デビュー40周年。時間が足りなかった。

昨年の4月でデビュー40周年を迎えられた石橋凌さん。この40年、時間が足りなかった。と振り返られ、その理由をお伺いすると、俳優と、アーティストの両立をするにあたってもっとやりたかったんです。とお話されていたのが印象的でした。5人兄弟の末っ子として生まれた石橋凌さん。家計は厳しかったけど、家にはレコードとギターがあって、4人のお兄さんが聞いている音楽のジャンルもバラバラ。そこで様々な音楽と触れ合ってきました。その後、ドラマのような人生が石橋凌さんを待ち構えています。

人生を変えた２人との出会い

石橋凌さんを、ミュージシャン、そして俳優へ導いた人間が2人います。まず1人は福岡のラジオ局のディレクター。LIVE & 喫茶 照和で活動していたアマチュア時代の石橋さんの面倒をみてくれていて、石橋さんが所属していたARBのオーディションを受けないか？と声をかけてくれた人。もしその人と出会わず、オーディションの話をしていなかったら、アルバイトをしていたイタリアンに務め、シチリアでコックになるための修行に出ていたかもしれない。と笑っておられました。その後、バンド活動に行き詰まり、ミュージシャンをやめようと思った時にであったのは俳優の松田優作さん。「映画でお前の顔と名前を売れ」と言われ、渡された映画の台本。それが、映画「ア・ホーマンス」でした。松田優作さんに、「垣根を越えて表現者でいいじゃないか。」と言われたそうです。