「あさぼらけ」ではスペシャルウィークに「ウルトラヒットの道標(みちしるべ)」という企画をおおくりしました。
ゲストの方をお迎えすると「今さらこの方の大ヒット曲のことは聞けないよなぁ」という気持ちになります。「何回も聞かれている話だよなぁ。今までに聞かれたことのないような話ってなんだろうなぁ」と考えるのがインタビュアーの性というものです。
そこを逆手にとって「あえて伺ってみよう!」というのがこの企画です。
そこで第1回は布施明さんに今さら聞けない「シクラメンのかほり」大ヒットの裏話をお願いしたところネット上の様々な情報を書き換えたくなるような話が満載でした。
たとえば、この曲がヒットした頃「シクラメンに本当は香りがない」ということが話題になり、それならばと技術者が香りのあるシクラメンを開発した……という有名な話がありました。
後日、布施さんのところに植物学者から「あなたはシクラメンには香りがないとテレビなどでおっしゃっていますが、ゴラン高原にひっそり咲くシクラメンの原種にはほのかだけれど確かに香りがあるのです」という電話がかかってきたという布施さんの話には「だからやっぱり聞いてみなくちゃわからないんだよ!」と心の中で喝采を挙げた私なのでした。
先日、中野サンプラザホールで布施明さんのコンサートを観ました。
いきなりタップダンスの披露したり、私の大好きな「ミスター・ボージャングル」という落ちぶれた老タップダンサーを歌った曲を、ハットとステッキを持って切々と語るように歌い、最後は圧巻の「マイウェイ」できっちり締めるというライブでした。
番組をお聴きになった方は記憶に新しいと思いますが、布施さんはお話も大変に達者な方で、ライブでもおしゃべりのコーナーがたくさんあってと勝手に思っていたのですが、これは良い意味で大いに裏切られました。
まさに「レストーク・モアミュージック」な構成で、どこかで聞いた言葉ですが「謙虚に」「真摯に」一曲一曲を歌い丁寧にお辞儀をされる姿が印象的でした。
「大切なことは結局こういう姿勢なんだよなぁ」と大いに納得しながら中野駅まで小雨の中を歩いた私なのでした。
さて次回の「ウルトラヒットの道標」はどなたに何の曲を伺いましょうかねぇ。リクエストはありますか?

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