私は発酵食品が大好きで、日々の食事の中にも
よく取り入れていますが、そんな発酵食品の中から『味噌』についてです。
■今週(4/27~5/1)のテーマ:『味噌』
4/27(月) 『伊東四朗さんのお味噌』
お味噌を使ったお料理の代表にお味噌汁がありますが、
特に朝のお味噌汁は私の場合、元気をもらっています。
以前、この番組で私が
『伊東四朗さんから頂いたお味噌で作るお味噌汁は
本当に美味しいです』とお話したところ、
”気になる!”といった反響があったそうで・・・
そこで今回、『お味噌』をテーマにしました。
”伊東四朗さんから頂いたお味噌”というのは、
実は”奥さまの手作りのお味噌”なんです。
10年以上前、撮影で伊東さんと共演させていただいた時、
周りの俳優さんたちが”伊東さん、あのお味噌、また下さいよ”なんて
お話しているのを見て、”へぇ~、伊東さん、お味噌造ってらっしゃるんだ”なんて
思っていたら、伊東さんが私の楽屋に来てくださって
”みっちゃんも食べる?これ、どうぞ”ってお味噌を頂きました。
そしておウチに帰って、お味噌汁を作ってみたんですけど、
これが本当に、驚くほど美味しくて!
その美味しさにあまりにも感動したので、すぐにペンを執って、
奥様にお礼状を書かせていただきました。
その時はお礼の言葉と一緒に
『このお味噌が俳優・伊東四朗さんを作っているのですね!』と書いたことを
覚えています。
”伊東さんの奥様が造られるお味噌”は、
ほどよい塩気と甘みがある、本当にやさしい味の『合わせ味噌』です。
お味噌汁だけじゃなくて、キュウリや生姜につけて食べても美味しいです。
伊東さんはこのお味噌を始め、奥様が作られるお食事が
一番お好きだそうで、長期のロケで家を空けられる時以外は、
ほとんどご自宅で食べていらっしゃるそうです。
それだけ奥様の手料理が美味しい!ということですよネ。
”伊東家のお味噌”、本当に美味しいです。
4/28(火) 『味噌の栄養』
お味噌の主な原料は大豆です。
大豆には良質の植物性タンパク質がたくさん含まれています。
もともと大豆は”畑の肉”と呼ばれるほど栄養が豊富ですが、
お味噌はそんな大豆を発酵させて造ることによって、
酵母や乳酸菌といった栄養が加わります。
また生命の維持に欠かすことができない必須アミノ酸が
9種類すべてバランスよく含まれています。
さらにコレステロールの抑える働きが期待される大豆レシチン。
がんの予防に効果が期待されるイソフラボン。
抗酸化作用があるとされるビタミンEやサポニン。
血液を作る働きを持つビタミンB12、
酸素がいきわたる働きを持つビタミンB2、
そして、美肌効果が期待されるリノール酸などなど、
挙げたらキリがありません。
ひとつの食品で、これほどたくさんの栄養を含むものは、
他にないそうですよ。
先程も言いましたように大豆自体にも栄養がありますが、
それでも大豆そのものを食べるよりも、お味噌にして食べるほうが
栄養を消化しやすくなります。
こうしたお味噌の栄養は古くから知られていて、
『味噌は医者いらず』ですとか
『医者に金を払うよりも味噌屋に払え』といった言い伝えがあるそうです。
この言い伝え、私は知りませんでしたが、
でも確かにちょっと具合の悪い朝、
例えば”お腹が痛いな”とか”胃がもたれるな”といった朝、
1杯のお味噌汁を飲むだけで、何か健やかになる気がします。
お味噌は本当に体にイイんですネ。
4/29(水) 『味噌の種類①』
お味噌の種類は大豆以外の原料や味、色などによって分けられます。
例えば原料の場合、その違いによって
大きく『米味噌』、『麦味噌』、『豆味噌』、『調合味噌』の4つの種類に分けられます。
調合味噌は『合わせ味噌』ともいいます。
味の場合、甘口、辛口といったように分けられます。
これは”塩分”や”大豆に対する麹の比率”による違いです。
塩分が多ければ辛口、少なければ甘口になりますが、
塩分が同じ場合、麹の比率が高いほうが甘口、
逆に低いほうが辛口になります。
色の場合、お味噌が発酵や熟成中に大豆などのアミノ酸が
糖と反応して、赤褐色に変化することによって違いが表れます。
商品としてもお味噌になっても熟成は進むので、
時間が経つとだんだんと色が濃くなっていきます。
こうした違いも踏まえて米味噌についてですが、
原料は米麹、大豆、お塩です。
蒸して煮た大豆に米麹とお塩を加えて、発酵・熟成させて造ります。
現在、国内で生産されている8割が米味噌です。
同じ米味噌でもいろいろ種類がありまして、
例えば『甘味噌・白』です。
ごく淡いクリーム色をしたお味噌で、塩分が少なくて
上品な甘みが特徴です。『西京味噌』が代表的です。
それに対して『甘味噌・赤』という種類があります。
赤みを帯びた、ワインレッドにも近い色をしたお味噌です。
先程の『甘味噌・白』よりも、甘みが濃いのが特徴で
代表的なお味噌が『江戸甘味噌』です。
4/30(木) 『味噌の種類②』
国内で生産されている8割が『米味噌』ですが、
同じ米味噌でも、いくつもの種類があります。
『甘味噌・白』、『甘味噌・赤』の他に
『甘口味噌・淡色』。
甘みとお塩の辛味の両方を持つ、淡い黄色のお味噌です。
静岡や九州が主な産地です。
続いて『甘口味噌・赤』。
米こうじの比率が高い分、甘みに深みがあって、
さらに酵母の働きで香りが豊かなお味噌です。
徳島の『御膳(ごぜん)みそ』が代表的です。
続いて『辛口味噌・淡色』。
薄い山吹色をしたお味噌で乳酸菌が多く含まれているため、
ほのかに酸味のある香りが特徴です。
代表的なお味噌が『信州味噌』です。
そして『辛口味噌・赤』。
長期熟成タイプのお味噌で『津軽味噌』や『秋田味噌』、
『仙台味噌』などが代表的です。
米味噌だけでもこれだけの種類がありますから、
国内の生産量の8割を米味噌が占めている・・・というのはよく分かりますネ。
私は米味噌の中で好きなのは、ん~考えたんですけど、全部ですネ!
お味噌にこれが良くて、これが悪いっていうのはないような気がします。
日本は縦に長い国ですから、北から南まで甘いお味噌、辛いお味噌、
それぞれのお米の特色があって、そのお料理にも合って、
どれも優秀なお味噌だと思います。
5/1(金) 『味噌の種類③』
お味噌を造る時、米麹の代わりに大麦などの麦麹を加えたものが『麦味噌』です。
中国、四国、九州地方を中心に造られていて、
別名『田舎味噌』とも呼ばれています。
独特の香りと旨味が特徴のお味噌です。
”田舎味噌って麦味噌のことなんだ!初めて知りました”という方、
いらっしゃるかも知れませんネ。
同じ麦味噌でも淡い色をしたものが多い『甘口味噌』や
光沢のある赤い色をした『辛口味噌』があります。
そして米麹も麦麹も使わずに、
”大豆だけを原料として造られたお味噌”が『豆味噌』です。
濃い赤色をしていて米味噌や麦味噌に比べると香りが少ないですが、
その分、濃厚な旨味と渋みがあります。
東海地方などで造られている代表的な豆味噌が『八丁味噌』です。
『赤だし』は元々、この豆味噌で作られたものだそうで、
現在では豆味噌に米味噌や調味料、
この場合、主に出汁のことですが、配合されたもののことを
『赤だし』と呼ぶそうです。
そして”豆味噌と米味噌”といったように、
”異なる2種類以上のお味噌を混ぜ合せたもの”が
『調合味噌』です。『合わせ味噌』ともいいます。
”発酵食品は体に良い”と今、世界から注目を浴びています。
日本の食文化は世界に誇れますネ。
お味噌を造った先人に、本当に感謝の気持ちを持ちたいと思います。
健康はお味噌からできるかも知れません。
皆さんも朝のお味噌、いかがですか?
■今週の感想
お味噌って深いですよねぇ~。
お味噌のことを知れば知るほど、
その奥の深さに驚いています。
朝、目覚めた時、お味噌汁の香りをかぐと
スッキリした気分になりませんか?
そのあとお味噌汁をいただくと、体の中を
お味噌のパワーがかけめぐる気がします。
毎日は無理でも、朝のお味噌汁の習慣をつけていただけたら
嬉しいです。
【お知らせ① 次週(5/4~)からのテーマ】
メールやLINEが主流の時代だからこそ書きたいものですネ。
『手紙』について・・・
【お知らせ② 番組で使用しているBGM】
◆オープニング
♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ
◆エンディング
♪To Be / モントルー
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