています。
その次が99歳のお祝い『白寿(はくじゅ)』です。
名前の由来は“百”という字から“一”を引くと
“白”という字になることからだそうです。
こちらも“白”がお祝いの色とされています。
その次が100歳のお祝いで『百寿(ひゃくじゅ)』です。
100年は一世紀ですので、『紀寿(きじゅ)』とも呼ぶそうです。
こちらも“白”がお祝いの色とされています。
これ以外にも“長寿をお祝いする名前”はいくつもあるそうです。
60歳をお祝いする色が赤、70代が紫、80代が金色や黄色、
そして90歳になると白なんですネ。
だんだん色がライトになっていくというか、人生そのもののような気がして
素敵ですネ。
9/24(木) 『長寿をお祝いする名前③』
60歳の『還暦』、70歳の『古希』、77歳の『喜寿』、
80歳の『傘寿』、88歳の『米寿』、90歳の『卒寿』、
99歳の『白寿』、100歳の『百寿』の他にも、
長寿のお祝いはあります。
例えば、81歳の『半寿(はんじゅ)』。
由来は『半』という字を分解すると、
漢数字の『八十一』になることからだそうです。
“100歳を超えた長寿のお祝い”もあります。
例えば108歳は『茶寿(ちゃじゅ)』。
これは『茶』という字の草冠の部分が、漢数字の“十”が2つに、
それ以外の部分が漢数字の“八十八”に分解出来て、
その数字を合計すると『108』になることに由来しています。
(10+10+88=108)
111歳は『皇寿(こうじゅ)』です。
由来ですが、『皇』という字は『白』の下に『王』と書きます。
『白』は99歳をお祝いする『白寿』の『白』、
『王』は漢数字の『十』の上下に『一』をつけたものと考えて、
『99+10+1+1=111』となるからだそうです。
120歳のお祝いは『大還暦』といいます。
これは“還暦を2回迎える”という意味です。
大還暦かぁ~。今の時代なら目指せそうですよネ。
9/25(金) 『21世紀に誕生した、長寿のお祝い』
それは65歳のお祝いで『緑寿(ろくじゅ)』です。
日本百貨店協会の提案によって
2002年(平成14年)に誕生しました。
現在、制度的に65歳から74歳を『前期高齢者』、
75歳以上を『後期高齢者』としていますが、昔と比べると、
今の65歳はまだまだお元気で、若いですよネ。
定年も65歳に延びている所も多いですし、
定年後も働いていらっしゃる方もたくさんいます。
このように昔と今では同じ65歳でも違いますから、
そんな65歳を迎えた方々を応援する意味でも誕生したのが、
この『緑寿』なんだそうです。
お祝いの色も“若さ”と“活力”をイメージする緑です。
また65歳は数えで66歳です。
実は60歳の『還暦』以降、77歳の『喜寿』、88歳の『米寿』、
99歳の『白寿』と、“数字が重なる年齢のお祝い”がありましたが、
66歳はありませんでした。
古くから“数字が重なるのは縁起が良い”といわれているそうで
そんな思いもあって“数えの66歳のお祝い”でもあるそうです。
こうした年齢の呼び方があるのは、日本だけなんでしょうか。
そこには長く生きていらっしゃる方を尊敬する気持ちを感じます。
“敬老”、年配の方を敬う心って大切ですよネ。
だって人生の先輩たちから学ぶことって多いですもんネ。
■今週の感想
今回、このテーマにしたのは
『敬老の日』を迎えるにあたって、
“そういえば還暦とか、長寿にはいろんな呼び方があるなぁ”と
思ったからです。
中には既に知っていたものの、由来を初めて知ったものもあれば、
“そういうのもあるの!”と驚いたものもありました。
『敬老の日』だけじゃなく、年配の方を敬う心を
大切にしていきたいと思います。
【お知らせ① 次週(9/28~)からのテーマ】
夜空に浮かぶ『月』についてです。
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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