今回は、日本の歌謡史を学術的に研究している刑部芳則先生に出演いただきました。「徳光さんと対談するのが夢だったんです」とテンション高めの刑部さんに対し、徳光さんも「僕の方こそ、一度、昭和歌謡のお話をしたいなぁと思ってたんです」と胸踊る様子。
ここで『東京音頭』に関してミニ講義がスタート。
石川アナ:どの曲にしましょうか?
刑部:小唄勝太郎と三島一声さんが歌った『東京音頭』という昭和8年の曲を挙げてみたいんですけどね。
徳光:盆踊りの。
刑部:大正12年に関東大震災が起きてですね、それで日比谷の街っていうのは、
その後、閑古鳥が鳴くぐらい人がいなくなっちゃうんですよ。
銀座とか有楽町の方にこう賑わいが出ちゃって、
そこで今も日比谷公園にありますけど、松本楼というところがありますね。
徳光:ございますね。
刑部:あそこの主人とかが集まって、何とかもう一回、
日比谷に人を呼び戻すことができないか。という風になって。
徳光:あ、そうですか!
刑部:それで地方に行くと民謡があるけども、東京には民謡がないと。
「じゃあ何か民謡を作ろう」って言って、
それで『丸の内音頭』っていうのが昭和7年に作られるんですね。
これを、西條八十さんに作詞を頼んで、西條さんから中山晋平という作曲家で、
ビクターからその出したんです。
そしたらこれがなかなか好評だったもので、
ビクターもこれをじゃあ歌詞をね、丸の内だけじゃなくて
東京全域に広げてやれば売れるんじゃないかっていうんで、
翌年に小唄勝太郎と三島一声さんでやったところ、なんと44万枚の大ヒットに
なったんですよね。
徳光:ですよね。『世界の国からこんにちは』の前の音頭モノとしましては、最高のヒット曲ですね。
刑部:そうなんですよね。
徳光:今の若い人たちはヤクルトスワローズの応援歌だと思ってるでしょうね。
そうじゃなくて、東京の確固たるものですね。
ヤクルトが取り上げたんですからね。
刑部:昭和歌謡だと、音頭ものがたくさん作られるじゃないですか。
その原点がこれなんですよ。
徳光:東京音頭ね。
刑部:経済発展とか地域振興、そういうものがこの音頭で成功したんでね。
徳光:なるほど。
刑部:レコード会社も何か困った時に音頭を作れば売れるんじゃないか、
みたいな形なんですね。
この一連の解説に徳光さんも「歌謡曲がちゃんと学問になってらっしゃいますよね。今、聞いておりまして、“なるほどな”と思いましたね」と感心しきりでした。
その他は、ゲストゾーンはradikoタイムフリーでお楽しみください。
https://radiko.jp/share/?sid=LFR&t=20250712064050
■お知らせ
放送内でも触れた刑部さんのYouTubeチャンネル「刑部たけ平の昭和の歌声」はこちら!

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