最近、アナログっていいなと感じることがありました。
ニッポン放送の報道部にはアルバイトの学生さんたちが書くノートがあるんです。一般的なA4サイズの罫線の引かれたノートで、主に業務の引継ぎ事項を書くためのものですが、それ以外に学生さんたちがそれぞれの日常を少し添えて書いています。
このノートは、30年以上続いていて、学生さんたちの好きな音楽の話、就活の話、卒論の進捗状況、今日誰と何を話したか、時には歴史の教科書に載るような出来事を報道した時の感想などが全て手書きで記されています。No.1からすべてが報道部に保管されていて、現在はNo.254にまでなりました。(もはやニッポン放送報道部にとって歴史の重要な資料の一つとも言えます(笑))
私がもし学生時代ここで働いていたら、このノートにきっとくだらないことをだらだらと楽しく書いていただろうな。と今時なかなかできないアナログなコミュニケーションの手段を持っている彼らを羨ましく思ったりします。
なぜこの話をしたのかといいますと、先日観た映画「大きな玉ねぎの下で」が、正にその連絡用のバイトノートでのやりとりから始まる物語だったからです。
©2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会
この「大きな玉ねぎの下で」は同名の爆風スランプの名曲を元に描かれた作品です。
舞台は、夜はバー、昼はカフェとして営業する店「Double」。夜と昼にそれぞれ働く主人公・丈流(神尾楓珠)と美優(桜田ひより)は、お互いに顔や名前を知らずに業務連絡用のノートだけでつながっていました。やりとりをするうちに次第に趣味や悩みもこのノートにつづるようになり、丈流と美優は互いの素性を知らないまま、大きな玉ねぎの下(日本武道館)で初めて会う約束をします。一方、あるラジオ番組では、顔を知らずに好きになった文通相手と日本武道館で初めて会う約束をしたという30年前のエピソードが紹介されて、、、
偶然が重なり、“文通”を通して令和と平成の2つの恋が交錯していく作品でした。
1冊のノートでのキャッチボールは、時に勘違いやすれ違いも生みますが、真っ直ぐに相手に思いを伝えることが出来ます。手書きの文字で言葉を紡ぐ丈流と美優の姿、そして30年前のエピソードを通じて、本心を伝えることや相手を想う気持ちの大切さを、再確認できる映画でした。デジタルでもアナログでも、どのような形であれ、人とコミュニケーションをするときに大事なことはいつも一緒ですね。
本心でものが言えず、言い訳をしたり、取り繕おうとしたりしてしまう私、反省しております。(笑)
ちなみに、「大きな玉ねぎの下で」は武道館を満席にすることが出来るわけがないと思っていたサンプラザ中野くんが、『武道館に空席があるのはペンフレンドの女の子を誘ったが来てくれなかったから』と空席に物語を作ろうと生み出された“言い訳ソング”だったそうですよ。(知らなかった~)
もし、ご興味あれば是非観に行ってみてください。
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